「お店にないものも見つかる買える日本最大級のネットオークションサイト」として今や知らない人はいない程の高い知名度を持つヤフーオークションこと<ヤフオク>。実際にヤフオクを利用して雑貨や家電などを落札されたことがある方もいるのではないでしょうか?そんな有名なヤフオクですが、数千円~数万円の雑貨や家電よりもはるかに高額な車の出品、落札ができることを皆さんはご存知ですか?
「見ず知らずの人とネット間だけで大金のやり取りをするなんてリスクが怖い!」
そう思われる方もたくさんいると思いますので、ここではヤフオクで車を売る際のメリットとデメリット、実際にヤフオクで車を売るときに抑えておくべきポイントを細かく解説していきます。
目次
ヤフオクで車を売るメリット
車を売ることを考えたときに多くの人が買取専門店やディーラーでの下取りをイメージするのではないでしょうか?特に「高く売りたい!」と考えた場合、一括査定サービスも高く売るためのメジャーな売却方法ですよね。
しかし、ヤフオクで車を売る場合の一番のメリットは「買取専門店よりも高く売れる可能性が大きい」という点です。
時には専門店に売るより高額に
なぜヤフオクで車を売ると買取専門店よりも高く売れる可能性が大きいのでしょうか?それは個人間での売買のため、間に業者が入らないので余計な手数料が掛からないという事が一点。更にオークション形式なので時と場合によってはかなりの高額で落札される可能性があるというこの二点です。
この二点を詳しく説明すると、落札者の目線で考えた場合ヤフオクで車を競り落とそうとした時に参考とする中古車価格の相場はカーセンサーやグーなどの一般販売されている車の値段になりますよね。
専門店は、買取金額に対して利益を乗せて販売金額を設定します。販売額を上げてしまうと売れないため、買取金額を安く抑えることで利益を確保しようとします。一方で個人間の取引では専門店がとっている利益部分がないので買取金額が高くなるという仕組みです。
業者より個人の出品者が注目されやすい
ヤフオクのオークションの中を実際にのぞいてみると、かなりの数の車がオークションにかけられています。ヤフオクの<新車・中古車>カテゴリーには数万点におよぶ出品がありますが、実はこの中の多くは業者が出品しているものなのです。中には「個人売買につき・・・」と書いてあっても実はほとんどが業者なのだそうです。
業者が出品している車は、もちろん全てがそうではないですが店頭に並べることができないクオリティの低い物もしばしば見かけます。しかし詳細を見てみれば、出品者が業者であるか個人であるかは内容である程度分かるものです。
その中で本当に個人が出品しているものは、クオリティが高いものもあり、掘り出し物が多く見られるので業者の出品している車よりも注目されやすいのです。
手数料が一律料金
ヤフオクで初めて出品する人は、出品するにあたり掛かってくる手数料が気になるところですよね。ヤフオクの良いところはこの手数料が一律で分かりやすいという事です。
車をオークションで出品する際は<自動車カテゴリー>に出品をするのですが、このカテゴリーで出品をする際にまず<出品手数料3,024円>が掛かります。そして順調に落札されると<落札手数料3,024円>を支払うことになります。
これだけで手数料が終われば良いですが、もし落札されなかった場合はどうなるのでしょうか?
ヤフオクでは車は最長でも14日間しか継続して出品することができません。もしこの期間に落札にならなかったら出品が取り消しになります。取り消しになった場合、「自動再出品オプション」という設定を予め行っておけば1度だけ再出品が行われますが、当然再出品の際も手数料が発生します。
出品・再出品も落札されず、掲載内容を見直し再度出品した結果見事落札された場合、
3,024円×4(最初の出品、再出品、再々出品、落札)で12,096円となります。
これを安いと取るか高いと取るかは人それぞれですが、一律の手数料ではあるので分かりやすいという点はメリットと言えるかもしれません。
ヤフオクで車を売るデメリット
ヤフオクでは予想を超えた高値で落札される可能性を秘めており、高く車を売りたいと考えている人にとっては魅力的な売り方ですが、逆にヤフオクで車を売るデメリットももちろんあります。個人間の売買によるトラブルがデメリットのほとんどを占めますが、そのデメリットを一つ一つを解説していきます。
面倒事が多い
まず業者に買取ってもらう場合に比べて、手続きや引き渡し等の面倒なことが非常に多いというデメリットがあります。
名義変更は原則自分で行わなければなりません。自分一人だけで手続きが完了するのであればまだマシですが、落札者である新所有者にも書類を用意してもらわなければなりません。
引き渡しに関しても同様で、出品者が自分で手配し手続きをするので手間がかかります。もちろん名義変更も引き渡しの方法も落札者と協力して行うことは可能ではありますが、遅延や不備等でトラブルの元となるので出品者がすべて行うことが好ましいです。
ただ、このような面倒な名義変更や引き渡しを代行業者に依頼をするという手段もあります。もちろん依頼する場合、お金は掛かるのでどこまでコストを掛けられるのかによるところもありますが、確実に面倒とトラブルの原因は減らすことができます。
素人同士によるトラブル
車という高額商品の売買において、どちらかが業者(プロ)であれば、その知識と経験で多くのトラブルは避けられますが、両者が素人の場合になるとプロであれば何でもない事でもトラブルに発展する可能性があります。
私たちは車の専門家ではないため、出品前に車をしっかりと調べたとしても、その時に気が付かない目に見えないトラブルや故障が潜んでいる可能性があります。出品時には気付かずに落札後に故障が発覚してトラブルやクレームに発展することも少なくありません。
手続き関係
手続きに関するトラブルも頭に入れておく必要があります。名義変更に関しては出品者と落札者でどちらが主体でやるのかを明確にしておかないと、後々大問題になりかねません。名義変更をしっかりとやっていなかったために新所有者が犯した交通違反の責任を取らなければいけなくなったなどという報告もあります。
ですので、車の名義変更は出品者が責任を持って全てを行うことがおすすめですが、手続きが面倒で煩わしいという人は代行.netなどの業者に依頼することも一つの方法です。この<代行.net>という業者はヤフオクで取引が成立した車の名義変更と輸送までやってくれるサービスを提供しています。
金銭関係
また金銭に関するトラブルも事前に想定しておかなければいけません。例えばやっとの思いで落札までこぎつけたのに、落札者の都合で入金されないというケースです。
この場合はキャンセル扱いとなるのですが、ヤフオクが落札の取り消しを原則認めていないため、今までの手間と頑張りが全て水の泡となり、また最初から出品のやり直しとなります。
別のケースをあげると、落札後に車の故障やトラブルが発覚し、クレームと一緒に値引きや一括払いが条件にも関わらず分割払いを要求されるケースです。こういったトラブルは買取業者での売買ではほぼあり得ないことですが、素人同士の個人間取引だと想定しておかなければいけないケースとなるのです。
こういった金銭関係のトラブルを最大限避けるためにも<売買契約書>を必ず用意しておきましょう。売買契約書を用意しておくだけで、トラブルが起こった時の責任の所在が明確になり、早期解決に繋げることができます。
ヤフオクで車を売る前にしておくこと
さて、ヤフオクで車を売る前にやっておかなければいけないことが2つあります。
- 車の詳細なデータの準備
- 売りたい車の相場の調査
この2つについて細かく説明いたします。
可能な限り調べて詳細なデータを用意
車を購入する側としたら、高額な買い物をするわけですから少しでも不安を取り除いて安心して購入したいと思うのは当然ですよね。車に関するありとあらゆるデータが細かく記載されていればいるほど安心感は増していき、購入したいと思ってくれるようになるのは言うまでもありません。
データは文字で細かく記載するものと写真で掲載するものの両方を数多く上げる必要があります。写真に関しては洗車を行いワックスを掛けた車を晴れの日に撮影するのがコツです。あらゆる角度から車の状態が分かるように数多く撮影していきましょう。
ちなみにオークション画面に掲載できる画像の数は制限がありますので、<フォトアップ>や<Yahoo!ボックス>を活用してたくさんの画像をアップしましょう。
特徴
記載すべき特徴は可能な限り全てです。型式から走行距離、年式、修理歴、車検残、タイヤの状態、ホイール、ブレーキパッドなどなど。車の特徴はできる限り細かく詳しく記載し、マイナス面なども隠さず記載をすることで信用を得ることができます。
詳しい説明事項
説明事項ですが最低でも以下の項目は記載した方がよいでしょう。
- 車種
- 年式
- 走行距離
- 燃費
- 車の特徴
- ドア数
- アルミホイールの有無
- タイヤの溝
- 車検の有無
- 修理履歴
- ブレーキパッドの厚み
- 交換したパーツ
- 車を手放す理由
- 中古車の価格の根拠
- 買取に対応出来るまでの期間
車検
引き渡す車に車検が残っているか残っていないかで税金分の対応が変わってきます。
車検が既に無い場合は落札者がその後の手続きを行うので問題ないですが、車検が残っている場合は出品者が既に払っている自動車税や重量税を落札者に請求しなければいけないのです。
通常は支払い済みの税金を月割りで落札者に請求するのが普通ですが、双方の手間を省くためにも車両本体価格に乗せてしまった方が面倒くさくないですし親切ですね。
スタート価格用に相場を調査
いよいよ準備が終わりオークションに出そうと思った時に悩むのが<スタート価格>です。このスタート価格を自分で決められるのがヤフオクの魅力でもありますが、どのように決めるのが良いのでしょうか。
まずは出品する車の価格相場を調べることが必要です。価格相場はヤフオクに出品している同じような車の価格を調べたり、買取業者へネットで査定してもらうのが簡単な方法です。
ただ可能であれば中古車販売店に行って、しっかりと査定をしてもらった方がプロの目で見た自分の車の価値も分かりますし、それが最低売却額の目安にもなります。
ただせっかく手間暇かけて売る車なので、査定額と同じ金額で売るのは正直もったいないです。販売店の査定額は利益を考えて金額を出しているため、実際に店頭に出すときは数十万上乗せして販売しています。
ヤフオクで車を売る手順
ここでヤフオクで車を出品してから引き渡すまでの手順をまとめてみます。
車を出品する
まず車の画像を用意しましょう。洗車をしワックスを掛けてできるだけ晴れた日に撮影するのがオススメです。そして引き渡す際に必要な書類もこの時点で確認しておきましょう。
次にヤフオクのページで中古車・新車、メーカー、車種を選択し、商品情報とオークション基本情報を入力します。ここを細かくしっかりと洩れなく記入をしないと後々のトラブルの原因となりますので慎重に記載しましょう。
ヤフオクで落札される
落札されたら契約書と名義変更の2点に気を付けなければいけません。まず契約書ですが車を引き渡した後でクレームが発生したり修理を求められたりしないように予め契約書に責任の範疇を明確にしておくことが必要です。
名義変更をする
名義変更についても代行業者を間に入れないのであれば、落札者に対していつまでに名義変更を行うよう文面にて取り決めを交わすことが必要です。万が一名義変更がされない状態が続いてしまうと税金の支払い義務を負わなければならない他、交通違反や犯罪の場合も責任を負わなければいけなくなってしまいます。
車を引き渡す
引き渡しは落札者が取りに来るのか、出品者が届けるのか、業者に輸送してもらうのかを取り決めします。この輸送に関する費用は通常落札者が負担するものですが、ここも文面にてしっかりと取り決めをした方が無難です。
ヤフオクでより高く車を売るには
最後にヤフオクで少しでも高く車を売るために抑えておいた方が良いポイントを解説します。
入札期間は長くしない
入札期間は短めに設定することがポイントです。入札期間が長いと他の車に目移りしたり販売店に行く余裕ができてしまい購買熱が下がってしまうので、熱が冷める前に決めてもらえるよう3日~5日に設定するのがオススメです。
曜日も重要
また曜日も重要で、入札期間の終了を週末に設定しておくことがポイントです。多くの人がネットを見るであろう時間帯や週末は狙い目です。
「落札代金以外いただきません」と表記
相場を調べて自分の中で決めた最低価格に少し上乗せして、その他に必要な業者の代金や事務手数料などを乗せたうえで「代金は落札価格以外いただきません」とした方が、安心して落札してくれます。
まとめ
手間が掛ったとしても少しでも車を高く売りたいという人にはヤフオクはぴったりのオークションサイトです。ディーラーや買取業者に頼んだ時にやってくれる事務手続きの全てを自分でやり、売れないリスクやトラブルのリスクを負うことにはなりますが、やり方次第ではかなり高く売ることも可能です。
オークションにチャレンジする場合は、リスクを少しでも回避するために、事前に必要な知識をしっかりと集めて準備万端で臨むことをオススメします。