「そろそろ車を買い替えようと思ってるけど、買い替えにベストなタイミングってあるの?」「買い替え周期のようなものがあるのなら、具体的にどれくらいの年数で買い替えるべきなのか知りたい。」と思っている人も多いのでないでしょうか。
今回は【車の買い替え周期】について徹底解説します!車を買い替えようとしても「もう少し乗れるんじゃないか…….?」と思うことってありますよね。買い替えた方が良い気もするし、まだ乗れるような気もする。そんなときは「買い替え周期」を知っておくと良いですよ。
どれくらいのペースで車を買い替えるのがいいのか知っておけば、よりおトクなカーライフを送れることでしょう。
車の買い替え平均年数とは
実は車の買い替えには「平均年数」があるんです。車の所有者がどれくらいの期間で車を手放して新しい車を買うのかを数字として表したものです。この年数を知っておけば、「今すぐ車を買い替えるべきか?」「もう少し乗るべきか?」も判断がしやすくなります。
ぜひ参考にして見てくださいね。
平均は「8.5年」
平均はすばり【8.5年】です。この数字は2017年の自動車検査登録情報協会の調査によるもので、多くの人は新車を買ってからだいたい8.5年で車を買い替えることがデータとして表されています。
人によって捉え方はさまざまかと思いますが、8.5年という数字を見てどのように思ったでしょうか?
年間10,000kmを走行すると考えると、85,000kmを走った時点で車を買い替えるということ。「ウチの車はまだ50,000kmしか走ってない……」あるいは「ウチの車はもう100,000kmを超えてるよ!」などさまざまな人がいることでしょう。
また平均年数の裏にはいくつかのポイントが存在しています。時代によって年数が変わったり、多くの人が車を手放す時期が存在したりと、興味深い点がいくつかあります。ここからはそれについて解説していきます。
「車検の回数」がキーポイント
平均年数は「8.5年」となっていますが、これを車検のタイミングに置き換えると、実は【4回目の車検の直前】なのです。
車検には費用がかかり、車種や排気量によって異なりますが、一回の車検では数万円ほどかかる場合がほとんどです。それらの費用を抑えるべく、ほとんどの人が「4回目の車検を迎える前に車を売ってしまおう」と考えます。
また新車を買った場合、「5年保証」であるケースがほとんどです。つまり、保証が切れてから一度だけ車検に通し、その次の車検を迎える前に車を替えていることになります。
そう考えると、8.5年という数字は妥当な数字にも見えてきますよね。5年保証を使い切る前に売るのももったいないですし、かといって使い切った後すぐに売るのももったいない。それらの絶妙なタイミングを見計らって、多くの人は8~9年のタイミングで車を買い替えると推測できます。
「バブル崩壊」「車の性能アップ」により平均年数も上昇
今では8.5年となっている平均年数ですが、実は昔と比べると圧倒的に長くなっているんです。つまり、「ほとんど車を買い替えてない」ということ。平均年数の統計データが登場したのは1978年です。このときの平均年数は【4.03年】となっています。今と比較すると約半分です。
平均年数は時が経つにつれて徐々に長くなっており、特に1990年代を皮切りに急激に伸びています。というのも「バブルの崩壊」が原因だと言われており、経済不況とともに「出来るだけ長く車に乗ろう」と考える人が増えたわけです。
また、もうひとつの理由として「車の性能が良くなった」ことも挙げられます。統計データが誕生したタイミングというのは、まさに日本における【高度経済成長期】だったわけです。この急成長によって車の性能が飛躍的にアップし、ひとつの車により長く乗れるようになったのです。
経過年数から買い替え周期を考えよう
経過年数とは「車を買ってからどれくらい経ったか?」を測ったもの。当然ながら年数が経つにつれて車は劣化していきます。具体的な経過年数の買い替え周期については以下の通りです。
3年目
あまり多くはありませんが、3年目に車を替える人もいます。というのも、この「3年目」に初回車検のタイミングが訪れるからです。車検は必ず受けなければならず、一度の車検で100,000円ほどかかるケースもあるため、それを負担に感じて車を乗り替える人も少なからず存在します。
早いタイミングで車を替えるということは「車好き」「そもそも3年で売る予定だった」というような理由が挙げられます。3年で車が故障するといった可能性はほとんどありません。
また3年という節目を迎えると、車の市場価値はグッと下がります。そのため、車を売るとなると価格が落ち込むため、出来るだけ高く車を売ろうと考えているのなら3年で売ってしまうのもアリでしょう。
5年目
2回目の車検が訪れるタイミングです。また、消費者にとって生活環境とガラリと変わるタイミングでもあります。例えば仕事環境、結婚や出産などです。新しく家族ができたり、引っ越して住所が変わったりと、さまざまなイベントが発生します。
もし5年目のタイミングで車を売った場合、20~30%のリセールバリューでの売却が可能です。例えば2,000,000円で買った車なら400,000~600,000円での売却ができるでしょう。
これくらいの金額が受け取れれば、新車の予算にも多少余裕ができるはず。また、5年を超えると市場価値は大幅に下落します。
7年目
3回目の車検を受けなければならないタイミングです。この頃になると「そろそろ車を買い替えてもいいかな・・・?」と思い始める人が出てきます。車自体の性能には問題がないものの、少し飽きてしまったり、新しい車に目移りしてしまったりと、「買い替え欲」が強くなりがちです。
またメーカーの保証期間も超えているので、車の消耗や故障もしやすくなることでしょう。それに併せて価値も下がってくるので、買取価格も落ち込みます。買い替えるかどうか迷ってる人は、車検を迎える前に思い切って買い替えてしまうのもオススメです。
9年目
先述したように「4度目の車検を受けるタイミング」でもあります。また9年目にもなれば、外観・内観ともに年季が入ってきます。新車のような真新しさが失われ、車全体が古くなってくる時期でもあります。故障しやすくなり部品交換が必要になることもあるでしょう。
中古車市場における価値も下がってくるため、高額査定を受けるのも難しくなってきます。
13年目
13年目は【税金の支払い】がガラッと変わるタイミングでもあります。車の所有者は「自動車税」「重量税」を納める必要がありますが、3年目を超えるとこれらが大きく増税されるのです。
なぜなら、長年走ったガソリン車は「環境に負担をかける車」と見なされるからです。そのため、ほとんどの人は13年を迎える前に売却または廃車にします。
買ってから10年以上乗っている人も多いかと思いますが、この「13年目」は要注意です。よほど車に愛着がない限り、コスト面・性能面においても手放した方が良いでしょう。
18年目
18年も車に乗る人はほとんどいないかと思いますが「重量税」がさらに増えてしまいます。車にかかる税金だけで大変な思いをすることにもなりかねません。加えて車の燃費や性能もどんどん悪化していき、修理費やガソリン代もかさみやすくなります。
もし買い替えをしないのであれば、税金周りのことや車のメンテナンスにおける費用をしっかりと計算しておきましょう。
20年目
20年目は、いよいよ廃車を検討した方が良いタイミングとなります。しっかりとメンテナンスを続けてきた車であれば20年を超えても乗れるとも言われていますが、やはり性能面での劣化は免れないでしょう。ガソリン代や税金がかさむのはもちろんのこと、「寿命」を考えると廃車を検討することをオススメします。
これだけ長く乗っているとたしかに愛着があるかと思いますが、いつ故障するか、いつ事故を起こしてしまうか分からないリスクが伴います。それでは楽しいカーライフを過ごせません。なかなか車を手放す勇気が出ないかと思いますが、リスクを下げるためにも買い替えを検討してみてください。
走行距離から買い替え周期を考えよう
年数だけでなく「走行距離」も重要な基準です。なかでも特に抑えておきたいポイントをいくつかご紹介します。
「100,000km」がひとつの目安
そもそも車が快適に走れる距離は100,000~150,000kmと言われており、この距離を超えてくると、エンジンの主を担っている「タイミングベルト」が劣化しはじめます。
そのためメーカー側も「100,000kmを目安にタイミングベルトの交換してください」と促しているのです。
「50,000km」「100,000km」の節目で市場価値が下がる
車の売却を考えたとき「50,000km」「100,000km」といった大きな節目を迎えるごとに、市場価値が大きく下がります。また【1年間10,000km】がひとつの目安になっており、中古車情報サイトを見ても「5年落ち50,000km」「10年落ち100,000km」などと表記されていることが多いです。
平均年数は8.5年なので、100,000kmを迎える前に売る人が多いということ。50,000kmであっても、5年の新車保証が切れるタイミングなので買い替えを検討しても良いでしょう。
走行距離が少なければ少ないほど高く売れる
走行距離が少なければ少ないほど高く売れやすいです。市場価値で考えると、1年目にガクッと下がり、それ以降はゆるやかに下落していきます。
その後は「50,000km」「100,000km」といった大きな区切りごとに価値がガクッと下がるわけです。「急ぎでもないけど、出来るだけ高い金額で車を売りつつ、新しい車を買いたい」という人は、これらの区切りを迎える前に売ってしまうのが得策でしょう。
走行距離で買い替えるメリットは?
走行距離で買い替えを決めるメリットですが、単に【指標として分かりやすいこと】が挙げられます。何kmという明確な数字があるため、買取店側・ユーザー側のどちらにとっても非常に分かりやすいです。
あとは「どのタイミングで売るか」を考えるだけです。走行距離がかさめばかさむほど査定額は低くなっていくので、それらのタイミングを見計らいながら買い替えの準備を進めていきましょう。
走行距離で買い替えるデメリットは?
走行距離には指標として分かりやすいメリットがある一方で、【まだまだ乗れるのに買い替えてしまう】というデメリットがあります。しっかりとメンテナンスが行われている車であれば、たとえ走行距離が長くなっていていても快適に運転できます。
定期的に手入れをしているのにも関わらず、急いで車を手放してしまうのは少しもったいないですよね。走行距離だけでなく、先ほどご紹介した「年式」や「車の状態」などから総合的に判断して、買い替えを検討していくことが大切です。
「普通」と「軽」で限界値が異なる
車の寿命ですが「普通車なのか?軽自動車なのか?」で若干異なります。前者なら100,000km、後者なら80,000kmがひとつの目安となっており、この目安を超えると性能にガタがきたり、故障しやすくなったりします。
自分が乗っている車種が何なのか確認しながら買い替えを検討していくのがオススメです。
タイヤの状態も要チェック
車の寿命と走行距離は深く関係していますが、【タイヤの状態】にも目を配っておきましょう。なぜなら、走行距離が長くなれば、当然ながらタイヤも消費します。
そうするとタイヤの「溝」がすり減るため、だんだんと浅くなってきます。「何だかタイヤが重い気がする」「走りの滑らかさがなくなった」などの場合、車の性能というよりも単にタイヤが限界を迎えている可能性もあるので、定期的にタイヤの状態もチェックして、必要であればタイヤ交換も行うようにしましょう。
エンジンオイルの状態も要チェック
車を長く走らせているとエンジン性能も劣っていくわけですが、エンジンオイルが足りなくなることでエンジンの状態が悪くなるケースがあります。
「もうそろそろエンジンも限界か・・・」と思っていても、原因はエンジンオイルの不足であって、案外まだ円滑に可能性もあるわけです。特にエンジンオイルは見逃しやすい部分でもあります。またオイルの不足はエンジンに大きな負担をかけてしまいます。
適切に交換できていないがためにエンジン故障を招いてしまう人もいるため、定期的にオイル交換するように心がけましょう。だいたい「年に1回」が交換目安です。走行距離で見るのなら10,000〜15,000kmあたりで交換しておくのが良いでしょう。
まとめ
車の買い替え周期について徹底解説しました!いかがでしたか?
買い替え周期って正直あまり考えたことがないですよね。「買い替えるべきなのか?」あるいは「まだ乗っておくべきなのか?」と迷うかと思います。そんなときはぜひ、今回ご紹介した周期を参考にしてみてくださいね。
車の経過年数から買い替え周期を考えるもよし、走行距離から買い替え周期を考えるもよしです。自分に合った方法で車買い替えの周期を考えて、納得できる車買い替えをしましょう。ぜひ今回の内容を参考にしながら、快適なカーライフを送ってくださいね。