スバルらしさが随所に見られる軽自動車として人気を博した<R2>。個性的な車として知られ、スバルユーザーから高く評価された1台です。生産販売はすでに終了していますが、中古車市場でも人気の車だといえるでしょう。
そこで、スバルR2の買取相場や査定でプラスになりやすいグレード、さらに人気のカラーについても紹介します。
目次
R2の特徴
<R2>は2003~2010年に販売されていた、スバルのセダン型軽自動車です。<R2>の販売開始当時、軽自動車市場では車高を高くして乗車スペースを広く取った<トールワゴン>が売れ筋となっていました。しかし、<R2>はあえてボディタイプを5ドアハッチバックのセダンタイプとし、車高を1,520mmに抑えて「一般的な機械式駐車場に入庫可能なサイズの軽自動車」として市場に投入されたのです。
<R2>は惜しくも2010年を最後に生産終了になってしまいましたが、スバルの独自性が色濃く出た軽自動車として、現在でも一定の評価がなされているモデルです。
R2のサスペンション
<R2>には前後輪4つの車輪が独立して動く方式の<四輪独立懸架>が採用されています。<四輪独立懸架>は、左右の車輪が一本の軸でつながっている<車軸懸架式>よりも、路面からの衝撃を良く吸収するので乗り心地も快適です。<四輪独立懸架>はコストが掛かるので軽自動車はあまり見かけません。これもスバルらしいこだわりと言えるでしょう。
R2の走行性能
<R2>にはグレードにより、<直列4気筒SOHCエンジン>と<直列4気筒DOHC16バルブエンジン>のどちらかが積まれていますが、このエンジンの加速性能が今一つという評価があります。<R2>の<スーパーチャージャー>付きのグレードである<S>は低速域から鋭い加速を見せるので、加速性能にこだわる場合は<スーパーチャージャー>付きグレードを選べばストレスなく運転できるでしょう。
R2のボディサイズ
「機械式駐車場に入るボディサイズ」が<R2>の売りの一つです。軽自動車の「車体が小さい」という特性を活かせる車体寸法になっています。
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,520mm
車両重量 810kg
R2のボディデザイン
富士重工業は自動車だけではなく、飛行機の生産も行っています。その飛行機にちなみ、翼を模したデザインの<スプレッドウィングスグリル>が生まれました。それが初めて採用されたのが<R2>です。しかしスバルの意気込みにもかかわらずこの個性的なグリルデザインは評判が悪く、<R2>では2005年のマイナーチェンジを境にオーソックスなデザインに変更されました。
R2の内装・インテリア
左右にまっすぐラインが伸びるインパネと、シフトまわりのデザインはとてもキュートで、女性を意識したインテリアデザインになっています。
室内長 1,690mm
室内幅 1,220mm
室内高 1,180mm
車高を低く抑えたために室内の空間は狭くなり、高身長の人はフロント・リアシートともに少し圧迫感を覚えるでしょう。
R2の燃費
<R2>の燃費は軽自動車としてはごく平均的と言えます。全般的にFF・CVTは燃費が良く、スーパーチャージャー付きグレードになると燃費は少し悪くなります。
- 658cc直列4気筒SOHCエンジン FF 5MT 22km/L
- 658cc直列4気筒SOHCエンジン FF CVT 23km/L
- 658cc直列4気筒SOHCエンジン 4WD 5MT 20.5km/L
- 658cc直列4気筒SOHCエンジン 4WD CVT 21.5kmL
- 658cc直列4気筒DOHC16バルブエンジン FF CVT 24.5km/L
- 658cc直列4気筒DOHC16バルブエンジン 4WD CVT 22.5km/L
- 658cc直列4気筒DOHC16バルブエンジン(Sチャージャー付) FF CVT 19.4km/L
- 658cc直列4気筒DOHC16バルブエンジン (Sチャージャー付)4WD CVT 18.6km/L
R2の最新相場
R2の最新買取相場を調べてみると、次のような結果となりました。
<R2 i 4WD >
年式:平成18年(2006年) 走行距離:4万km カラー:ホワイト系
新車価格:106.0万円 買取価格:18.8万円 残価率:約17%
<R2 S 4WD >
年式:平成16年(2004年) 走行距離:9万km カラー:ブラック系
新車価格:137.0万円 買取価格:16.4万円 残価率:約11%
<スーパーチャージャー>付きエンジンを持つグレードの<タイプS>は、新車時の販売価格が非常に高かった事もあり、買取価格が一番高くなりやすいグレードです。走行距離5万km以内で車両の状態が良いと、高額の買取も夢ではありません。
R2の人気グレードと残価率
人気のグレード<i>
<直列4気筒SOHCエンジン>を搭載した、普及価格帯のグレードです。手軽な本体価格で人気がありました。残価率は<R2>の中では低くなります。
人気のグレード<R>
エンジンは<直列4気筒DOHC16バルブエンジン>を採用。<i>とくらべると力強い走りを実感できるグレードです。<R2>では一番売れ筋のグレードです。
人気のグレード<タイプS>
<直列4気筒DOHC16バルブエンジン・スーパーチャージャー付>を積んだ高走行性能のグレード。<スーパーチャージャー>の威力は抜群で、その加速性能は他のグレードとは段違いです。新車販売価格は130万円以上になり、軽自動車としてはかなりの高額でした。15インチアルミホイールや上級オーディオを標準装備するなど、最上級グレードとしての満足感は高いです。中古車市場でも人気があり、残価率も高くなります。
R2をより高額に買い取ってもらうポイント
R2の人気のカラー
<R2>は11色の豊富なボディカラーが用意されていました。
シルキーホワイト・パール
<R2>には女性の好みそうなおしゃれなボディカラーが多くあります。その中でも一番人気のあるカラーはやはりホワイトです。パール系の光沢のあるホワイトで、<R2>のデザインにもしっくりきます。中古車でも人気のあるカラーで、査定でもプラスポイントになります。
プレミアムシルバー・メタリック
白の次に人気なのが<シルバー>。光の加減で様々な表情を見せてくれるのがシルバー系の良いところ。<プレミアムシルバー・メタリック>は少し薄めのシルバーで<R2>を明るい雰囲気にしてくれるので、買取額も上がりやすいです。
ベリールージュ・パール
カタログでも表紙を飾っていた<R2>のイメージカラーの一つ。<R2>のかわいいデザインにピッタリな色で、女性には特に人気のカラーです。白やシルバーほどではないですが、査定額が少し高くなる色です。
R2の人気のオプション
フォグランプキット
<フォグランプ>があると、フロントマスクの印象がぐっと良くなります。査定でもプラスポイントです。
カラーパネル
インパネ部に3つのカラーパネルを取り付けて、室内を好みの色で装飾する事ができます。カラーは<クリーム><アクア><サテンシルバー>の3つから選択可能です。
スマートキーレスシステム
電子カード型のキーで、運転席から40~80cmほどの距離に近づくとドアの鍵が自動で開きます。離れると同様に自動で施錠される手間いらずの便利なシステムです。査定額に上乗せが期待できます。
リヤゲートプロテクター
リヤゲートは荷物の積み下ろしなどで痛みやすい部分です。<リヤゲートプロダクター>はゲート部を保護すると共に、見た目の高級感もアップしてくれます。査定時にもプラスポイントになるでしょう。
R2は10年落ちの場合値段はつくか?
<R2>は販売期間が2003~2010年だったので、ほとんどの車両が10年落ちになってきています。2003~2005年に販売された<前期型R2>はさすがに買取価格は厳しくなっていますが、2005~2010年製造の<後期型R2>ならば、車両の状態によっては10万円以上の買取価格が十分に狙えます。
- 2008年式(平成20年)<F>シルバー
走行距離 5.8万km 参考買取価格10.3万円
最初に提示された査定額が10万円より低かった場合は、10万円を目標に交渉してみてください。
まとめ
今回は<R2>の買取価格の情報をお伝えしました。<R2>が販売停止になってからそろそろ10年になろうとしています。状態の良い車両でも10年落ち以上になると、査定価格の下落が激しくなってきます。<R2>を買取に出すのなら、なるべく早いほうが良いでしょう。