トヨタといえば、日本で最も有名な自動車メーカーです。トヨタの車は流通台数も日本一で、世界的にも知名度が高いです。
国内外で高い人気を誇るトヨタの車の買取相場はどうなっているのでしょうか。人気の車種など、トヨタの買取相場と傾向を調査しました。
目次
トヨタ自動車製の買取相場と傾向
トヨタ自動車は、国内の自動車メーカーでは生産台数、販売台数共に第1位です。2位の日産自動車に圧倒的な差をつけ、名実ともに日本を代表する自動車メーカーと言えるでしょう。
トヨタ自動車製の車は、中古車買取市場でも特別な位置づけです。人気の理由や、海外でのトヨタ自動車製の車について解説します。
買取市場では安定傾向
トヨタの中古車は買取市場で人気が高く、安定して高値がつきやすい傾向です。
プリウス、ヴォクシー、エスティマなど知名度の高い車種が多いのも理由ですが、トヨタ自動車製というのが1つのブランドとなっているためです。
トヨタが日本一の自動車メーカーという地位に君臨している以上、この先も人気は安定して高いでしょう。
買取業者に人気のある理由
トヨタの車が買取業者に人気の理由は様々ですが、特に大きいのが【認知度の高さ】と【国内需要の高さ】です。
トヨタの車はCMなどの宣伝効果もあり、一般のユーザーに車種名が広く認知されています。
プリウス、カローラ、ヴィッツなど、車にそれほど詳しくなくても「聞いたことがある気がする」という人が多いのは、買取市場では大きなアドバンテージになります。
中古車を購入する際「プリウスが欲しい」「カローラみたいな車が欲しい」と、車種名で指名買いするユーザーが多いため、他社の車がそもそも選択肢に無いというケースもあります。
また、新車販売台数で日本一であるトヨタの車は、中古車市場でも需要が非常に高いです。
需要があるという事は売りやすいということなので、どこの買取業者もトヨタ車の在庫を優先的に確保する傾向があります。
海外人気の高さ
トヨタは積極的に海外戦略に取り組んでおり、海外向けの車も多数輸出しています。海外でもトヨタの知名度は高く、特に品質の高さには定評があります。
日本では1年に1万kmを超えるペースで走り、走行距離が10万kmを超えると過走行とされ、買取価格はほとんど付きません。
しかし、海外では車が動く限り乗り続けるというのが当たり前になっているので、過走行の車でも買い手が付きます。
そこで、品質が高く、長持ちするというイメージの強いトヨタの車は、海外では大きなブランド力を持ち、高い需要があるのです。
そのため、日本で需要の無い過走行の車でも、中古車として輸出されて海外で活躍するトヨタ車は非常に多いのです。
トヨタ製の人気の車種と相場
トヨタ製の車は比較的どの車種も人気が高く、中古車市場で上位を占めています。トヨタ製の車の中でも特に中古車人気の高い車種と相場をまとめました。
プリウス
トヨタのラインナップの中で最も中古車人気が高いのは、ハイブリッド車の先駆けとなった車です。
新車価格帯は189~404万円、中古車の平均相場は133.6万円となっています。
現在はトヨタのハイブリッド車新車トップの売り上げはアクアに譲りましたが、それでもプリウスの人気はいまだ健在です。
現在のプリウスは2015年にフルモデルチェンジした4代目です。
中古車市場では、3代目と4代目のプリウスの人気が特に高く、トヨタの中古車の中でも圧倒的な割合を占めています。
アルファード
トヨタの最上位LLクラスのミニバンであるアルファードは、グランビアやグランドハイエースの後継車種です。
新車価格帯は265~737万円で、中古車の平均相場は205.9万円となっています。
現在販売されているのは3代目のモデルです。多彩なグレードや限定仕様車があり、高級車としての人気も根強い車種です。
ヴェルファイア
ヴェルファイアはアルファードの兄弟車で、アルファードと同様の高級ミニバンとして人気です。
新車価格帯は337~737万円で、中古車の平均相場は267.7万円となっています。
ヴェルファイアとアルファードの主な違いはデザインです。また、販売されている系列店も異なり、ヴェルファイアはネッツ、アルファードはトヨペットで販売されています。
ヴォクシー
ヴォクシーはファミリー層や若者から高い支持を得ているミニバンです。
新車時価格は218万~337万円で、中古車の平均相場は242.3万円となっています。
スタイリッシュな箱型フォルムと広々とした室内空間が特徴で、ミニバン市場では常に上位にランクインする人気を誇ります。
ランドクルーザープラド
ランドクルーザープラドは、軍隊用に開発されたランドクルーザーを都会向けに改良した本格四駆です。
新車時価格は315万~537万円で、中古車の平均相場は285.7万円となっています。
高いオフロード性能と街乗りでも快適な乗り心地で、国内だけでなく海外でも非常に人気の高い車です。
中でも現在リセールバリューが高いトヨタ車の傾向
リセールバリューとは、新車購入時と比べた残価率の度合です。リセールバリューが高いほど、中古で売却する時に残価率が高く、高額買取が期待できます。
トヨタ車は全体的にリセールバリューが高い傾向にあり、中古になっても高価格を維持しています。
リセールバリューの高さを決めるのはもちろん中古車市場での需要の高さですが、国内でだけ需要が高い車はそれほど高くなりません。
国内だけでなく、海外で高い需要がある車が、リセールバリューが高くなります。
海外ではSUVの人気が根強く、特にトヨタのランドクルーザーシリーズ、ハリアーは最もリセールバリューが高い車の一種です。
また、アルファード、ヴェルファイア、ヴォクシーなども非常に海外人気が高く、リセールバリューは高めで安定しています。
オプションの充実度や、人気装備で状態の良いものであれば、残価率80%を超えることも珍しくありません。
将来的に車を乗り換えること前提で車を購入するのであれば、リセールバリューの高いトヨタの車を選ぶのは賢い選択肢といえるでしょう。
トヨタ車で人気を獲得したハイブリットモデル
トヨタは、世界で初めて量産型のハイブリッドカーを誕生させたという輝かしい実績があります。現在では、トヨタのさまざまな車種にプリウスから生まれたハイブリッド技術が投入されています。
1997年ハイブリット車の登場
1997年10月に「21世紀に間に合いました」というキャッチフレーズで、世界初の量産型ハイブリッド車がデビューしました。
現在では当たり前になったハイブリッド車ですが、プリウスの誕生は世界中に大きな衝撃を与えるほど画期的な出来事でした。
ハイブリッド車としては驚異的な燃費の良さと、215万円という世界初のハイブリッド車にしては破格の価格で、プリウスは発表と同時に大きな話題を呼びました。
その後同年12月から一般販売を開始したプリウスは、翌年の1998年度におよそ1万8000台という販売台数を達成し、当初の販売目標を大きく上回る人気車となりました。
ハイブリット車の増産
その後もプリウスの人気はじわじわと伸び続けていきましたが、3代目プリウスが大ヒットしたことにより、大幅にトヨタのハイブリッド車が増産されることとなりました。
通称<30プリウス>と呼ばれるZZW30型の3代目プリウスは、エコカー減税政策の後押しを受け、空前の大ブームを巻き起こしました。
2代目から続くデザインを受け継ぎつつ、期間となるハイブリッドシステムを再設計士したことで、3代目プリウスの性能は大幅に向上しました。
この3代目プリウスこそ、トヨタのハイブリッド車の基本形といえる存在でしょう。
現在は4代目プリウスにモデルチェンジしていますが、3代目プリウスも今なお中古車市場で高い人気を維持しています。
安全性への高い配慮
トヨタは交通事故死傷者ゼロを目標に掲げ、安全性の高い車の開発を追求しています。
トヨタの安全対策は、事故を防ぐ【予防安全技術】と、実際に事故を起こした際に被害を軽減する【衝突安全技術】の両面から研究されています。
GOA(Global Outstanding Assessment)とは
トヨタのGOAは、トヨタ製の車のほとんどに採用されている衝突安全ボディの事です。
GOA(Global Outstanding Assessment)にはクラス世界トップレベルを追求している安全性評価という意味があります。
1996年に発売された5代目スターレットから採用されたGOAは、トヨタ車の高い安全性を表す代名詞のような存在です。事故後の衝突安全技術を高めるため、現在も改良を繰り返しています。
GOAの基本は、重傷や死亡事故の発生頻度が高い衝突事故の際、生存空間を確保して乗員保護性能を高めるという事です。
衝突事故が起こると、キャビン(乗員のいる空間)が変形し、傷害につながります。また、衝撃によって車外からキャビンに危険物が侵入しないようにすることも重要です。
GOAは、キャビンの剛性を高めつつ、ボンネットやトランクの衝撃吸収性を高めるなどの工夫を随所に凝らし、安全性を確保しています。
また、GOAは欧米の安全基準を踏まえ、さらにトヨタ独自の基準を設定しています。そのため、GOAを採用しているトヨタ車は、世界でも類を見ない高いレベルの安全性を確保しているのです。
VSC(Vehicle Stability Control)とは
GOAが衝突安全に特化した技術なのに対して、VSCは予防安全に特化した技術です。VSCを日本語にすると【横滑り等抑制装置】となります。
VSCは次世代の安全技術として研究開発が盛んに進んでおり、さまざまな名称で各社の車に搭載されています。
VSCはトヨタ車のほとんどに標準装備されており、事故を未然に防ぐ安全装置として使われています。
たとえば、カーブでタイヤが滑って曲がり切れなくなったりスピンした状態になると、ドライバーが車の制御を仕切れなくなります。
VSCがあれば、そうした横滑り状態を抑え、操作をコントロールすることができます。
トヨタの研究データでは、VSCが運転をサポートすることで、単独事故を約35%、正面衝突を約30%減らすことが期待できるそうです。
GOAによる車体の高い安全性と、VSCの横滑り防止装置という2本柱を中心として、トヨタ車の高い安全性が確保されているのです。
日本一の自動車メーカーにふさわしく、これからもトヨタの安全への取り組みは続いていくでしょう。
まとめ
トヨタ自動車製の車は、国内外での人気、リセールバリュー、安全性など、全てが高いレベルにあります。
中古車市場でも依然として高い買取相場を維持しており、今後も需要が大幅に下がることはまずないでしょう。
トヨタの車は状態の良い車なら高い残価率で買取が可能ですが、状態が悪い車でもそれなりの値段で買取相場が推移しているというのがポイントです。
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