ハイブリッドを採用した車種がたくさんラインアップされている昨今。
軽自動車においてもハイブリッドの車種が増えていますが、普通車と違う点や軽自動車ならではの特徴も。
この記事では、ハイブリッドについての解説と、軽自動車のハイブリッドモデルにおけるメリット・デメリットや、おすすめモデルを紹介します。
ハイブリッドとは?
ハイブリッドには「ストロングハイブリッド」「マイルドハイブリッド」「プラグインハイブリッド」の3種類があります。ハイブリッドには「組み合わせる」という意味があり、ガソリンとモーターを組み合わせた動力を持つ車がハイブリッド車です。
2つの動力を効率よく使い分けることにより、ガソリンの使用量を抑え低燃費を実現しています。
また、燃費性能だけでなく、モーター走行時の静粛性、発進や加速時のアシストによる滑らかな加速などもハイブリッド車ならではの特徴です。
ストロングハイブリッド
ハイブリッド車に多く搭載されているのが「ストロングハイブリッド」です。多くの車に搭載されている方式で、電気モーターのみでの走行も可能な点が大きな特徴です。
とはいえ、プラグインハイブリッド車や電気自動車と比較するとバッテリー容量は小さいため、モーター走行距離は限られています。しかし、エンジンとモーターを上手く組み合わせて制御することで効率的な走行を可能とし、低燃費を実現させています。
ストロングハイブリッドは、各メーカー毎に独自のシステムを構築していますが、大きく3種類の方式に分類されます。
パラレル式
パラレル(並列)式は、エンジンが苦手とする部分をモーターで補う方式で、一般的にはエンジンとトランスミッションの間にモーターが組み込まれ、発電、走行を一基のモーターで行います。そのため、エンジンを停止させての電気モーター走行ができないことから、他方式と比較すると燃費性能が劣りますが、ゼロ発進時や加速時などをモーターアシストすることで、走行性能は高くなっています。
また、比較的簡易的なシステムであることから多くの車種に搭載可能で、コスト面でもメリットの高い方式です。
シリーズ・パラレル式
シリーズ・パラレル式は、いわゆる「トヨタ式ハイブリッド」といわれるもので、エンジンと電気モーターを効率的に使い分けることで燃費性能や走行性能を向上させる方式です。発進や低速時には電気モーター走行、走行時はエンジン、加速時はエンジン+電気モーターというように制御することで得られる高いエネルギー効率が特徴的です。
その反面、システムの機構や制御が難しい点や、モーター・バッテリー装置などの搭載に伴い重量が増してしまうといったデメリットもあります。しかし、それらを考慮しても燃費性能をはじめとして多くのメリットがあり、トヨタ車ではこの方式を採用しています。
シリーズ式
シリーズ式は、エンジンを発電用、モーターを走行用として使い分ける方式で、モーターを駆動させるための電力の発電にエンジンを利用しています。電気自動車では、バッテリーを充電するために電気を用いますが、シリーズ式はエンジンによる発電(充電)と考えるとわかりやすいでしょう。
デメリットは、エンジンは発電用として区分けされており補う役割となっていない分、走行性能はモーターの能力に左右される点です。そのため、高速走行時や登坂などでは、燃費の悪化といった懸念があります。
これまで、シリーズ式を搭載している車は少なかったものの、技術の進歩により再注目されています。国産車では日産「ノート」や「セレナ」のe-POWER、ダイハツ「ロッキー」のe-SMARTで採用されています。
マイルドハイブリッド
マイルドハイブリッドでのモーターは、エンジンを補助するためのものとして搭載されています。エンジンが苦手とするゼロ発進時や加速時にアシストすることで、エンジン出力を抑え燃費を向上させており、パラレル式のハイブリッドをマイルドハイブリッドと呼んでいます。
マイルドハイブリッドは、モーターのみでの走行ができないため、ストロングハイブリッドと比較すると燃費が落ちてしまうのがデメリットです。
しかし、マイルドハイブリッドはコストを抑えることができることからガソリンモデルと比較すると、車両価格にストロングハイブリッドほど大きな差を生まないことはメリットといえるでしょう。
マイルドハイブリッドはシンプルなシステム構成ということもあり、様々な車種に搭載されています。特に大規模なシステムの搭載が難しい軽自動車に、この方式が組み込まれハイブリッド化されています。価格を抑え、燃費を向上させられるのが、マイルドハイブリッドの大きな特徴です。
プラグインハイブリッド
プラグインハイブリッドとは、外部給電機能を備えたハイブリッド車で、モーター(電気)のみで走行できる距離が長いのが特徴です。車種によっては電気のみで100km近く走行可能で、日常の街乗り程度であれば、ガソリンを消費せず乗ることできます。
また、電気自動車(EV車)のデメリットでもある電費も、プラグインハイブリッドではガソリンを併用してエンジンによる走行ができるため、遠方への外出時にも活躍してくれるでしょう。
多くのメリットがある一方、車両価格が高いモデルが多いこと、自宅で充電する際はコンセントの設置が必要なこと、公共の充電スポットがまだまだ少ないことなど、住宅環境やお住まいの地域によってはデメリットとなる点もあります。また、日頃あまり車を使わず、ガソリン使用量が少ない方にとっては、あまり恩恵を受けられないかもしれません。
ただし、プラグインハイブリッドは最大55万円のCEV補助金を受けられます。予算額内の申請となるため、検討する際は補助金制度を活用すると良いでしょう。
スズキ車搭載S-エネチャージ
エネチャージとは、マイルドハイブリッドの一部で、スズキ車に搭載されたマイルドハイブリッドシステムのことをいいます。
エネチャージは、発電機能を有しているシステムです。エアコンやオーディオなどに蓄えたエネルギーを使うエネチャージが進化し、エンジン始動やモーターアシストによりさらに燃費性能が向上した「S-エネチャージ」となりました。
S-エネチャージ専用バッテリーとアイドリングストップ車用の鉛バッテリーを車に搭載し、減速時の回生エネルギーを両バッテリーに蓄電させ、エンジン始動時や加速時に蓄えたエネルギーを利用することで無駄なく効率的なエネルギー活用を実現することで燃費向上を果たしています。
また、ISG(モーター機能付発電機)によって静かでスムーズなエンジン始動、コンパクトなシステムによる快適な居住空間の確保などもSエネチャージの特徴ともいえるでしょう。
軽自動車ハイブリッドのメリット
軽自動車に限らず、ハイブリッドを搭載することによるメリットは多くあります。
ここからは、軽自動車のハイブリッドのメリットを紹介します。
モーターアシストによる加速感
軽自動車の排気量は、660cc以下と定められており、乗用車に比べるとパワー不足感は否めません。しかし、ハイブリッドシステムを搭載した軽自動車は、エンジンに加えモーターがアシストしてくれるため、発進や加速時のもたつきが軽減され、力強さを感じることができます。
モデルによっては、およそ時速100km/hまでモーターがアシストしてくれるので、高速道路での合流や追い越しでも、余裕のある走行が期待できます。
燃費が良い
ハイブリッドの一番の魅力は、やはり燃費の良さでしょう。軽自動車ハイブリッドについても同様です。例えば、スズキ アルトではガソリンモデル(グレードA・2WD)の燃費は25.2km/Lに対し、ハイブリッド(グレードS・2WD)の燃費は27.7km/Lであることから、ハイブリッドモデルの方が燃費が良いことがわかります。
とはいえ、軽自動車は重量が軽くガソリン車でも元々燃費が良いこともあり、大きな期待は禁物です。
お得な減税制度を利用できる
環境性能の高いハイブリッド車や電気自動車、プラグインハイブリッド車などはエコカー減税を受けることができます。
エコカー減税対象車では、自動車重量税の減税措置を受けることができ、現行制度においては、2030年度燃費基準をもとに、どれだけ達成しているかで減税率が変わる仕組みです。
例えば、90%以上達成していれば初回車検が免税、75%達成していれば50%減税(2023年12月31日まで)され、車取得時に本来かかる税金が免除、または減税されるということになります。
スズキ アルトであれば、ガソリンモデルは、2030年度燃費基準をクリアしていませんが、ハイブリッドモデルでは85%(4WDモデル)、または90%(2WDモデル)であるため50%の減税、または免税措置を受けることができます。
ただし、2024年1月1日より改正が予定されており、燃費達成基準が厳しくなります。モデルによっては、減税割合が減ってしまうことも考えられるでしょう。
軽自動車ハイブリッドのデメリット
軽自動車ハイブリッド車には多くのメリットがある一方、デメリットも少なからずあります。
ここからは、軽自動車のハイブリッドのデメリットを紹介します。
車体価格が高くなる
ガソリン車と比較するとき、一番気になるのは車両価格ではないでしょうか。ハイブリッドシステムを搭載するため、どうしても車両価格が高くなってしまうのはデメリットの一つです。
軽自動車の車両価格は、購入を決める際の重要なファクターとなります。とはいえ、軽自動車では、マイルドハイブリッドを用いていることから、普通車に比べるとその価格差は小さく設定されています。
例えば、スズキ アルトでは、HYBRID S(2WD)が998,000円(消費税抜)、ガソリンモデル A(2WD)が858,000円(消費税抜)と、価格差は14万円。どちらもエントリーグレードにも関わらず、ハイブリッドモデルでは、運転席にシートヒーターが装備されるなど、装備が充実しています。
車両価格のみで見ると「高い」と感じますが、標準装備も含めて比較すると、その価格差がいかに小さくお得であるかが理解できるでしょう。
電気のみでの走行はできない
軽自動車ハイブリッドモデルに搭載されるシステムは、マイルドハイブリッドとなっていることから、モーター(電気)のみでの走行ができないのもデメリットの一つです。
エンジンのアシストや、減速時の回生エネルギー回収がマイルドハイブリッドの仕様となるため、エンジンを停止してモーターのみで走行することができません。そのため、ストロングハイブリッドと比べて燃費が劣ります。
しかし、元々軽自動車は燃費が良いので、あまり気にならない方もいるかもしれません。
また、車体価格の上昇を抑えられるのはマイルドハイブリッドのメリットでもあり、トータルでバランスが取れていると考えると、そこまでのデメリットではないかもしれません。
軽自動車ハイブリッドモデルおすすめ9選
ここからは、軽自動車ハイブリッドモデルのおすすめ車種を紹介します。
普通車と比べるとまだまだ少ない軽自動車ハイブリッドですが、スズキをはじめ各メーカーからラインアップされています。
近年の軽自動車は普通車に負けず劣らず充実した装備も魅力の一つです。
これから購入予定の方や購入を悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
スズキ ハスラー
「遊べる軽」がキャッチコピーのスズキ ハスラーは、SUVボディの軽ハイブリッドモデルdです。
四角いボディや高めに設定された車高がSUVらさい力強さを感じさせながらも、丸目のヘッドライトを採用し、可愛さやオシャレさといったギャップが特徴です。
インテリアは、3連のインパネがカラーリングされており遊び心にあふれています。助手席前のトレーやボックス、センターポケットをはじめ多くの収納スペースも魅力です。また、シートアレンジによりアウトドアや車中泊などでも使い勝手が良いことから、多くのシーンで大活躍してくれます。
ハスラーには、ハイブリッドとハイブリッドターボモデルがラインアップされています。どちらも、マイルドハイブリッドによるアシストが低燃費や滑らかな発進、加速を支援してくれます。中でもハイブリッドターボモデルは、最高出力47kW(64ps)、最大トルク98N・m(10.0kg・m)を発揮することで、力強い走りを可能にしています。また、4WDシステムでは最適な駆動力の配分、スノーモード、ヒルディセントコントロールなど、高い走破性を実現しています。
本格的なSUV機能を備えた軽自動車ハイブリッドであれば、ハスラーがおすすめです。
スペック表
ハスラー HYBRID Gターボ(4WD)
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,680mm |
ホイールベース | 2,460mm |
最大乗車定員 | 4名 |
車両重量 | 880kg |
燃費 | 20.8km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | 水冷4サイクル直列3気筒 インタークーラターボ 658L |
エンジン最高出力 | 47kW(64ps)/6,000rpm |
エンジン最大トルク | 98N・m(10.0kgf・m)/3,000rpm |
モーター種類 | 直流同期電動機 |
モーター最高出力 | 2.3kW(3.1ps)/1,000rpm |
モーター最大トルク | 50N・m(5.1kgf・m)/100rpm |
駆動方式 | フルタイム4WD |
トランスミッション | CVT |
新車価格 | 1,504,000円(消費税抜) |
スズキ スペーシア
スズキ スペーシアは天井の高いハイトボディやスライドドアなど、ファミリー向けの軽ハイブリッドです。
スペーシアは、ボディカラーが多彩で2トーン、モノトーン全12色から選ぶことができます。ワンタッチスライドドアやパワースライドドア予約ロック機能なども備えており、お子さんのいるファミリー層にとって重宝する機能が充実しています。
室内空間は、ハイトボディならではの広々とした空間に加え、スペーシアの後席はオットマンモードが備わっており、足を伸ばしてリラックスすることもできます。また、このオットマンはレッグサポーターや荷物崩れを防ぐストッパーとしても活用できるなど、スペーシアならではの便利機能が満載です。
スペーシアは、全モデルハイブリッドとなっており、回生エネルギーを利用したモーターアシストを行うマイルドハイブリッドを搭載しています。これにより、WLTCモードで25.1km/lの低燃費を実現。ターボモデルとして、スペーシア カスタムもラインアップしています。加速性能も求めるのであれば、ターボエンジンを搭載したスペーシア カスタムを選ぶと良いでしょう。
スペック表
スペーシア HYBRID X(2WD)
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,785mm |
ホイールベース | 2,460mm |
最大乗車定員 | 4名 |
車両重量 | 880kg |
燃費 | 23.9km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | 水冷4サイクル直列3気筒 657L |
エンジン最高出力 | 36kW(49ps)/6,500rpm |
エンジン最大トルク | 58N・m(5.9kgf・m)/5,000rpm |
モーター種類 | 直流同期電動機 |
モーター最高出力 | 1.9kW(2.6ps)/1,500rpm |
モーター最大トルク | 40N・m(4.1kgf・m)/100rpm |
駆動方式 | 2WD(前2輪駆動) |
トランスミッション | CVT |
新車価格 | 1,550,000円(消費税抜) |
スズキ ワゴンR
スズキ ワゴンRは1993年から登場しているロングセラーモデルです。
現行型のワゴンRは、ハイトワゴンとなっており従来モデルを踏襲した太めのBピラーがワゴンRらしいデザインです。ワゴンRには、カスタムとスティングレーといった派生グレードも展開されており、エクステリアが全く異なることから自分の好みにあった1台を選ぶことができます。
室内は、センターに配置されたメーター、助手席前の小物置き、スイッチ類もエアコン操作やステアリングスイッチなど、必要最小限でシンプルかつ機能的なインテリア。また、快適装備として運転席(4WDの場合のみ運転席+助手席)にはシートヒーターが備えられており、寒い日でも快適にドライブを楽しめます。
ワゴンRには、マイルドハイブリッドシステムが搭載され、WLTCモードで25.2km/Lの低燃費を実現。HYBRID ZT、HYBRID T(ワゴンRカスタム一部グレード、ワゴンRスティングレー)にはターボエンジンが搭載されており、パワフルな走りを楽しむことができます。
ワゴンRベースグレードにはガソリンモデルもありますが、ハイブリッドとの燃費差は、24.4km/Lと25.2km/Lと燃費差は1km/L以下なものの、車両価格はハイブリッドの方が約15万円ほど高く設定されています。
その分、ハイブリッド車には車線逸脱抑制機能やアダプティブクルーズコントロールをはじめといった先進装備、USB電源ソケットやステアリングスイッチなど、装備が充実しています。
燃費での車両選択というよりは、装備の充実度によってグレードを選択するのがおすすめです。
スペック表
ワゴンR HYBRID FX-S(2WD)
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,650mm |
ホイールベース | 2,460mm |
最大乗車定員 | 4名 |
車両重量 | 770kg |
燃費 | 25.2km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | 水冷4サイクル直列3気筒 657L |
エンジン最高出力 | 36kW(49ps)/6,500rpm |
エンジン最大トルク | 58N・m(5.9kgf・m)/5,000rpm |
モーター種類 | 直流同期電動機 |
モーター最高出力 | 1.9kW(2.6ps)/1,500rpm |
モーター最大トルク | 40N・m(4.1kgf・m)/100rpm |
駆動方式 | 2WD(前2輪駆動) |
トランスミッション | CVT |
新車価格 | 1,330,000円(消費税抜) |
スズキ ワゴンR スマイル
ロングセラーとなっていたワゴンRに、多くの方が要望していたスライドドアを装備したのが、ワゴンR スマイルです。
四角いボディに丸目のヘッドライトと、そのギャップのあるエクステリアが人気を博しています。また、バンパー中央部の造形が、スマイルフェイスなのも特徴的です。
ボディカラーも2トーン8色、モノトーン4色から選択することができ、個性あふれるお気に入りの1台がきっとみつけられるでしょう。
室内空間は、ワゴンRゆずりのシンプルで機能的なしつらえで、シートヒーター、フルオートエアコン、セーフティパッケージ装着により、ヘッドアップディスプレイの装備など充実した機能が整っています。
また、グレードやボディカラーによって変更されるインテリアパネルカラーも、車内の雰囲気をオシャレに演出してくれます。
さらに、天井が高いことによる広々とした空間や多彩なシートアレンジなどは、レジャー使いにも活躍が期待できます。
ワゴンR スマイル ハイブリッドは、マイルドハイブリッドにより25.1km/L(WLTCモード)と低燃費となっています。ガソリンモデルでも、23.9km/L(WLTCモード)なのでさほど差はないものの、モーターアシストによる効果はSTOP&GOの多い街乗りにおいて十分に体感できるでしょう。
ワゴンR スマイルも、ガソリンモデルに比べてハイブリッドモデルの方が装備や装着できるオプションが多いので、価格差以上の魅力があります。
→【無料】ガリバーにワゴンR スマイルの中古車探しを依頼する
スペック表
ワゴンR スマイル HYBRID S(2WD)
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,695mm |
ホイールベース | 2,460mm |
最大乗車定員 | 4名 |
車両重量 | 860kg |
燃費 | 25.1km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | 水冷4サイクル直列3気筒 657L |
エンジン最高出力 | 36kW(49ps)/6,500rpm |
エンジン最大トルク | 58N・m(5.9kgf・m)/5,000rpm |
モーター種類 | 直流同期電動機 |
モーター最高出力 | 1.9kW(2.6ps)/1,500rpm |
モーター最大トルク | 40N・m(4.1kgf・m)/100rpm |
駆動方式 | 2WD(前2輪駆動) |
トランスミッション | CVT |
新車価格 | 1,396,000円(消費税抜) |
マツダ フレア
マツダ フレアはスズキ ワゴンRからOEM供給された車種で、ベースはワゴンRと同等のものとなっています。
グレード構成は、XG・XS・XTの3種類。XSとXTはカスタムグレードのスタイリッシュな外観となっており、XTはターボエンジンを搭載したモデルです。
XS以上のグレードでは、エアロバンパーやサイドスポイラー、ルーフエンドスポイラーを装着されているほか、足回りでは15インチのアルミホイールを履くことでスポーティで引き締まったスタイルとなります。
室内空間は、XGグレードではベージュとブラックの2色から選択することができます(XS・XTではブラックのみ)。ボディカラーとの組み合わせによって選択するカラーは限定されてしまいますが、ベージュの内装では、明るく開放的な室内に、ブラックの内装では引き締まったシックな内装となり、雰囲気がガラリと変わります。
XS・XTグレードでは、本革巻ステアリングやブラウンメタリックのインパネパネル、ヘッドアップディスプレイ(XSではオプション)をはじめとした豪華な装備が魅力です。
フレアは、ファミリー層にも使いやすいよう様々な工夫がされており、助手席に設置されたオープントレイをはじめとした豊富な収納、後席ドアには傘を収納可能なアンブレラホルダーもあり、濡れた傘から垂れる水が車外へ排出される工夫もされています。
また、全ドアに中間2段階ストッパーを採用することにより、ドアを押さえたりする手間がなくスムーズな昇降をサポートしてくれます。細部まで使いやすさを考慮して設計されており、非常に使い勝手の良い1台といえるでしょう。
スペック表
フレア HYBRID XG(2WD)
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,650mm |
ホイールベース | 2,460mm |
最大乗車定員 | 4名 |
車両重量 | 770kg |
燃費 | 25.2km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | 水冷直列3気筒DOHC12バルブ VVT 657L |
エンジン最高出力 | 36kW(49ps)/6,500rpm |
エンジン最大トルク | 58N・m(5.9kgf・m)/5,000rpm |
モーター種類 | 直流同期電動機 |
モーター最高出力 | 1.9kW(2.6ps)/1,500rpm |
モーター最大トルク | 40N・m(4.1kgf・m)/100rpm |
駆動方式 | 2WD |
トランスミッション | 自動無段変速機(CVT) |
新車価格 | 1,344,000円(消費税抜) |
日産 デイズ
2023年11月新型となった日産 デイズは、グリルとヘッドライトがつながるようなデザイン、吊り上がったようなヘッドライトが特徴的です。
グレード構成が多く、それぞれ2WDと4WDが設定されています
ハイウェイスターX以上のグレードでは、スマートシンプルハイブリッドと呼ばれるマイルドハイブリッドが装備されます。
また、ハイウェイスターでは専用の外装が施され、大型のグリルにバンパー下部のダクトがスポーティさを高め、よりスタイリッシュなデザインとなっています。
さらにカラーバリエーションの多さも魅力の一つです。新型デイズでは、新色も加え全21色、ベースグレードとハイウェイスターによって選べるカラーは制限されるものの2トーンカラーなど多彩なカラーを選択できます。
ゆったりとした室内空間が魅力のデイズでは、前席・後席問わずすべての席が広いことがポイント。窮屈になりがちな後席も足を組んで座れるほど余裕があり、ストレスなく移動することができます。
また、本革ステアリングや合皮を用いたシート、メーカーオプションのホットプラスパッケージを選択すれば、ステアリングヒーターやシートヒーターなども装備できるのも魅力です。
デイズでは、ガソリンモデルとマイルドハイブリッドモデル、ターボエンジン+マイルドハイブリッドモデルの燃費差はほとんどなく、ターボモデルでは通常のガソリンモデルよりも燃費が劣っています。しかし、ターボならではの力強い走り、ハイブリッドモデルでもあるハイウェイスターX以上のグレードならではの充実した装備は魅力的ではないでしょうか。
ハイブリッドモデルでもあるハイウェイスターは外装も大きく異なることから、自分好みのモデルを選択すると良いでしょう。
スペック表
デイズ ハイウェイスターX(2WD)
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,650mm |
ホイールベース | 2,495mm |
最大乗車定員 | 4名 |
車両重量 | 850kg |
燃費 | 23.3km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | DOHC水冷直列3気筒 659L |
エンジン最高出力 | 38kW(52ps)/6,400rpm |
エンジン最大トルク | 60N・m(6.1kgf・m)/3,600rpm |
モーター種類 | 交流同期電動機 |
モーター最高出力 | 2.0kW/1,200rpm |
モーター最大トルク | 40N・m/100rpm |
駆動方式 | 2WD(前輪駆動) |
トランスミッション | エクストロニックCVT(無段変速機) |
新車価格 | 1,544,000円(消費税抜) |
日産 ルークス
日産ルークスは、スライドドアを備えた軽自動車ハイブリッドです。
全グレードに、日産のハイブリッドシステムであるスマートシンプルハイブリッドが搭載されており、低燃費を実現しています。
外観は、ベースとなるモデルとハイウェイスターではエクステリアが違います。どちらも、グリルとヘッドライトがつながるようなデザインが特徴ではありますが、ハイウェイスターではグリルの拡大、バンパー下部のダクトといったハイウェイスターモデルの特色を受け継いだようなデザインで、スポーティかつスタイリッシュとなっています。
ベースとなるルークスは落ち着いたデザインなので、好みが分かれるデザインかもしれません。
室内は、広々とした空間が最大の魅力であると同時に、スライドドアによる乗り降りのしやすさはルークスの良さといえるでしょう。また、スライドドアにはハンズフリー機能が備わっており、両手がふさがっていてもドアを開放できるのはファミリー層の強い味方となります。さらに、後席ロングスライド機構などルークスならではの機能も多く、幅広い方に支持されています。
最上級グレードとなるハイウェイスターGでは、本革巻きステアリング、合皮シート、レザー調のインパネなど高級感を演出、さらにホットプラスパッケージを追加することでステアリングヒーターやシートヒーターなどの快適装備も追加することができます。
ルークスの燃費性能としては、WLTCモードで20.9km/L(ハイウェイスターX 2WD)となっており、ターボエンジン車では19.2km/L(WLTCモード)となっています。走行性能は優れており、力強い走りを魅せるターボエンジンや滑りやすい路面で発揮するブレーキLSD機能などを備えていることで安定した走行が期待できます。
ルークスは、家族と楽しく安心してドライブすることができる1台です。
スペック表
ルークス S(2WD)
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,780mm |
ホイールベース | 2,495mm |
最大乗車定員 | 4名 |
車両重量 | 950kg |
燃費 | 20.9km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | 水冷直列3気筒 659L |
エンジン最高出力 | 38kW(52ps)/6,400rpm |
エンジン最大トルク | 60N・m(6.1kgf・m)/3,600rpm |
モーター種類 | 交流同期電動機 |
モーター最高出力 | 2.0kW/1,200rpm |
モーター最大トルク | 40N・m/100rpm |
駆動方式 | 2WD |
トランスミッション | エクストロニックCVT(無段変速機) |
新車価格 | 1,489,000円(消費税抜) |
三菱 デリカミニ
デリカミニは、三菱からラインアップされている軽スーパーハイトワゴンです。兄貴分ともいえるデリカD:5の特徴をしっかりと引き継いでおり、ミニバンのような実用性に加え、SUVに負けず劣らずの力強さ、走破性能の高さが特徴です。
デリカミニのスタイルは、スライドドアを備えたハイトボディにSUVのような力強さを体現したダイナミックシールドや、フロントバンパー下部のスキットプレート形状を用いた造形が特徴的です。
加えて、半円形のLEDポジションランプは目力を強調させるとともに、どことなくキャラクター性のある親しみを感じる表情が個性的ともいえます。
また、フロントグリル、リアゲートに「DELICA」のロゴが入っていることで、デリカミニは紛れもないデリカシリーズであることが一目でわかります。
ハイトボディならではの快適に過ごせる広々とした室内空間も魅力の一つです。
デリカミニのシートは、立体的な3Dパターンでデザインされており、撥水性を備えていることからアウトドアにもぴったりで、荒れた路面でも快適な座り心地を体感できるでしょう。
9型のディスプレイモニターやアイポイントの高い視界、シンプルで機能的なコックピット周りは、使い勝手にも優れています。
装備も充実しており、ハンズフリーが備わったスライドドア、ステアリングヒーターや前席シートヒーター(一部グレード)、後席の快適性も考えたリヤサーキュレーター(一部グレード)など前席後席問わず快適な空間となっています。
デリカの特徴ともいえるSUV並の走行、走破性能も魅力です。中でも4WD車は、フルタイム4WDを採用し、専用のショックアブソーバーや大径アルミホイールを備え、三菱が4WD性能に力を注いでいることが感じ取れます。
さらにサポート機能として、滑りやすい道でのサポートをするグリップコントロールや、下り坂におけるブレーキ制御を行ってくれるヒルディセントコントロールを備えています。
デリカミニは機能性や実用性の高いハイトボディ、ルックスだけでなくSUVの走行性能を併せ持つことで、アウトドアにも活躍すること間違いなしの軽自動車ハイブリッドといえます。
スペック表
デリカミニ T(4WD)
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,830mm |
ホイールベース | 2,495mm |
最大乗車定員 | 4名 |
車両重量 | 1,040kg |
燃費 | 17.5km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | DOHC12バルブ3気筒 インタークーラー付ターボ 659L |
エンジン最高出力 | 47kW(64ps)/5,600rpm |
エンジン最大トルク | 100N・m(10.2kgf・m)/2,400-4,000rpm |
モーター種類 | 交流同期電動機 |
モーター最高出力 | 2.0kW(2.7ps)/1,200rpm |
モーター最大トルク | 40N・m(4.1kgf・m)/100rpm |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | CVT(自動無段変速機) |
新車価格 | 1,902,000円(消費税抜) |
三菱 ekクロス
三菱 ekクロスは、デリカD:5と似たフロントフェイスが特徴的な軽自動車です。
まず目を引くのは、押し出し感が強いフロントフェイス。デザインコンセプトでもあるダイナミックシールドの採用、上下に分割されて配置されたヘッドライト、バンパー下部のシルバー加飾されたデザインは力強いスタイリングとなっています。また、ホイールアーチをブラックとすることで、SUVのようなスタイリングが表現されています。
ekクロスの最大の特徴ともいえるのは室内空間の広さです。旧型と比較して65mm延長したホイールベースの恩恵もあり、クラスNo.1の車室を獲得しています。前席後席ともに広くとることのできるスペースで、より快適なドライブが楽しめるでしょう。
質感も高く、Gグレード以上ではステアリングホイールが本革巻きを採用、オプションでもあるプレミアムインテリアパッケージを選択することでインパネ周りがタンカラーの合皮、シートにおいても合皮+ファブリック素材となり高級感あるインテリアとなります。
収納スペースも充実しており、助手席前のアッパーオープントレイ、各所にドリンクホルダーなどが設置されていることで機能性に優れています。
ekクロスには、高速走行において同一車線運転支援機能である「マイパイロット(MY- PILOT)」をはじめ、ペダル踏み間違い防止アシスト、衝突軽減ブレーキシステムをはじめとした三菱e-Assistといった運転支援機能も搭載。また、見晴らしの良い広い視界、低速時と高速時においてハンドリングの制御を行うなどドライバーの負担軽減、安心して運転することができるでしょう。
どの回転域においてもトルクフルなエンジン、アシストモーターを搭載したマイルドハイブリッドによるパワートレインが街乗りから高速走行まで気持ちの良い走りを体現してくれるのもekクロスの良さでもあります。
スペック表
ekクロス T(2WD)
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,650mm |
ホイールベース | 2,495mm |
最大乗車定員 | 4名 |
車両重量 | 870kg |
燃費 | 21.5km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | DOHC12バルブ3気筒 インタークーラー付ターボ 659L |
エンジン最高出力 | 47kW(64ps)/5,600rpm |
エンジン最大トルク | 100N・m(10.2kgf・m)/2,400-4,000rpm |
モーター種類 | 交流同期電動機 |
モーター最高出力 | 2.0kW(2.7ps)/1,200rpm |
モーター最大トルク | 40N・m(4.1kgf・m)/100rpm |
駆動方式 | 2WD |
トランスミッション | CVT(自動無段変速機) |
新車価格 | 1,535,000円(消費税抜) |
まとめ
軽自動車ハイブリッドは、マイルドハイブリッドによる燃費向上に加え、エンジンが苦手とするシーンをアシストすることにより、加速レスポンスを高めてくれています。車体価格がその分高くなることはデメリットではありますが、価格差がフルハイブリッドモデルと比較すると低く設定されるのは、マイルドハイブリッドを採用する最大のメリットともいえるでしょう。
軽自動車といえど、レザー等を用いた高級感あるインテリア、安全装備をはじめとした先進技術など普通車に負けず劣らず充実した機能が搭載されています。
もちろんグレードによるところはありますが、ハイブリッドモデルは上位グレードに位置づけされるケースが多いため、装備面においてハイブリッドを選択するのもアリではないでしょうか。
まだまだ普通車と比較してモデル数は少ないですが、今後さらにハイブリッドやEVモデルが増えてくるでしょう。
よくある質問
軽自動車ハイブリッドはなぜマイルドハイブリッドなの?
軽自動車で、マイルドハイブリッドを採用する最大の理由として、システムがシンプルであること、車両価格を抑えられることといった理由があります。
フルハイブリッドと比較すると、燃費性能が劣る、モーターのみでの走行ができないといったデメリットがある一方で元々燃費が良い軽自動車では大きなデメリットとなりにくい面があります。
マイルドハイブリッド方式は軽自動車と相性が良いハイブリッドともいえるでしょう。
軽自動車におけるガソリンとハイブリッドモデルの燃費差はどのくらいある?
軽自動車にてハイブリッドとガソリン車の燃費差が気になる方は多いかと思います。同一車種でも、グレードや2WDか4WDでも燃費に違いはありますが、カタログ上での燃費差はあまりないという印象を受けます。
例えば、ワゴンRにおけるハイブリッドモデルとガソリンモデルの燃費をご紹介します。
グレード | FX(ガソリン・CVT) | HYBRID FX-S | ||
駆動方式 | 2WD | 4WD | 2WD | 4WD |
燃費(WLTCモード) | 24.4km/L | 23.2km/L | 5.2km/L | 24.2km/L |
燃費(市街地) | 20.2km/L | 19.6km/L | 23.0km/L | 22.3km/L |
ガソリン、ハイブリッドの燃費差は駆動方式で比較すると、燃費差はおよそ1km/Lほどしかないためハイブリッドだから燃費が良いと感じないかもしれません。
しかし、STOP&GOの多い街乗りを想定した場合、およそ3km/Lほどの燃費差が生まれます。発進時にモーターアシストをすることで燃料消費を抑えるハイブリッドの方が燃費性能が優れることがその理由です。
そのため、あまり大きな差ではないものの、総合的にハイブリッドモデルの方が燃費が良いことがわかります。