ポップな箱型のデザインとカスタムの自由度で人気のキューブ。デビューから約20年を迎えるキューブは中古車市場でも人気の車です。
歴代のモデルも多く、それぞれのモデルにおいても高く評価されているといえるでしょう。そこで、キューブの歴代モデルの特徴を紹介しながら、買取相場や、高額査定を狙うポイントなどを紹介します。
目次
広いスペースを確保した日産キューブの特徴
中古車市場でも根強い人気を博している日産キューブですが、どのような特徴を持ったクルマなのでしょうか。
キューブの人気の秘密に迫ります。
独特なデザインが人気を呼ぶ
キューブはその名の通り、【スペースを重視したデザインコンセプト】を持っています。一般的なミニバンよりもボンネットが際立ち、スクエア型のユニークなエクステリアは、モデルチェンジを経ても継承されています。
さらに2代目以降のモデルは、左右非対称という新たなデザイン面での特徴を追加し、より独自性の高いスタイリングとなりました。
キューブはこれまで、2回のモデルチェンジを行なっていますが、初代から3代目まで、時代を反映した進化をしつつも、そのデザインの独自性をブラッシュアップしています。
キューブの好きな点についてユーザーの口コミを確認すると、やはりこの高いデザイン性に惚れ込んだという意見が多いです。
そして、そのデザインは見た目だけでなく、機能面でも大きな特徴を持っています。そのデザインから背が高くで広い室内空間を実現し、コンパクトカーで最大級の広さとなっています。
また、荷室空間や収納スペースも非常に使い勝手がいい設計となっています。
キューブの独特なデザインは、見た目だけでなく快適性や操作性も考慮されて設計されていることが、伺えます。
CO2削減の低燃費
そして、もう一つキューブの特徴として、環境性の高さが挙げられます。
元々、燃費性能には定評のあったキューブですが、近年では特に【CO2削減】に積極的に取り組まれています。
キューブは環境性の高いアイドリングストップ装置・可変バルブタイミング・CVTなどの採用によって燃費を向上させ、【平成27年度燃費基準+10%達成車】となっています。
さらに、メーター燃費表示機能によって燃費向上を目的とするエコ運転のサポート、CO2排出量の削減に貢献しています。
そして、JC08モード測定で、【低排出ガス車の認定】も取得しています。
また、各パーツを有効活用する観点から、ひとつひとつの見直しを行い、リサイクル可能率95%という驚異的な数値を記録しています。そのような環境性の高さから、キューブはエコカー減税対象車にもなっています。
したがって、キューブは環境性と燃費性能が高く、ユーザーのお財布にも優しいクルマだと言えるでしょう。
中古車市場で人気なキューブの最新相場
各モデルが中古車市場で人気のキューブですが、中古車市場での相場が気になるところです。
ここでは、キューブの中古車として販売されている価格相場と、買取価格の相場についてご紹介します。
キューブ中古車の販売価格相場は
まずは、中古車として販売されているキューブの価格相場について検証します。
今回は、グーネットの価格相場を参考にしたいと思います。
2018年12月現在でキューブ中古車の販売価格相場は、1〜188万円となっています。
その中でも、特に台数が多いボリュームゾーンとしては、30〜70万円の価格帯に集中しています。
年式ごとの販売相場を比較してみると、初代モデルで2〜89万円、2代目モデルで1〜89万円、現行型の3代目モデルでは、1〜188万円という結果でした。そして、それぞれの年式でのボリュームゾーンは、初代モデルが1〜20万円、2代目モデルが10〜40万円、現行型の3代目モデルが、30万円〜80万円でした。
販売台数は、現行型で販売年数が長い3代目モデルが一番多く、2代目モデルそして初代モデルと続きます。
特に初代モデルは、販売からおよそ20年が経過していることもあり、中古車市場にも数えるほどしかありません。
このような傾向は、キューブの買取価格にどのような影響を与えているのでしょうか。
キューブの買取相場は
続いてキューブの買取相場についても検証します。最新の買取相場は以下の通りです。
<15X Vセレクション>
2017年(平成29年)式 カラー:パール
走行距離: 2.0万km新車価格:178.0万円 買取価格:108.3万円 残価率:約60 %
<15G>
2016年(平成28年)式 カラー:ブラウン
走行距離: 2.0万km新車価格:198.0万円 買取価格:66.3万円 残価率:約33%
<ライダー>
2014年(平成26年)式 カラー:ブラック
走行距離: 3.0万km新車価格:203.0万円 買取価格:65.0万円 残価率:約32%
2017年式のキューブに約60%もの残価率がついている通り、キューブのリセールバリューの高さが伺えます。
そして、2014年式のキューブでも、走行距離が少ない場合には約32%という残価率がつけられました。
このように、キューブの買取では状態によって高値が期待できることがわかります。
キューブのグレードごとの買取ランキング
続いては、キューブのグレードごとの買取ランキングを調査します。
どのグレードのキューブが一番リセールバリューが高いのでしょうか。
キューブのグレードについて
キューブの現行モデルでは5つのグレードが販売されています。
基本モデルとなる【15X】、【15X】に追加装備品が組み込まれた【15X Vセレクション】、上級グレードの【15G】、そして特別仕様車の【15X Vセレクション マイキューブ】と【ライダー】というラインナップです。
さらに以前では、【4WDのグレード】も販売されていました。
そしてキューブは、各モデルのマイナーチェンジのタイミングで、特別仕様車が頻繁に登場しているのも特徴です。
特にライダーは、初代モデルから続いている特別仕様車グレードで、ユーザーからの人気が非常に高いことで知られています。
現行モデルでは、コストパフォーマンスの高い「15X」と特別仕様車の「15X Vセレクション マイキューブ」が売れ筋グレードと言われていますが、これまでのモデルでも、基本グレードか特別仕様車かで人気を二分していた傾向にあります。
さて、そんなグレードごとの人気の傾向は、買取ランキングにどう影響してくるのでしょうか。
キューブのグレード別買取ランキング
いよいよグレードごとのキューブの買取価格を見ていきたいと思います。
2018年現在の価格.comでの年式グレード別買取価格を参考にしたところ、買取価格の平均額が一番高かったグレードは、平成27年年式の【ライダー ブラックライン Z12】でした。
やはり特別仕様車のリセールバリューが高いようです。
特にライダーシリーズはトップ10の中に、5つのモデルが入るという人気ぶりです。特別仕様車は、装備品の充実であったり限定色であったりと、プレミアム感を感じる作りになっていますので、中古車市場でも人気が高いようです。
そして、一般グレードでは、【15X Vセレクション】が健闘しています。
中古車の買取価格は、国内での人気以外に海外での需要も含めてランキングに反映される傾向が見えます。
【特別仕様車ライダーシリーズ】の人気は、新車・中古車ともに高いようですが、リセールバリューを考えると【15X Vセレクション】も、狙い目だと考えて良いでしょう。
2002年の古いモデルもまだまだ売れる
先ほど、年式別の価格相場をご紹介しましたが、2002年式のキューブもまだまだ売れることがわかりました。
クルマは登録から10年経てば0円査定も当たり前になってくるのですが、15年以上前のキューブはなぜまだまだ売れるのでしょうか。
クルマを高く買い取ってもらうには、人気車であること・車両状態が良いこと・過走行でないこと・比較的年式が新しいことなどの要素が必要です。キューブに関しては、人気車と言えるのでこの要素は満たしています。
しかし、年式を考えるとやはり0円査定というのが、基本になってくるかと思いますが、なぜ2002年式のキューブは売れるのでしょうか。
その背景には、中古車流通の事情があります。
キューブは各モデルにファンが多いクルマとして知られています。そのため、2002年式モデルは、流通が少なくなっています。また、軽自動車やコンパクトカーは、高級車のような大きな価格変動は起こりづらいので損をすることが少ないことでも知られています。
キューブも他のコンパクトカーと同様に、買取相場に大きな波はありません。長期的に安定した人気を持っているからこそ、買取業者も販売しやすいイメージを持っています。さらに、先述しましたが、買い取られたクルマは海外へ輸出されるケースもあります。品質の良い日本車は、高年式で過走行であっても、まだまだ需要があります。
そのため、耐久性にも優れたキューブは、2002年式であっても売れるかもしれません。データが少なくて未確認ですが、特別仕様車などは今後プレミア価格がつく可能性も否定できません。長年2002年式のキューブを所有している人も、下取りに出す前に、ネットの一括査定などで、買取価格を調べることをオススメします。
キューブを高く買い取ってもらえるポイント
ここでは、リセールバリューの高いキューブをさらに高く買い取ってもらえる3つのポイントをご紹介します。
スポーツグレード
先ほど、キューブのグレードごとの人気についても触れましたが、特別仕様車は特にリセールバリューが高い傾向にあります。
さらに、その特別仕様車の中でも【ライダー】のようなスポーツグレードが、高価買取されやすいデータが出ています。
【ライダー】は、キューブの中でも特別スポーティーさが、際立ったグレードとなっています。
デザインも、個性的かつスポーティーで特別感を感じることができます。
キューブといえば、可愛らしいイメージが強いのですが、ライダーはクールさも兼ね揃えています。
そして走りも気持ちよく、ユーザーの満足度を高めてくれるので、中古車市場での需要も高くなっています。
15XVセレクション
こちらも先ほど触れましたが、【15XVセレクション】もリセールバリューが高いグレードです。
走行性能のスペックとしては、ライダーにやや劣る印象ではありますが、キューブの売れ筋モデルでもあります。
基本モデルながら、【15X】より装備品が充実している特徴もあるので、キューブを購入する際には、必ず比較検討されるグレードとも言われます。
そのため、ライダー同様に、中古車市場での人気も高く値崩れしづらいグレードと言えるでしょう。
色はスタンダードカラー
キューブを高く売るポイントとして、ボディカラーも重要になってきます。査定時には、人気が高いボディカラーほど買取価格が高くなる傾向があります。同じグレードで同じような車両の状態でも、ボディカラーが違うことによって、買取価格が異なるケースは多くあるのです。
では、どんなボディカラーがいいかというと、リセールバリューの観点で考えるとスタンダードカラーが間違いないと言えます。長年、日本車は白と黒が圧倒的な人気を誇っています。
車種ごとに特徴的なカラーもありますが、キューブに関してはスタンダードカラーの人気が高く、リセールバリューも高いです。また、買取業車としても、スタンダードカラーの方が、万人に売りやすいと考えています。従って、査定額を少しでも高くするのであれば、ボディカラーごとの人気の傾向も把握しておくと良いでしょう。
キューブを売る際の注意点は走行距離
最後にキューブを売る際の重要なポイントとして、走行距離についてご紹介します。走行距離と査定額は大きく関係しますので、ぜひ参考にしてください。
走行距離はクルマの状態を図る目安
キューブはリセールバリューの高い人気車ではありますが、走行距離があまりに大きすぎると査定額に影響します。
買取業車は、キューブの状態を把握するために走行距離をチェックします。
一番簡単にキューブの状態を把握できる目安となる走行距離で、大まかなクルマの状態を判断しているのです。キューブは走行距離が増えるごとに、各パーツを確実に消耗しています。その結果、走行距離が多いほど、クルマの寿命が短くなるとも言えるのです。
日常のメンテナンス次第で、同じ走行距離でもコンディションの差は出てきますが、走行距離が増えてくると、販売市場でも不人気な傾向があります。
キューブが高く売れる走行距離の目安
走行距離の一つの目安として、1年で1万キロ以上走っている状態だと、平均より多く走っていると判断されます。購入した年と現在の走行距離を照らし合わせて見ると、査定業者も簡単に把握することができます。
キューブに関しては、年間で1万キロ以上走っている状態だと、相場より少し査定額が下がる傾向にあります。ただ、全く走っていないから高額査定が期待できるかというと、そうとも言えません。キューブは走ることによって、コンディションを維持できます。各パーツの中には、定期的に動かすことによって、その状態を維持している部分があります。
そういった点を加味すると、キューブは1年に2000〜4000キロ程度の走行距離であれば、走行距離が査定に響くことは少ないと考えます。従って、過走行気味のユーザーは、年式が新しいうちにキューブの売却を検討すると値崩れが少ないと言えるでしょう。
まとめ
今回はキューブの買取についてご紹介しました。
キューブは長年コンパクトカー市場で、人気車として活躍していますのでリセールバリューは非常に高いと言えます。また、グレードやボディカラーによっては、さらに高価買取も期待できます。
しかし、走行距離を始めとするクルマの状態次第で、査定額は大きく下がることもあります。日常のメンテナンスを怠らないことは、キューブの価値を保ち続ける秘訣だとも言えます。ぜひ、参考にしてみてください。