HONDAが生み出したプレミアム軽自動車として人気のN-ONE。上質なエクステリアとインテリアをもつN-ONEは、若い世代を中心に人気を呼んでいるクルマです。
ただ、N-ONEを所有するのであれば気になるのは維持費でしょう。そこで今回は、N-ONEの魅力を紹介しながら、維持費について詳しく解説していきます。
N-ONEの特徴
HONDAの軽自動車シリーズであるNシリーズ。そのなかでも、普通車クラスの質感にこだわり、使い勝手のよさも兼ね備えているのがN-ONEです。
豪華な機能や装備を実現させたN-ONEは、軽自動車にもかかわらず強気の価格帯が設定されたことでも注目を集めました。それでも、軽自動車のクラスをこえた走りが楽しめることで大ヒットとなった1台です。
N-ONEは、HONDAが初めて市販した軽自動車であるN360のデザインを踏襲。クラシカルな5ドアハッチバックは、レトロ感が感じられると若い女性からの指示も集めています。
また、カラーバリエーションが豊富なことも魅力でしょう。外装のかわいらしさだけでなく豪華な内装にもこだわり、さらに満足できる走りまで提供しているN-ONEは、HONDAの軽自動車事業をけん引しています。
G/tourerのスペック
<G/G・LパッケージFF>
- 全長×全幅×全高(mm):3,395×1,475×1,610
- ホイールベース(mm):2,520
- トランスミッション:無段変速オートマチック(トルクコンバーター付)
- エンジン:S07A/水冷直列3気筒横置
- 燃費(JC08モード・km/L):27.0
<G/G・Lパッケージ4WD>
- 全長×全幅×全高(mm):3,395×1,475×1,630
- ホイールベース(mm):2,520
- トランスミッション:無段変速オートマチック(トルクコンバーター付)
- エンジン:S07A/水冷直列3気筒横置
- 燃費(JC08モード・km/L):25.0
Premiun/Premium Tourerのスペック
<Premium/Premium・LパッケージFF>
- 全長×全幅×全高(mm):3,395×1,475×1,610
- ホイールベース(mm):2,520
- トランスミッション:無段変速オートマチック(トルクコンバーター付)
- エンジン:S07A/水冷直列3気筒横置
- 燃費(JC08モード・km/L):27.0
<Premium/Premium・Lパッケージ4WD>
- 全長×全幅×全高(mm):3,395×1,475×1,630
- ホイールベース(mm):2,520
- トランスミッション:無段変速オートマチック(トルクコンバーター付)
- エンジン:S07A/水冷直列3気筒横置
- 燃費(JC08モード・km/L):25.0
N-ONEの維持費は年間どのくらい?
税金
N-ONEの維持費には税金、保険などがあります。まずは、税金から見ていきましょう。N-ONEにかかる税金は次の2つです。
- 自動車税
- 重量税
自動車税
自動車を所有している人にかかる税金の一つが自動車税です。自動車税の金額は排気量によって異なります。軽自動車であるN-ONEの排気量は660ccですので、自動車税の金額は10,800円です。
また、N-ONEは、燃費基準をクリアしたエコカー減税の対象のグレードも用意されています。エコカー減税対象のグレードを2019年3月31日までの購入した場合には翌年の自動車税が安くなるのです。
重量税
クルマを維持する際にかかる税金の二つめが自動車重量税です。自動車重量税は自動車の重量によって決まります。ただ、N-ONEをはじめとした軽自動車の場合には、自動車の重量に関係なく3,300円です。
しかしながら、2019年4月30日までに燃費基準をクリアしたエコカー減税対象車であるN-ONEを新車で購入した場合には割引が受けられます。
N-ONEのエコカー減税による減税は25%、減税なしの2種類です。
- 減税25%:1,800円
- 減税なし:2,500円
- エコカー減税の対象外:3,300円
保険
N-ONEの維持費のひとつである保険には、<自賠責保険><任意保険>があります。
自賠責保険
自賠責保険はクルマを使用する際に加入が義務付けられている保険です。新車から3年間自賠責保険に加入すると、34,820円を支払います。
新車から3年を過ぎると24カ月加入となり、24カ月ごとに25,070円かかります。これをもとに新車から9年間N-ONEを所有したと考えるとしましょう。
その場合の9年間の自賠責保険の合計は、34,820+25,070×3=110,030円
それを9年で割ると
110,820÷9となり、およそ12,225円が年間あたりの自賠責保険料です。
任意保険
万が一事故が発生した場合、相手の車両や自分の車両の修理費用を一部または全額保証してくれる保険が任意保険です。任意保険の加入は強制ではありません。
しかしながら、もしもに備えて任意保険に加入する人は多いものです。任意保険は保障内容や年齢、等級、保険会社の種類などにより金額が異なります。
任意保険に車両保険を付けた場合の平均的な保険料金は、年間およそ44,000円です。N-oneのような軽自動車には車両料率クラスはありませんので、他の軽自動車と変わりはないと考えましょう。
その他費用
N-ONEの維持費にはガソリン代や駐車場代、車検代などもあります。
ガソリン代
HONDAが発表しているN-ONEの実燃費は28.4km/Lです。しかしながら、平均的な実燃費は道路のコンディションや運転方法にもよりますので、16.8km/L前後であると考えましょう。
年間走行距離を1万キロと仮定し、平均的なガソリン代である130円で計算すると
1万km÷16.8km/L×130円=77,381円です。
このことから、N-ONEの年間の走行距離が1万キロの場合の1年間のガソリン代はおよそ77,000円だといえるでしょう。
駐車場代
クルマを維持する際に必要となるの費用には駐車場代もあります。自宅に駐車スペースがあるという場合には、駐車場代はかかりません。また、地域によってN-ONEなどの軽自動車に車庫証明が不要というケースもあるでしょう。
駐車場代は都内と地方では倍以上の価格差があり、どの地域で暮らしているかによって大きく異なります。最も駐車料金の高い東京の平均は月々31,500円、最も駐車料金の安い長野県の平均は月々4,000円です。
全国的な平均は、月々およそ8,500円だと考えられます。
車検代
車検代というのは、ディーラー車検業者など、どこに依頼するのかによって料金が異なります。HONDAのディーラーであるHonda Carsでも車検代金が異なりますが、軽自動車の車検料金の一例をあげると以下の通りです。
- 車検工賃:15,120円
- 保安確認検査料:7,560円
- 検査代行手数料:16,200円
- スチーム洗浄:5,400円
- 下廻り錆防止塗装:4,212円
- ブレーキクリーニング:2,808円
このほかにも、車検時には重量税、自賠責保険、印紙代が必要です。
全てをあわせた合計は84,070円となります。
また、エンジンオイルやタイヤなどの消耗品も、定期的に交換する必要があるでしょう。交換時期はそれぞれ異なりますが、車検のタイミングで好感するという人も多くみられます。
N-ONEの代表的な消耗品の交換時期と費用は次の通りです。
- エンジンオイル:5000kmごとに交換:5,000円
- タイヤ4本 155/65/14:4万kmごとに交換:24,000円
- バッテリー:3万kmごとに交換:11,500円
- ブレーキパッド:4万kmごとに交換:16,500円
- オイルエレメント:1万kmごとに交換:3,000円
その車種の購入時にかかる費用は?
車体価格
HONDAのN-ONEは、グレードによって車体価格が異なります。新車購入価格は、以下の通りです。
- Standard:120万円
- Standard L :133万円
- Standard Lowdown:123万円
- Standard Lowdown L :136万円
- Select:142万円
- Premium:153万円
- Standard Tourer:143万円
- Select Tourertenn 152万円
オプション
N-ONEには充実した装備が揃っていますので、それほどまでにオプションを選択する必要はありません。ただ、雨の日の換気時に便利であり、遮音性が高まる<ドアバイザー4枚セット>は人気のオプションです。
ドアバイザー4枚セットの購入価格は16,200円で、お手頃な価格帯も人気の秘密でしょう。また、安全性能を向上させたい人からは<あんしんパッケージ>のオプションも選ばれています。
あんしんパッケージはHONDAの高い技術力が集められたオプションです。シティブレーキアクティブシステムや、前席用i-サイドエアバッグシステムなど、万が一の際に搭乗者をしっかりと守ってくれます。
さらに、後席のシートベルト締め忘れにも警告灯が転倒。どのシートに座っていても高い安全性が期待できるといえるでしょう。あんしんパッケージの価格は62,360円です。
自動車重量税
N-ONEには、エコカー減税対象車があります。減税の割合は対象となるグレードによって異なりますが、25%減税となるN-ONEであれば初年度の重量税は1,800円です。
反対に、減税の対象でないシリーズでは、2,400円の重量税がかかります。
自動車取得税
自動車を購入する際には、自動車取得税がかかります。軽自動車の自動車取得税は、自動車を取得した価格の3%です。そのため、120万円のN-ONE Standardの場合には36,000円となります。
ただし、N-ONE Standardはエコカー減税の対象車ですので、FFのモデルは25%、4WDで20%の減税が受けられます。したがって、N-ONE Standardの自動車取得税は以下の通りです。
- N-ONE Standard FF:36,000円より25%減税=27,000円
- N-ONE Standard 4WD:36,000より20%減税=28,800円
自賠責保険
N-ONEの自賠責保険料は自家用、事業用にかかわらず同じ料金です。
<DBA-JG 2WD Standard L ホワイトクラッシースタイル・CVT>
- 12カ月:15,130円
- 13カ月:15,960円
- 24カ月:25,070円
- 25カ月:25,880円
- 36カ月:34,820円
- 37カ月:35,610円
リサイクル料金
自動車のリサイクル料金は<自動車リサイクル法>によって義務付けられた、クルマの廃棄処分のための費用です。クルマには、シュレッダーダストやフロン類、エアバッグといったものが使用されています。
これらは、環境に悪影響を及ぼさないよう廃棄処置時に適正な処分が必要です。しかし、適正な処分には多くの費用がかかるため、クルマの所有者が廃棄処分にかかる必要を負担するよう、自動車リサイクル法が定められました。
自動車リサイクル法は前払いで納付することが義務付けられていますので、新車購入時や中古車購入時に支払います。N-ONEのリサイクル料金は2012年から販売されたDBA-JG1・JG2を例に見ていきましょう。
まず、シュレッダーダストのリサイクル料金は5,540円です。エアバッグ類には2,050円が必要で、フロン類には1,950円がかかります。
5,540円+2,050円+1,950円=9,450円
すべてを合計すると9,450円がN-ONEのリサイクル料金です。
ディーラー代行手数料
N-ONEを車検に出す際には、ディーラーには持ち込まず車検専門店などに依頼すると、ディーラー代行手数料が発生します。ディーラーでの車検に比べると料金が安くなることが多いものの、ディーラー代行手数料は気を付けておきたい料金です。
ディーラー代行手数料は業者によって異なります。各業者のディーラー代行手数料を平均すると、およそ10,000円です。
壊れやすいところや注意するべき点
N-ONEはCVTの油圧を制御するデータが不適切であったため、平成24年10月~平成25年5月の間に生産された分がリコールの対象となっています。
このリコールは、CVTに高い負荷がかることがあり、その結果、シャフトが折れてしまう危険性が発見されたことが理由です。約7万9000台が該当するといわれ、場合によってはCVTを新品に交換するという対策まで取られています。
しかし、中古でN-ONEを購入した場合にはリコールの処置を受けていない可能性もあるでしょう。そういった場合には注意が必要です。
シャフトが折れてしまうと、高額な修理代金を請求されてしまいますので、中古で購入する場合にはリコール処置を受けているかをしっかりと確認しましょう。
まとめ
N-ONEは普通車クラスの性能を持ちながらも、軽自動車であるために維持費が安いクルマです。エコカー減税の対象クラスを購入した場合には、さらに維持費がかからないでしょう。
中古車としてN-ONEを購入した際には、リコールの処置を受けているかどうかをしっかりと確認する必要があります。上手に選んで、維持費を抑えたカーライフを楽しんでくださいね!