ゴールデンウィーク(GW)をはじめとした大型連休は旅行や帰省で各地の高速道路で渋滞が発生します。今回はインターチェンジやジャンクション、サービスエリア・パーキングエリアから本線へ合流する方法「ファスナー合流(ジッパー法)」について紹介します。
ファスナー合流(ジッパー法)とは?
ファスナー合流(ジッパー法)とは、インターチェンジやジャンクション、サービスエリア・パーキングエリアから、渋滞している本線に合流する際に加速車線の先頭まで進んでから、本線を走行している車と1台1台交互に合流する方法です。
出典:Response
2019年にNEXCO中日本が高速道路で初の効果検証を行い、ファスナー合流を行ったことで渋滞している区間を通過する時間に3割の削減効果が得られたことが実証されました。
導入前と導入後、渋滞損失時間の比較
出典:NEXCO中日本 プレスリリース
ファスナー合流を行うべき理由とは?
前述のNEXCO中日本の効果検証結果にもある通り、ファスナー合流には渋滞の規模を軽減する効果があります。具体的には以下の3つがあげられます。
交通流の効率化
ファスナー合流を行うことで、渋滞している本線にスムーズに合流することができます。これにより交通流が効率的になり、渋滞規模が軽減されます。
安全性の確保
加速車線途中でそれぞれの車がそれぞれのタイミングで合流することで、ブレーキを踏むタイミングのズレから事故が起きることがあります。
ファスナー合流では加速車線の先頭まで進んでから、本線を走行している車と交互に合流するため、ブレーキを踏む回数も少なくなり、合流時の事故を防ぐこともできます。
道路容量の最大化
ファスナー合流を行うことにより、道路容量を最大限に活用することができます。これにより、交通量が増えても渋滞が発生しにくくなります。
先頭まで進んで合流するファスナー合流はずるい?
ファスナー合流は、正しく行われることで渋滞を緩和することができます。ただ、加速車線から先頭まで進んでから合流するので、ずるいと思う方もいるかもしれません。
ファスナー合流をずるいと思ってしまうのは、割り込みのような意識が働いてしまうのが理由ではありますが、ドライバーが有用性を理解し譲り合うことで、渋滞の緩和や事故の防止につながり、結果目的地にも早く着けるなどの高速道路利用者全員にメリットのある方法なのです。
ゴールデンウィーク(GW)をはじめとした大型連休など、高速道路が混み合う際には、ぜひファスナー合流を実践してみてください。