カーシェアとカーリースの違いは?クルマの賢い利用方法を解説

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クルマを日常で利用するには新車もしくは中古車を購入して愛車にすることが一般的ですが、最近では「カーシェア」や「カーリース」という方法が登場し、流行っているようです。

カーシェアやカーリースは「どのようにクルマを活用するのか」など、クルマに対する考え方によっては新車や中古車で購入するよりもクルマを便利に利用することができます。

カーシェアとカーリースの違いについて詳しく解説するとともに、どんな人にカーシェアもしくはカーリースが便利に利用できるのかをお伝えいたします。

カーシェアとカーリースの違い

カーシェアとカーリースの大まかな違いからお伝えします。

カーシェアとは、共有(シェア)してクルマを利用するサービスのことです。カーシェア会社に事前予約してクルマを利用したいときに、最短利用時間15分から利用したいだけ一時的にクルマを利用することができます。

カーリースとは、長期に賃貸(リース)してクルマを利用するサービスのことです。リース会社によって違いがありますが、数か月~数年単位でクルマをリースします。その期間リースしたクルマは、マイカーを所有しているのと同じように利用することができます。

どちらも自分がクルマを所有するのではなく借りてクルマを利用するという点では同じですが、クルマの借り方や借りる期間に大きな違いがあります。

それでは、さらに詳しくカーシェアとカーリースを項目ごとに比較して違いを見ていきましょう。

利用料金

カーシェアの利用料金は、登録初期費用と毎月の基本料金を支払い、利用したときの走行距離と時間に対する料金を支払うことになります。登録初期費用は一度きりですが基本料金はクルマを借りなくても毎月支払う料金となりますので、カーシェアの利用頻度が少ない人にとっては割高になってしまいます。

カーリースの利用料金は、基本的に毎月一定額の料金を契約期間中支払うことになります。クルマの購入と同じように頭金やボーナス払いも併用することが可能なので、これにより月々支払う金額を下げることも可能です。1か月に1,500km以内など走行距離制限が設けられ、超えてしまうと追加料金が発生しますので注意しましょう。

保険や税金

カーシェアの場合は、シェア会社がクルマを管理していますので、保険や税金を別途支払う必要はありません。自動車保険についても加入されていますので、事故を起こしてもカバーしてくれます。

カーリースの場合は、毎月支払う料金に保険や税金がすべて含まれていますので、別で支払う必要はありません。しかし、任意保険と呼ばれる自動車保険についてはリース会社によって取り扱い方に違いがあり、別途加入する必要がでるかもしれませんので注意しましょう。

修理・メンテナンス費用

カーシェアの場合は、クルマを管理しているシェア会社が修理・メンテナンスをすべて行いますので、利用者は別途費用を払う必要も手間も全くかかりません。

カーリースの場合は、メーカー保証はもちろんカーリース会社ごとに保証を設定しており、パンク修理やフロントガラスの破損に加えてナビやオーディオなどの故障も追加費用なしで修理・メンテナンスを行ってくれます。

ガソリン代と駐車場代

カーシェアの場合は、ガソリンが少なくなれば利用者が給油しなければなりませんが、その費用はシェア会社のカードを使って清算しますのでガソリン代は不要です。またカーシェアのクルマは利用後、シェア会社へ返却するため駐車場代も不要となります。

カーリースの場合は、リースしている期間はマイカーのように利用しますので、ガソリン代は必要となります。また自宅に駐車場がない場合は、駐車場を借りるための費用も必要となります。

ナンバープレート

カーシェアの場合は、一時的に貸し出すクルマのためナンバープレートは「わ」ナンバーになります。よく知っている人にナンバープレートを見られると「借りてるクルマだな」とわかられてしまうのが気になります。

カーリースの場合は、クルマの所有者はリース会社になりますが使用者はリースする人になりますので、購入するクルマと同じように好きな数字のナンバープレートを付けることも可能になります。ナンバープレートでリースしているクルマとバレることはありません。

乗れるクルマの種類

カーシェアの場合は、シェア会社が用意しているクルマの中から選択するしかありません。シェア会社によって用意されているクルマの種類の豊富さに違いがあり、また借りるタイミングによっては乗りたい種類のクルマが借りられていて利用できない場合も出てきます。

カーリースの場合は、リース会社が取り扱っているクルマの種類から好きに選択することが可能です。大手のリース会社なら国産メーカーの全グレードを取り扱っていますので、新車を購入するのと同じようにクルマを選択できます。

カーシェアはどういう時に便利なのか

カーシェアが便利だと思う時は「ちょっとだけクルマを使いたいとき」ではないでしょうか。

カーシェアがなかった頃は、クルマの使用頻度に関係なくクルマを使うためには購入するしかありませんでした。毎日のようにクルマを使う人なら購入して所有する方が便利ですが、クルマに乗るのは週末だけなどクルマを使う機会が少ない人にとっては、保険や税金などの維持費は割高に感じて経済的に損をします。

カーシェアであればクルマを使いたいときに使いたいだけ借りれて、その分だけの費用負担で済みますので経済的にも無駄がなくなります。具体的な利用例をいくつかご紹介します。

大きな荷物を運ぶ時

普段は電車やバス、近くなら自転車で買い物に出かけている人の場合、持ち運べる買い物の量や大きさには限界があります。持ち運べない場合は宅配などの方法もありますが、すぐに持って帰りたい場合には不便です。そんな時にはカーシェアを利用して、クルマで買い物に行けば難なく自宅までその日に持って帰ることができます。

出張先や旅行先で移動する時

仕事で出張した時、出張先での移動に電車やバス・タクシーなどを利用していては、訪問件数が少なくなり交通費負担も大きくなります。そんな時にはカーシェアを利用すれば、移動時間を短縮でき訪問件数を増やすことが可能になります。また燃費のよいコンパクトカーを利用すれば交通費も削減することが可能です。

終電をなくした時

電車で出かけていてついつい終電をなくしてしまった場合、タクシーを利用すれば帰ることができますが距離によってはとても高額な費用になります。そんな時にカーシェアを利用して帰宅すれば、タクシーよりも安く帰ることが可能な場合があります。多くのシェア会社には「ナイトパック」や「夜間パック」というものがあります。

安いところなら21時~翌7時の利用で1,500円+距離料金(17円/1km)で、相場的には2,000円~2,600円+距離料金で利用が可能です。大人5人の飲み会でカーシェアで1台だけ借りて、順番に家まで送って料金を割り勘すればタクシーよりもかなり安く済むでしょう。ただし、ハンドルキーパーになる人は絶対にお酒を飲まないようにしましょう。

急にクルマを運転したくなった時

とくに予定も目的もないけど、無性にクルマを運転したくなった時にもカーシェアは便利です。レンタカーでも同じようなことはできますが、短くても3時間の利用からとなります。またレンタカー会社まで出向いて手続きする必要があります。ちょっとした気分転換のためだけに1時間も乗らない場合にはカーシェアの方が料金的にも安くつくこともあり、利用も会員になっておけばスマホで簡単に予約もできるので手間いらずです。

カーリースはどういう時に便利なのか

カーリースが便利だと思う時は「新車を手軽に手に入れたいと思ったとき」ではないでしょうか。

新車を購入する場合、購入段階でディーラーとの値引き交渉が必要になります。そして購入後は、保険や税金をはじめ点検やメンテナンスなど、すべて自己負担となり手間や費用がランダムにかかってきます。

カーリースにすれば、自分で対応しなければならないことをすべてリース会社がやってくれますので手間いらずです。また費用面においては毎月の支払額に含まれていますので、急な出費に悩まされることもなくなります。

カーリースでひとつ注意しておきたい点があります。それは走行距離です。カーリースには毎月の走行距離上限が設定されます。これはリース会社や支払額によって変動しますが、だいたい1か月につき1,500kmが平均です。

走行距離に制限が設けられている理由は、リースしているクルマの価値を下げないためです。リースしたクルマはリース期間が終了するとリース会社に返却されます。そしてリース会社はそのクルマを中古車市場に出して売却するのです。もし走行距離が予定よりも多くなっているとクルマの価値は下がり、リース会社が損をしてしまいます。

そのため、走行距離をオーバーしてしまった場合は追加料金が取られることになります。しかし、1か月1,500kmは1日に50km以上走行しなければオーバーしませんので、普通にクルマを利用する人なら気にすることはないでしょう。

【結論】カーシェアに向いてる人・カーリースに向いている人

カーシェアとカーリースの違いを知るために、それぞれの特徴を詳しく見ていき、どういう時に便利なのかを探っていきました。これらのことから考えられる、それぞれのサービスに向いている人が見えてきました。

カーシェアに向いている人は「クルマを持たない(持てない)けどクルマをたまに使いたい人」です。カーシェアなら必要な時に必要なじかんだけクルマを借りて利用することができるため、このような人にはぴったりのサービスになります。

カーリースに向いている人は「愛車は新車で欲しいけど面倒とイレギュラーな金銭的負担はなくしたい人」です。ガソリン代や駐車場代は必要になりますが、毎月一定額の支払いでクルマに乗り続けられるので面倒がありません。

これからはクルマとの付き合い方で、カーシェアやカーリースなどクルマの利用方法を決めていくことが重要になってくるでしょう。