フォルクスワーゲンのフルサイズミニバン<シャラン>は乗車する一人一人が快適にそして安全に過ごせるよう設計されています。家族のために安全志向で車を選ぶ方にぜひ知っておいてほしい年間維持費は?税金や保険などの1年間にかかる費用を計算してみましょう。
[myphp file=article-cta-parts-s]シャランの特徴
シャランはスタイリッシュなフォルムと独立した快適なシートが特徴のフルサイズミニバンです。安全性・快適性・機能性においてレベルの高いシャランはファミリーカーとしても人気が高いといえます。そんなシャランの大きな魅力は次の3つです。
3列7人乗りのシートは人数や荷物量にフレキシブル
国産車ではお目にかかれない全席独立型の3列シートを採用。多彩なシートアレンジが可能で、2列目と3列目のシートは簡単に折りたため、たくさん荷物を積む時には広大なラゲージスペースを作ることができます。
全席独立型はひとりひとりが広々とシートに座れ、ラグジュアリー感を味わえるのも魅力です。使い勝手に優れたシートアレンジにより、大人数のドライブからアウトドアやレジャーまで幅広いシーンで活躍します。
世界トップレベルの安全技術<Volkswagenオールイン・セーフティ>を標準装備
シャランに装備される「オールイン・セーフティ」は、世界トップレベルの安全技術を標準装備。予防安全・衝突安全・二次被害防止の3つのステージで総合的に危険を回避する数々の技術を搭載しています。それぞれの内容は以下になります。
予防安全
・アダプティブクルーズコントロール“ACC”(全車速追従機能付)
・渋滞時追従支援システム“Traffic Assist”
・レーンキープアシストシステム“Lane Assist”
・ブラインドスポットディテクション(後方死角検知機能)
・レーンチェンジアシストシステム “Side Assist Plus”/“Side Assist”
衝突安全
・エアバッグ
・ボディ剛性
・全席3点式シートベルト/フォースリミッター付シートベルトテンショナー
・むち打ち軽減ヘッドレスト
・インテグレーテッド チャイルドシート(後席一体型チャイルドシート)
・ISOFIX(アイソフィックス)基準適合チャイルドシート固定装置/i-Size基準適合チャイ ルドシート固定装置(後席左右)
二次被害防止
・ポストコリジョンブレーキシステム
・アクティブボンネット
・エマージェンシーストップシグナル
直列+加給システムエンジンによる高性能パフォーマンス
シャランのエンジンは、1.4L直列4気筒DOHCインタークーラーターボガソリンエンジンと、2.0L直列4気筒DOHCインタークーラーターボディーゼルエンジンの2タイプ。
ガソリンエンジンは1.4Lとダウンサイジングされていますが、インタークーラーターボを装着することで、最大出力はリッター100PS以上の150PSを発揮します。大人4人と子供3人のフル乗車でも、パワフルに上り坂を走り切ります。
ディーゼルエンジンは、コモンレール式燃料噴射システムと可動式ガイドベーン付ターボチャージャー、さらにデュアルサーキットEGRシステムを採用。最大トルクは38.8kg・mを発生させ、パワフルかつクリーンなディーゼルエンジンです。信号待ちからの加速は爽快です。
シャランの基本スペック
全長(mm) | 4,855 |
全幅(mm) | 1,910 |
全高(mm) | 1,750/1,765 |
ホイールベース(mm) | 2,920 |
トレッド 前/後(mm) | 1,555/1,605 |
最小回転半径(m) | 5.8 |
乗車定員 | 7名 |
車両重量(kg) | 1820/1,900 |
エンジン形式 | 直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ(ガソリン)
直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ (ディーゼル) |
エンジン排気量(cc) | 1394(ガソリン)/1968(ディーゼル) |
最高出力(PS/rpm) | 150/5,000~6,000(ガソリン)、177/3,500~4,000(ディーゼル) |
最大トルク(kg・m/rpm) | 25.5/1,500~3,500(ガソリン)、38.8/1,750~3,250(ディーゼル) |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | 6AT |
ステアリング形式 | パワーアシスト付きラック&ピニオン |
サスペンション形式 前/後 | マクファーソンストラット/4リンク |
ブレーキ形式 前/後 | ベンチレーテッドディスク/ディスク |
タイヤサイズ 前 | 215/60R16(Comfortline)、225/50R17(Highline) |
タイヤサイズ 後 | 215/60R16(Comfortline)、225/50R17(Highline) |
燃料タンク容量(L) | 73 |
使用燃料 | ハイオク(ガソリン)/軽油(ディーゼル) |
JC08モード燃費(km/L) | 15.0(ガソリン)/不明(ディーゼル) |
新車価格 | 4,199,000~5,405,000円 |
シャランのボディカラー
- ピュアホワイト
- ディープブラックパールエフェクト
- アトランティックブルーメタリック
- ホワイトシルバーメタリック
- ブラックオークブラウンメタリック
- ラヴェンナ―ブルーメタリック
シャランでかかる維持費は年間どのくらい?
シャランを維持していくためにはどれほどの費用が掛かるのでしょうか。1年間で絶対に支払わなければならない税金や保険の金額を調べてみましょう。
税金
シャランの所有者に課せられる税金はどれくらいでしょうか。
自動車税
自動車税とは自動車の用途と総排気量に基づいて金額が決められている税金です。総排気量が多くなるほど税金額は高くなります。自動車税は4月1日の時点で車検小児期再査定る車の保有者に課せられますので、毎年4月以降に税金の支払いが求められます。
自動車税は1000㏄までは25,000円ですが、500㏄ごとに金額が上がっていきます。シャランのエンジン排気量は1394㏄ですから、1000㏄超1500㏄以下の自家用車に課せられている税金を支払わなければなりません。シャランの1年間当たりの自動車税はTSI ComfortlineとTSI Highlineは30,500円、TDI Highlineは36,000円から75%減税で9,000円です。
重量税
重量税とは車の車両重量に応じて定められている税金です。重いほど環境性能が劣るため税金額は高くなります。新車登録から13年目までは一律の金額ですが、13年経過、また18年経過すると重量税は値上がりします。このタイミングで買い替えを検討される方は少なくありません。
重量税は500kgごとに金額が決まっています。シャランの車両重量は1820kgと1900kgですから1.5t超2t以下の自家用車に課せられている自動車重量税を支払わなければなりません。
新車登録後~13年 | 13年経過 | 18年経過 | エコカー | |
1.5t超2t以下 | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 | 20,000円 |
現在販売されているシャランの現行モデルはすべてエコカー減税対象車です。シャランは自動車重量税が25%減税となるため、<32,800円-25%=24,600円>で、ディーゼルエンジンは100%減税の0円となります。
保険
税金の次にご紹介する維持費は保険です。
自賠責保険
自賠責保険とは自動車損害賠償保障法によってすべての車保有者に加入が求められている保険です。強制保険とも呼ばれており、もし自賠責保険に加入していなかったり、期限が切れていたりした場合、懲役や罰金の対象となります。
自賠責保険は通常車検時に支払うものですから、毎年納付を求められることはありません。整備工場又はディーラーを通して請求されます。自賠責保険では事故によって損害を与えてしまった対象が人間の場合のみ賠償金を補償してもらえます。
自賠責保険は4種類の車種系統と保険契約期間によって決められています。シャランの車種系統は普通乗用車ですので自賠責保険料は次のようになります。
- 13カ月:16,380円
- 24カ月:25,830円
- 25カ月:26,680円
- 36カ月:35,950円
- 37カ月:36,780円
自賠責保険の継続加入の際は1カ月余分に支払わなければならないため、13カ月・25カ月・37カ月の契約期間が存在しています。
任意保険
任意保険とは自動車保険と呼ばれるもので、自賠責保険よりも補償の対象が大きく広がっているものです。一般では1年間契約の保険が多いのですが、最近では2~3年タイプの保険も増えています。
任意保険では対物賠償責任や車両保険、搭乗者傷害保険なども補償内容に含まれています。自賠責保険では補償できなかった範囲を包含しているため、任意保険も車の保有者は加入することが求められています。
形式別料率クラスによって任意保険の料金は異なります。料率クラスとは車の形式ごとの事故実績に基づいて9段階で評価されているものです。料率クラスの数字が小さいほど保険料が安くなりますので、購入時の参考にできます。また、セルフで保険料を計算する際に役立つ料率クラスを表で簡単にご紹介しましょう。
対人賠償責任保険 | 対物賠償責任保険 | 搭乗者傷害保険 | 車両保険 | |
7MAAA | 7 | 3 | 5 | 5 |
7NCAV | 5 | 4 | 4 | 7 |
7NCTH | 4 | 5 | 4 | 8 |
7NCZD | 4 | 3 | 4 | 7 |
この表で示されている料率クラスは、保険始期が2019年1月1日から2019年12月31日のものに限定されます。
では、シャランの保険料にはいったいどれくらいかかるのでしょうか。保険料は保険会社によって異なります。また保険契約者の年齢や1年間当たりの走行距離、運転者の年齢や免許の種類などによって決まります。一例として次のようなケースをご紹介します。
形式:7NCZD
年齢:30歳以上40歳未満
等級:20
年間走行距離:3000㎞
免許の種類:ゴールド
運転者限定:家族限定
運転者の年齢制限:30歳以上
対人賠償:無制限
対物賠償:無制限
車両保険:一般
このケースの見積もりでは保険料が78,700円となっています。実際は保険会社によって差がありますし、契約内容によっては万単位で保険料の変動がありますので一例として参考になさってください。
その他費用
税金や保険以外に必要なシャランの維持費はどれくらいかかるのでしょうか。
ガソリン代
ガソリン代は車を動かすためにはどうしても必要なものです。<シャランTSI Comfortline>の場合、実燃費は10.75㎞/Lが登録されています。この燃費をもとにの年間ガソリン代を算出してみましょう。1年間に10000㎞走行するためには約930Lのガソリンが必要になります。現在、全国平均のハイオク価格は159.2円(2019年6月現在)です。
約930L×159.2円=148,056円(約149,000円)
つまり、ガソリンエンジンのシャランを1年間で10000㎞走らせるのであれば、年間ガソリン代は約149,000円かかるということです。
駐車場代
駐車場を必要とする方は、年間維持費の中に駐車場代も含めましょう。月極駐車場は全国平均で月8,000円が必要です。そのため、年間で必要な駐車場代は次のようになります。
約8,000円×12カ月=約96,000円(更新料が必要なところもあります。)
車検代
車検も車を維持するうえで重要度の高いものです。車検は車が保安基準に適合しているかどうかを点検し、満たしていない部分は修正し、必要な納税や検査などを行ったことを証明する登録を行うという一連の手続きが含まれています。
国が自ら行う車の検査であり、正式名称は自動車検査登録制度といいます。自賠責保険料と自動車重量税などの費用はディーラーや整備工場にかかわりなく車種に応じて一律です。では、シャランの車検費用にはどれくらいかかるのでしょうか。1つの見積もりを例として紹介しましょう。
自動車重量税 | 32,800円~ |
自賠責保険料 | 25,830円~ |
印紙代 | 1,100円~ |
車検整備費用 | 16,000円~ |
車検代行料 | 8,000円~ |
消費税 | 1,000円~ |
車検費用合計 | 84,730円~ |
シャランの車検費用は最低84,730円かかるということが分かります。車検は新車購入時から3年後、それ以降は2年ごとに行われるものです。年間維持費には84,730円の3分の1(約28,243円)または2分の1(42,365円)を計算すると良いでしょう。
ただし、車検が通らなかった場合は部品交換や修理などに合わせて+100,000円~の費用が必要となることも頭に入れておくと良いでしょう。
シャランの購入時にかかる費用は?
シャランを新車購入するときにはどのような費用がかかるのでしょうか。
車体価格
シャランの車体価格(税込)はグレードによって次のように異なります。
- TSI Comfortline:4,199,000円
TSI Highline:5,097,000円
TDI Highline:5,405,000円
オプション
シャランを自分好みにカスタマイズするためにオプションを購入することができます。どんなオプションを付けようか楽しみにしている方も多いことでしょう。シャランにつけられるフォルクスワーゲン純正のオプションパッケージには次のようなものがあります。
- セーフティパッケージ:189,000円
- バイキセノンヘッドライトパッケージ‐LEDポジションランプ付:172,800円
- 純正ナビゲーションシステム”716SDCW”パッケージ
- 電動パノラマスライディングルーフ:172,800円
- レザーシートパッケージ:248,400円
自動車重量税
自動車重量税は新車購入時と車検時に支払うものです。初回車検は新車購入から3年後に行われますので、自動車重量税は3年分支払わなければなりません。ただし、シャランは全グレードエコカー減税対象車ですので、新車購入するときに必要な自動車重量税はガソリンエンジンで22,500円、ディーゼルでは0円です。
環境性能割
環境性能割とは売買などで自動車を取得した取得者に対して課税される税金。税率は燃費基準値達成度などの環境負荷軽減に応じて、非課税、1%、2%、3%の4段階に区分けされています。
シャランの環境性能割はエンジン別に設定されています。
グレード | 環境性能割 |
TSI Comfortline | 1% |
TSI Highline | 1% |
TDI Highline | 非課税 |
自動車取得税
自動車取得税とは自動車を購入したり譲り受けたりした時にかかる税金です。基本、取得価額の3%が取得税として請求されます。ただし、エコカー減税対象車に関しては優遇措置があるため、取得価額から控除され、20~100%の減税を受けられます。
シャランの自動車取得税はグレード別に設定されています。
グレード | 自動車取得税 | 実質納付額 |
TSI Comfortline | 100,900円 | 80,720円(20%減税) |
TSI Trendline | 91,900円 | 73,520円(20%減税) |
TSI Highline | 119,700円 | 95,760円(20%減税) |
自賠責保険
自賠責保険は車検ごとに支払うものですが、初回車検は新車購入から3年後です。ですから、新車購入時に支払う自賠責保険料は36カ月期限が切れないものを選ばなければなりません。シャラン購入時の自賠責保険料は36,780円です。
リサイクル料金
リサイクル料金とは車を適切に廃棄処理するために必要な費用です。車を保有している人すべてが支払わなければなりません。リサイクル法に基づいて、車種形式別に料金は決められています。リサイクル料にはシュレッダーダストやフロン類、エアバッグなどの料金も含まれています。
シャランのリサイクル料は次の通りです。
TSI Comfortline:17,120円
TSI Highline:17,120円
TDI Highline:18,220円
ディーラー代行手数料
ディーラー代行手数料には次のようなものがあります。
- 納車費用:10,000円~
- 検査登録代行費用:15,000円~
- 車庫証明代行費用:5,000円~
- 下取り車手続き代行費用:5,000円~
- 下取り査定量:0円~
ディーラーにすべてを代行してもらうとなると、全部で35,000円~必要になります。もしすべてを自力で行うのであれば0円で済むものですから予算削減しやすい部分と言えるでしょう。ただし、何らかの事情でディーラーまで自分で行くことができない場合などに役立ちます。
壊れやすいところや注意するべき点
シャランで最も多い壊れやすい部分はDSGです。これはオートマチックトランスミッションと呼ばれるもので、フォルクスワーゲンならではのエンジン機能です。しかし、フォルクスワーゲンの輸入車の中でよく見られる不具合として多く報告されています。
早めにディーラーに相談することでプログラムを書き換えてもらい修理費用を安く済ませることができるかもしれません。しかし、DSGの積み替えになると修理代は500,000~となります。よほどシャランに愛着を持っていなければ廃車にして新しい車を買うことを選ぶ方が多いでしょう。
一度治しても不具合が生じやすい部分ですので、早めにディーラーに持っていって丁寧で定期的なメンテナンスを怠らないことをおすすめします。シャランは走行距離が100,000㎞を超えると修理箇所が徐々に増えてきます。タイミングベルトやラジエータキャップなどの細かな部品修理だけでもタイミングが重なると修理費用が200,000円を超えますので、早め早めの対処がポイントです。
まとめ
控えめに見えるシャランのエクステリアは国産車にはないおしゃれな雰囲気のデザインといえます。不具合が多く報告されリコールもあったシャランですが今でもなお人気は衰えていません。輸入車だからと言って維持費が格段に上がるわけではありませんので、自分でも維持できるかもと思われた方もいるでしょう。
丁寧に乗っていれば、必要以上に修理費用を取られることなく長く愛用できるはずです。
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