中古車の購入や売却に関して、オークション代行という方法を利用している方がいます。オークションを利用するメリットはどんなところにあるのでしょうか。今回は、中古車オークション代行についてご紹介します。
中古車オークション代行とは
まずは、中古車オークション代行とはどのようなものなのか、ご紹介します。
中古車オークションで車を探す方法
オークションは、出品物に対して購入希望者が買値を提示し、一番高い買値をつけた希望者が競り落とすことができるシステムです。日本の中古車業者が参加する中古車オークションは、その名の通り、全国から集まった中古車をチェックし希望の車があれば競り落とすことができます。
日本における中古車オークションの歴史は古く、およそ半世紀前に始まりました。日本で初めて行われた中古車オークションは、昭和42年にトヨタ中古自動車販売株式会社によって開催された、第一回トヨタ中古車オークションだと言われています。
その後オークション形式での取引が浸透し、中古車オークションは各地で行われるようになりました。そして全国ネットでのオークションを可能にしたのが、TVオークションというシステムです。
専用の端末を利用することで、出品された車の状態や写真を簡単にチェックできるようになりました。平成に入ってもしばらくは、このTVオークションが主流でしたが、インターネットの普及によってネットオークションも可能になりました。
近年では、各オークション業者がサイトを開設しているので、参加資格のある利用者は出品された車を簡単にチェックすることが出来、市場に出回る前の車を市場価格より安く手に入れることができるメリットがああります。
一般人は参加できない
基本的には中古車オークションは、業者に向けて行われます。中古車オークションが普及するとともに、様々なオークション業者が台頭しましたが、その多くが、中古車業者やブローカーの業界内に限定されるシステムとなります。
そして、中古車オークションには一定の参加資格が設けられていますので、基本的に一般ユーザーが中古車オークションを利用することはできませんでした。
日本における中古車オークションとは、業者が車を出品または仕入れる市場として、長い期間成立していました。そのため一般ユーザーが中古車を購入するためには、中古車販売店かブローカーを頼るしかなかったのです。
ただ、中古車オークションは、中古車販売店より希望の車が見つかる確率が高くなります。そして、仕入れ値で車を手に入れることが出来るので、中間マージンもありません。
そのことに着目し、中古車オークションへの参加資格を持つ業者が、中古車販売店の販売利益よりも安い手数料でオークション代行を行い、ユーザーの希望通りの車をオークションで探すサービスが確立されています。
中古車オークション代行が人気の理由
中古車オークション代行が人気の理由として、下記のメリットが挙げられます。
希望通りの中古車が見つかりやすい
出品業者は、仕入れた中古車について自分で販売できる見込みがなければ、オークションに出品します。業者の立場で中古車オークションに出品するメリットを考えると、利益を確保できる見込みが高いことが挙げられます。
利益率でいうと、オークションに出品するよりも、一般ユーザーに販売した方が高くなります。しかし、いつ売れるという保証はありません。それよりも中古車オークションであれば、その車を欲しがっている他の業者に売れる確率が高まります。
そのような背景があるために、出品される台数は非常に多く、希望通りの中古車が見つかりやすくなります。まだ市場に出回っていないために、すぐに売れてしまうような人気車種でも、見つける確率が高まります。
オークション代行を利用することで、掘り出し物の車を見つけやすくなるのは、非常に大きなメリットだと言えるでしょう。
車の使用状況が明確
基本的に中古車オークションでは、実際に車を見て確認することが出来ません。そのため入札者は、写真と検査表で確認を行います。検査表は、各オークション業者によってフォーマットは異なりますが、車の状態が細かく明記された資料です。
販売店ではなくオークション会場の検査員が、公平な目で厳しく車をチェックして、必要項目を埋めています。車の外装や内装の状態・消耗品の状態・修復歴の有無・走行距離に改ざんはないかなど、検査によって、出品される車の状態が明確になっています。
中古車は一台一台状態が違うため価格にも影響してきますが、希望の車が複数出品されていても、検査表を見ると比較がしやすいメリットがあります。
代行業者にお任せできる
希望の車があっても、中古車の状態を見極めるのは、一般ユーザーには少し難しい作業になります。中古車オークションの代行業者を利用すると、市場に出回っている車よりも、予算と許容できる状態の範囲に適した中古車が、見つかりやすくなります。
多くの場合は、中古車を購入する前にインターネットや中古車雑誌で情報収集し、実際に中古車販売店に足を運ぶ作業が必要となります。自分で探す際には、複数の店舗を訪問することも珍しくありません。
中古車オークションの代行業者を利用することで、そうした時間と手間を大きく減らすこともできます。そしてしっかりと希望条件が伝わっていれば、プロの目で厳選した一台を探してくれるので、車の状態についてのミスマッチが、起きにくくなります。
中古車を探すことについての煩雑な作業が、全て代行業者にお任せできるのも、中古車オークション代行を利用するメリットです。
中古車オークション代行の注意点
メリットが多く感じる中古車オークション代行ですが、ここでは利用時の注意点をご紹介します。
経験豊富で信頼できる業者に依頼する
人気車種となれば、1回の中古車オークションで何台も出品されます。その中からユーザーに適した1台を見つけるためには、車を見極める能力や専門知識、そしてオークションのノウハウがないといけません。
中古車のオークション代行を利用する場合は、経験豊富で信頼できる業者に依頼しましょう。不慣れな業者に依頼すると、希望条件とのミスマッチが起き、トラブルの原因にもなりがちです。
経験豊富な代行業者であれば、車を探す能力はもちろんですが、ユーザーの希望をヒアリングする能力も優れています。代行業者を利用した際のトラブルで多いのが、ヒアリング不足による、ユーザーと代行業者の認識違いです。
オークションで車を探す前に、希望条件を細かく聞いてくれて、購入のリスクになるようなことも事前にアドバイスをくれる業者であれば、落札後のトラブルは少なくなります。
中古車オークションの代行業者については、中古車サイトなどで利用者のレビューを見ることもできます。実際に利用した方の意見も参考にしつつ、経験豊富で信頼できる中古車オークションの代行業者に依頼をしましょう。
購入前に実際に車を確認できない
オークション代行を利用すると、一般ユーザーは会場に入ることが出来ないため、購入前の車の確認は出来ません。だからこそ、先ほど述べたように入札前の希望条件について、細かくヒアリングを受けることが重要になってきます。
希望の車種・色・グレード・予算だけではなく、細かい条件やチェックポイントなどをしっかり伝えておく必要があります。そして、出品された車については、資料を持ち帰ることが出来ますので、代行業者が持ち帰った資料を参考に購入の判断を行いましょう。
また、中古車オークション代行を利用すると、乗り心地やサイズ感を事前にチェックすることが出来ません。希望の車に出会えても、いざ試乗をして見るとちょっと違和感があったということも珍しくありません。
細かな仕様については許容できるかもしれませんが、運転のしやすさについて違和感があると安全性にも関わってきます。入札後に中古車が届いてから後悔しないためにも、中古車オークションを利用する前に、同じ車種を探してサイズ感や室内空間を体感しておくことをオススメします。
中古車オークション代行で車を売る
続いては、中古車オークション代行を利用して、車を出品し売却するときのポイントについてご紹介します。
売却価格が高くなることがある
中古車を売却するには、ディーラー・中古車販売店に下取りしてもらう方法や、買取業者に買い取ってもらう方法がありますが、これらは市場価格を参考に相場が決められています。
車の状態やニーズによっては、相場以上の高価買取も期待できますが、中古車オークション代行を利用することで、さらに売却価格が高くなる可能性もあります。
オークションに出品される中古車は市場価格より安いため、売却で利用することはデメリットにも感じるかもしれません。ただ、中古車オークション代行を利用することによって、ディーラーや買取業者の中間マージンをカットすることが出来ます。
基本的に買取価格は、業者の中間マージン分が差し引きされています。車種によっては、中古車オークションを利用した方が、売却価格が高くなることも十分に考えられます。
そして中古車オークションは、業者間の競りによって価格が決まります。ユーザーからの注文や大量に仕入れる必要があったりと、中古車オークションに参加している業者の中で、どうしてもこの日に仕入れておきたいという場合があると、他社に競り落とされないように、少し相場より高い価格で入札される可能性もあります。
さらにそんなニーズを持った業者が集まると、より高い値段で買い取られることも期待が出来ます。
デメリットは多い
中古車オークション代行を利用することで、売却価格が上がる可能性もありますが、ユーザー目線で考えるとデメリットも多くなります。本来中古車オークションは業者に向けてのサービスですので、一般ユーザーが参加することは想定されていません。
そのためサービスが充実しているわけではなく、良くも悪くも車の状態によって公平に判断されます。下取りや買取業者を利用すれば、車の状態以外の要素も考慮して、多少のサービスが期待できますが、中古車オークションでは車の状態が全てとなります。
先ほど挙げたように、入札する業者に特別な事情があれば、売却価格が上がる可能性もありますが、基本的には車の状態に対して忠実な価格がつけられると考えて良いでしょう。
手数料に関して
中古車オークション代行を利用することで、代行業者やオークション業者に支払う手数料が発生します。
まず、中古車オークションに出品するためには、オークション業者へ支払う出品料が発生します。出品料については1万円〜2万円程度が相場のようです。
そして代行業者の手数料ですが、平均的な相場は3万円〜5万円程度となります。中古車オークション代行を利用して買い手がつくと、様々な手続きが必要なことから成約手数料も発生します。この成約手数料は1万円〜2万円程度が相場となります。
さらに、購入した業者への輸送費も発生する場合もあります。車種によっては、買取業者を利用するより赤字になってしまう場合もありますので注意が必要です。
売れ残る可能性がある
そして中古車オークションを利用するにあたって心に留めておきたいのが、車が必ず売れるという保証はないことです。各オークション会場の統計を取ってみると、出品された台数の中から当日成約するのは6~7割となりました。
上記のような出品料や手数料を支払っても、必ずその日に売れるというわけではありません。出品する車を検査するのは、オークション会場の検査員のため、どの車においても特別扱いはありません。
売れなかった場合でも手数料は返金されませんので、単純に赤字になってしまう可能性もあります。中古車オークションは、買取業者や下取りと違って、必ず車を引き取ってくれるものではありません。
売れるまでの期間や費用などをメインに考えると、中古車オークション代行の利用は、デメリットが多いと言わざるを得ません。
中古車オークション代行おすすめ業者
最後に、中古車オークション代行のおすすめ業者をご紹介します。
なびくるプラス中古車お探しサービス
なびくるプラス中古車お探しサービスは、ネットで探しても出てこない非公開の中古車を見つけることが出来ます。希望条件を伝えるだけで、中古車販売のプロが最適な一台を見つけてくれます。もしすぐに見つからなくても、希望条件に合った最新入荷情報を優先的に知らせてくれるので、お得に購入できる時期を見逃しません。
カーオークション.jp
業界最安値のカーオークション.jpは、購入・売却どちらも、取引成立時のみ手数料が発生するシステムとなります。売却時に落札されなかった場合は、余分なコストがかからないのも嬉しいポイントです。ユーザーの不安を解消するために、返品システムも設定されているので、安心してオークションを利用することが出来ます。
クルマコネクト
ガリバーが運営するクルマコネクトは、チャットでの相談で非公開の車両を探すことが出来ます。さらにAIによる、希望条件に合った車の提案を受けることもできます。プロのアドバイザーが親身に対応してくれるので、顧客それぞれにオンリーワンのサービスを提供しています。
オークサポート
オークサポートの提供する相場情報は、中古車オークションでの取引実績をもとに作成されています。オークションを利用する際に予算のイメージがしやすいので、賢く利用することが出来ます。ホームページには、利用者の声も掲載されていて、多くの方に支持されていることがわかります。
楽天カービズ
楽天カービズは、一般ユーザーには開放されない中古車オークションの出品情報を無料で直接閲覧することが出来ます。今までにはない画期的な方法で、一般ユーザーも利用しやすい状況を作っています。全国トップクラスの実績で、愛車探しや売却相談まで、他社にはないノウハウで高い満足度を実現しています。
まとめ
今回は、中古車オークション代行についてご紹介しました。一般ユーザーにとってはあまり馴染みのないシステムですが、代行業者を利用することによってオークションの利用が可能となります。ただ、購入・売却するにあたって少なからずデメリットも存在するので、そのリスクも把握した上で利用することをオススメします。