車の買い替えを考えた時に、必ず注意すべきなのが、今が適切なタイミングかということです。新しい車を買いにお店に足を運ぶなど、買い替えをするにはお金も手間も掛かります。
そこで、賢く車を買い替えるためには必見の、5つのタイミングについて解説します。買い替えようか乗り続けようか迷っている人は、ぜひチェックしてくださいね。
車を買い替える5つのタイミング
車というのは、どのようなタイミングで買い替えがされるのでしょうか?仕事で使うパソコンや、家庭の掃除機に洗濯機などは、壊れたり機能に不満がない限りは、特に買い替えようとは思いません。ですが、車の場合はそうではなく、ふとした時に突然、買い替えをしたくなります。それは、車がただの道具ではなく、楽しくてワクワクする工業製品だからです。
車の買い替えという行為そのものが、人の心を躍らせ、だからこそ買い替えるときには大いに悩んでしまいます。このような人生の一大イベントと言える車の買い替えに、もし失敗をしてしまったら、それはとても残念な事でしょう。そうならないために、車を買い替えるのにおすすめな、5つのタイミングについて説明します。
車検
車を買い替えるタイミングとして、代表的なのが車検です。車検は、新車を購入した場合は3年後に、それ以降は2年ごとに必ず受けなければなりません。ご存知のように、車検を受けるには法定費用やメンテナンス代など費用が掛かり、それなりに大きな出費を伴います。車検を受ける分を車の買い替え費用に使って、新しい車に乗ろうと考えるのは、ごく自然な動機です。
保証期間
新車についてくるメーカー保証の期間が切れた時も、車を買い替えるタイミングの一つです。新車を購入すると、3年6万kmや5年10万kmというメンテナンス保証が付いてきます。保証期間中に車が故障しても、ユーザーの自己負担なしで修理ができて安心ですが、期間の終了後は実費で修理をしなければなりません。
エンジンなどの主要な部品が壊れると、場合によっては数十万円もの費用が掛かることもあります。安心のために、車を新しくして故障の心配をなくそうというのも、買い替えのタイミングとして都合が良いでしょう。
税金
毎年支払う自動車税や、車検の法定費用に含まれる自動車重量税は、必要な年度分を先払いで納税します。自動車税は、毎年4月から翌年3月までの1年分、重量税は新車なら3年、その後は2年分です。
車の税金は、車を廃車にした場合でなければ、未経過分が還付されることはなく、車を売却しても税金は返してもらえません。車を買い替えるのに、すでに支払った税金を無駄にしないためには、年度末の3月か、車検が切れる直前がそのタイミングとなります。
自動車ローン
車をローンで購入した人は、ローンの完済日も買い替えのタイミングです。車を買うのに便利な自動車ローンですが、信販会社が提供するクレジットの場合、購入する車を担保にローンを組みます。
この場合は、車の所有権がユーザーではなく信販会社にあり、ローンを完済した時に初めて自分のものにすることができます。そうなると、車の売却が自由にできるため、これも買い替えのタイミングの一つです。
リセールバリュー
リセールバリューも、車を買い替えるタイミングに重要なポイントです。車を売る時に新車価格の何%で売却ができるかは、高い買い物をだっただけに、誰もが気になるところです。リセールバリューは、年式や走行距離、また市場での人気の高さによって大きく差が出ます。車の価値がまだ十分にあるうちに、ベストなタイミングで買い替えをするのも、賢い方法です。
車検基準の買い替えタイミング
車に乗るなら必ず受けなければならない車検は、買い替えには都合の良いタイミングですが、買い替えかこのまま乗り続けるのか、判断に悩みます。車検は一回だけでなく、その後もずっと受け続けなければならず、その度に費用が掛かります。車検が切れたら車を買い替えるのが適切なのか、満了日を迎える新車から3年後、5年後、7年後といった、それぞれのケースについて説明します。
車検切れの時期は定番
車検が切れる時期は、車買い替えの定番と言えるタイミングです。車検を受ける前に、車の買い替えを決める人が多い理由は、車検に掛かる費用によります。ディーラーで車検を受けた場合、法定費用やメンテナンス代、検査料などを含めた費用は、おおむね以下のような値段です。
◇国産車ディーラー車検の費用
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- 軽自動車
法定費用 3万2,770円
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- (重量税 6,600円 自賠責保険 2万5,070円 印紙代 1,100円)
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メンテナンス代+検査料 3万8,340円
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- (定期点検料 1万7,820円 完成検査料 1万800円 代行手数料9,720円)
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合計 7万1,110円
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- コンパクトカー(~1,500cc)
法定費用 5万1,630円
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- (重量税 2万4,600円 自賠責保険 2万5,830円 印紙代 1,200円)
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メンテナンス代+検査料 4万1,580円
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- (定期点検料 2万1,060円 完成検査料 1万800円 代行手数料9,720円)
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合計 9万3,210円
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- 中型クラス(~2,000cc)
法定費用 5万9,830円
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- (重量税 3万2,800円 自賠責保険 2万5,830円 印紙代 1,200円)
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メンテナンス代+検査料 4万5,360円
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- (定期点検料 2万4,840円 完成検査料 1万800円 代行手数料9,720円)
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合計 10万5,190円
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- Lクラス(3ナンバー)
法定費用 5万9,830円
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- (重量税 3万2,800円 自賠責保険 2万5,830円 印紙代 1,200円)
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メンテナンス代+検査料 4万8,060円
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- (定期点検料 2万7,540円 完成検査料 1万800円 代行手数料9,720円)
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合計 10万7,890円
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- XLクラス
(アルファード、ランドクルーザーなど)
- XLクラス
法定費用 6万8,030円
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- (重量税 4万1,000円 自賠責保険 2万5,830円 印紙代 1,200円)
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メンテナンス代+検査料 5万6,160円
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- (定期点検料 3万5,640円 完成検査料 1万800円 代行手数料9,720円)
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合計 12万4,190円
このように、車検代は軽自動車でおよそ7万1,110円、普通車でも10万円前後、大型ミニバンやクロカンSUVでは12万円以上の費用になります。ですが、上記はあくまで最低限必要な金額です。車の状態によって、交換部品がある時はさらに加算され、そうなると20万円を超えてしまう可能性もあります。
車検の時にしっかりと整備して、必要な部品を交換しておけばトラブルの心配が少なく、車はより長持ちするでしょう。とはいえ、車検には法定費用を含めて大きな出費が必要で、この金額なら、新しい車を買う資金として十分に活用できます。
また車検を受けてから車を買い替えるのは、あまりおすすめできません。なぜなら、お金を掛けて車検を受けたからと言って、買取りの査定額は高くならないからです。車の価値は、車検の有無よりも年式や走行km数、市場での人気によって左右されます。車を買い替えるなら、車検を受ける前がベストのタイミングです。
車検の時期
車検が切れたタイミングで車を買い替える、新車から3年、5年、7年というそれぞれのケースについて見ていきましょう。
3年
新車から3年後の車検が切れるタイミングで、車を買い替えるメリットは、車検を一度も受けずに手放すため、トータルでその車に掛かった費用が少なくなることです。ローンを3年で組んで購入した人は、ちょうど完済した時に買い替えるので、新しい車の購入を考えやすいでしょう。
とはいえ、新車に買い替える場合も、法定費用など諸費用が掛かります。また、せっかく購入した車をたったの3年で手放すのは、非常にもったいないです。今の車は品質が優れ、3年程度では新車と変わらないコンディションを保っています。3年でローンを完済した人は月々の負担がなくなり、これからもっと車を楽しめるはずです。
車は長く使うほどに、魅力を感じられるものです。その車がどうしても気に入らない場合は別ですが、最初の車検を受ける3年目の買い替えは、少し早すぎると言えます。
5年
新車から5年後の、2回目の車検を受けるタイミングで買い替えをするのは、3年目に比べてよりベストな選択です。5年目の車検では交換部品があることが予想され、最初の車検に比べてメンテナンス代が高くなります。
また、5年も経つとユーザーの生活環境も大きく変化して、車選びの視点が変わり、違うジャンルの車を意識し始めていることも多いでしょう。もちろん、2回目の車検を通してそのまま乗り続けるのもいいですが、もし欲しい車があるのなら、5年目の買い替えは絶好のチャンスです。
7年
新車から7年目のタイミングは、そろそろ本格的に買い替えを考えるべき時期です。現在の車はよほどの過走行でない限り、7年経過してもまだまだ調子よく走りますが、エンジンやトランスミッションなど大掛かりな整備が考えられ、その場合は車検の費用が高くつきます。7年経つと、車の価値も下がり、ユーザーも新しい車が欲しくなるでしょう。
7年目の車検時は、ぜひ積極的に買い替えをおすすめしたいタイミングです。
保証期間基準の買い替えタイミング
新車を購入した時に付いてくる、メンテナンス保証が終了したタイミングでの買い替えについて見てみましょう。同時に、任意保険でボディのキズやヘコミの修理ができる補償についても説明します。
メーカー保証期間
故障の時に安心なメーカーによるメンテナンス保証の期間は、一般保証が3年6万km、特別保証が5年10万kmという条件で、その間の故障を無償で修理できます。メーカー保証は、高速道路を使った通勤などで走行距離が伸びる人には、とてもうれしいメリットです。そのような人には、メーカーの保証期間が切れるタイミングで買い替えをするのは、ベストな選択です。
任意保険の補償期間
任意保険に車両保険を付けると、ボディのキズやヘコミなどの修理費用に対して保険金が支払われます。この補償期間は、保険の契約期間と同じですので、そのまま更新をすれば次の満了日まで延長されます。こちらは車買い替えのタイミングではなく、車が古くなってボディのキズが気にならなくなり、更新時に車両保険を外すという選択です。
税金基準の買い替えタイミング
車に掛かる税金と、買い替えのタイミングについて説明します。
自動車税について
車に掛かる税金には、毎年1年分をまとめて納める自動車税と、車検の時に同時に支払う自動車重量税とがあります。これらの税金は、新車時(初回登録時)から13年が経過すると、法的に【古い車】とみなされ、税率がアップする決まりです。
その上昇率は、自動車税が一律15%、自動車重量税では何と一律39%と大幅にアップします。車の税金がとても高くなる13年目は、買い替えのタイミングとして注目すべきです。
自動車税の支払い時期
自動車税は、毎年4月1日時点で、車検証上の車の使用者に納税が課せられ、5月末までに支払います。そのため、3月に車を買い替えれば、税金がムダになりません。
自動車ローン基準の買い替えタイミング
車をローンで購入した場合の、買い替えのタイミングについて見てみましょう。
車の所有者が誰か確認
ローンで車を買った人は、車を買い替える前に必ず車検証をチェックし、車の所有者を確認しましょう。信販会社のクレジットを使って購入した人は、車を担保にして資金を借り入れるため、所有者の名義が信販会社やディーラーなど販売店になっています。この所有権は、ローンを完済しても自動的に変更はされません。必ず信販会社に電話をして、所有権の変更手続きを行いましょう。
ローンの完済時期
ローンの完済時期に車を買い替えるのは、車の売却が自由にできることから、都合の良いタイミングの一つです。とはいえ、月々の返済の負担がなくなって、これからもっと車を楽しむことができるチャンスでもあります。買い替えるのか、乗り続けるのか慎重に検討したいですね。
リセールバリュー基準の買い替えタイミング
リーセールバリューと、車買い替えのタイミングについて説明します。
リセールバリューとは
リセールバリューとは、購入した車が新車価格の何%で売却できるかと言う、【残価率】のことです。残価率は、車の年式や走行距離で大きく変わりますが、市場での人気が高ければプレミアがつくなどして、新車価格よりも高い数字になることもあります。車を買い替える時は、リセールバリューは必ずチェックしておくべきです。
価格が高ければ狙い目
愛車のリセールバリューが良く価格が高いなら、それは狙い目のタイミングです。欲しい車があるのなら、このチャンスを使ってお得に購入できます。
その他おすすめの買い替えタイミング
その他にもぜひ注目したい、おすすめの買い替えタイミングを紹介します。
メーカーの決算期を狙う
車を買い替えるなら、普段よりも新車値引きが期待できるメーカーの決算期を狙いましょう。決算月は、9月の半期決算と3月の年度末決算があります。ポイントは、決算月の前月にはお店に足を運ぶことです。ディーラーの営業成績は、決算月に車の登録が完了した時点でカウントされるため、決算月中に納車ができるタイミングで買い替えの相談をすれば、お得に新車を購入できます。
なるべく早い方がいい理由
車を買い替えるタイミングに共通するポイントは、買い替えを決めたら、なるべく早めに動くということです。基本的に車の価値は、日にちが経つほどに下がっていきます。お店にいつ行こうかと思案しているうちに、お得なチャンスがどんどん少なくなっていきます。
まとめ
車を買い替える5つのタイミングは、車検・保証期間・税金・ローンの返済・リセールバリューです。どれも非常に重要なポイントとなるため、ぜひチェックしておきましょう。車の買い替えは、人生の中でもっともワクワクする瞬間の一つです。失敗して残念なことにならないよう、ベストなタイミングを選択してくださいね。