<207cc>はプジョーが2012年まで販売していたコンパクトなオープンカー。現在の買取相場はどうなっているのでしょうか。
今回は「207ccをより高額で買取してもらうポイント」と「最新の買取相場の情報」を紹介します。
目次
207ccの特徴
207ccは、プジョーから2007年に発売されたモデルで、クーペ・コンバーチブルの世界的ブームを牽引した206ccの後継車になります。206ccに比べてボディサイズが拡張されながらも、スタイリングは洗練されたままなのが特徴的です。
また、207ccの最大の特徴である電動式リトラクタブル・ルーフも進化。今までは手動だったロック機能も完全に自動に進化さ、約25秒でルーフの開閉をすることができるようになりました。
プジョーと言えば「ネコ足」と「ネコ目」が有名です。もちろん207ccにもしっかりと引き継がれていました。プジョーの特徴である滑らかなサスペンションによる小回りの良さを「ネコ足」と言い、フロントヘッドライトの独特に吊り上ったフォルムを「ネコ目」と呼びます。
ネコ足、ネコ目、コンパクトオープンカーと言う3つの特徴が印象的な207ccは、当時の若者に大変人気でした。
207ccの車体サイズ
プジョー207ccシリーズには、さまざまなグレードが販売されており、2010年のマイナーチェンジ後に全長サイズに若干の変更はあったものの、基本的な車体サイズは統一されていました。
- 全長:4,030~4045 mm
- 全幅:1,750 mm
- 全高:1,395 mm
207ccのカラー
プジョー207ccのボディカラーは、全部で7種類が用意されていました。
カラーバリエーションは、ブラック、グレー、ブルー、イエロー、レッドなど、原色に近い色合いが多く見られます。
207ccは、派手なオープンカーであり、当時、新車でも300万円程度の低価格帯であったことから、若者を中心に人気がありました。そのため、このカラフルなバリエーションも納得できます。
207ccの燃費
以下に、それぞれのモデルの燃費についてまとめました。
※一部のグレードについては情報なし
207ccモデル
- cc (2007年モデル):10.8 km/L
- ccプレミア(2007年モデル):10.8 km/L
- cc GT (2007年モデル):情報なし
- ccナビプラス(2008年モデル):10.8 km/L
- ccグリフ(2010年モデル):11.2 km/L
- ccロラン・ギャロス(2011年モデル):11.2 km/L
プジョー207ccの燃費は、当時およそ11 km/L程度。また、207ccの情報サイトなどを見ると、実燃費は10 km/L程度以下とも言われています。
207ccの買取価格例
207ccの最新の買取事例をご紹介します。
- 2012年式 (平成24年)<207cc プレミアム> 灰系
走行距離 3.8万km 新車販売価格 299万円 参考買取価格 68万円 残価率22% - 2010年式 (平成22年)<207cc プレミアム> 赤系
走行距離 7.9万km 新車販売価格 299万円 参考買取価格 37万円 残価率12% - 2008年式 (平成20年)<207cc プレミアム> 銀系
走行距離 5.4万km 新車販売価格 344万円 参考買取価格 27万円 残価率7%
人気グレードと残価率
発売から10年以上の月日が経過している207ccは、残念ながら残価率は高くないようです。マイナーチェンジ前後あわせて唯一のMT車であるGTモデルは、一部の層からは比較的需要がありますが、ATの需要に押されて人気が低迷しています。
直列4気筒エンジン+4速ATを搭載するベースモデル、それに本革のレザーシートなど様々な装備を追加したプレミアムモデル、そして1.6L直噴ターボエンジンに5速MTを組み合わせたGTモデルがあります。
最新の買取実績で最も人気があるのが、207ccプレミアムです。やはり、コンパクトボディでありながら高級感を演出した当時の記憶がまだ残っているようです。
より高額に買い取ってもらうポイント
207ccに限らないことですが、買取りにおいて関わる要素として挙げられるのが走行距離とグレード、車内の汚れ、さらには時期やタイミングなどです。そのため、実際に買取りに持って行く前に、自分の車の状態を確認しましょう。
通常の下取りでは、査定に最も影響を与える要素が走行距離。しかし、10年落ちのプジョー207ccでは、一般的に言われる「走行距離10万キロの壁」は存在せず、走行距離が買取査定に影響することはほとんどないようです。
そのため、207ccが購入から10年以上経過し、長期に渡って乗っていた場合は、さらに買取り額が下がってしまうのを覚悟しましょう。
人気のグレード
次に買取価格に影響を与えるのが年式やグレードです。207ccの場合、2010年より前に購入したものなのか、それとも後に購入したものなのかで大きく買取価格に影響を与えます。
2010年にマイナーチェンジした結果、プレミアムとグリフの上級モデルには盗難防止アラームや運転席タッチ式パワーウィンドウ、ボディ同色リアバンパー、クルーズコントロール、ワンタッチウィンカーなどの装備が追加されました。
当然、こういったオプションの装備が付属しているほど、若干ではありますが高く買い取ってもらえるようです。また、シートを革張りに変更していればプラス査定のポイントになります。
人気のカラー
207ccのボディカラーは、全部で7種類が用意されていました。最新の買取実績を調査してみるとアルミナム・グレーやアスマラ・レッド、オブシディアン・ブラックなどが人気の上位に入るようです。
207ccでは、ボディカラーの他に、赤と黒の革シートなどであれば、全体に上品でスタイリッシュな印象を与えるため、人気が上がるようです。
アルミナム・グレー
アルミナム・グレーは、灰色と言うよりは非常に黒に近い色。よくレザーシートの色合いに比較されます。オープンカーにアルミナム・グレーの配色は、207ccでも人気の組み合わせで、太陽の光を浴びると光沢のある光を返してくれます。かわいくスタイリッシュな207ccを引き締めるカラーです。
アスマラ・レッド
先代の206ccでも人気のあったレッドは、207ccモデルでも健在。207ccは低価格帯であったことや、魅惑のオープンカーを受けて、若者から絶大な人気がありました。
そのため、目立つレッドカラーが選ばれる傾向があったようです。街中を赤いコンパクトオープンカーが颯爽と流れる走りは、見ている人を明るい気持ちにしてくれます。
オブシディアン・ブラック
光を浴びて漆黒に光るオブシディアン・ブラックは、中高年だけでなく、若い人にも大変人気のカラーでした。アルミナム・グレーとは違い、黒の美しさを存分に楽しめるカラーで、低価格車でありながら、ワンランクアップの効果がありました。
人気のオプション
207ccではファブリックシートをレザーシートに替えたものの方が人気のようです。内装で注目すべき点として挙げられるのが本革のインテリアです。
プレミアム以上のグレードであれば、シートはもちろん、ダッシュボードやトリムまで本革張り。ベースモデルでも、受注生産であればレザーの内装に変更可能でした。
ワンランクアップのオプションが、買取り査定に影響することもあり得ます。
10年落ちの場合、値段はつくのか
2007年から2012年に販売された207ccですが、今でも買取り市場には度々姿を現しますから、10年落ちの場合でもあきらめる必要はありません。プジョー207ccは、一部のコアな愛好家たちに人気があるため、今でも中古車市場で販売でき、買取査定も値段が付くことが多いようです。
しかし、当然、年式が古いと言うこともあって、高額買取とまでは難しく、評価は低めになってしまうことは予め把握しておきましょう。
まとめ
プレミアムコンパクト オープンカーとして絶大な人気を得ていたプジョー207cc。生産終了からかなり時間が経っているため、高額査定は難しいようですが、今でも中古車市場に登場する人気の車種です。
往年の名車と言われ、当時乗ることができなかった人も、低価格で中古車が購入できるために、比較的流動性が高いのも、買取査定時のポイントになります。