愛車を運転中に事故を起こしてしまったら?幸いに、人身事故でも物損事故でもなく、エアバッグのおかげでケガもしなかったけれど、事故で大破してしまった車はどうすればいいの?このような疑問を持っている人は多いでしょう。事故で車が大破してしまえば、スクラップするしかない時代もありましたが、現在では事故車にも市場が存在し、相応の価格で買取ってもらえます。
「事故車を高価買取って、意味不明」「年式が古くて査定額ゼロだったのに、事故後に業者に持って行ったら、値段が付いたってどういうこと?」といった、事故車を売却できる秘密や、事故をした車は、どうすればお得になるのかについて解説します。
事故車は廃車にするより買取りがお得!
事故で大破してしまった車は、廃車にするよりも、買取してもらう方が断然お得です。車で事故を起こすのは決して特別なことではなく、運転が未熟な初心者でも、プロのドライバーでも、事故をしてしまうリスクは誰にでもあります。大切な愛車が事故で破損した時には、まず修理の見積もりを取ることになるでしょう。
見積もりだけなら無料ですし、修理にどのくらい掛るかを知れば、事故車をどうすべきなのか、判断しやすいです。
修理をしても完全には直らないことも
もちろん、思い入れのある車なら、費用が掛かっても修理するという選択もあります。事故によるダメージが比較的少なく、修理後は本来の性能を取り戻せるならば、元の状態に戻して愛車を楽しむべきでしょう。事故後の損傷がひどく、エンジンやフレームにまでダメージがおよぶ場合は、修理費が大変な金額になります。
そればかりか修理をしても完全には直らないこともあるので、いっそのこと、同じ型の別の車を購入する方が良いでしょう。
ダメージのひどい車は買取業者に相談
愛車の修理をあきらめて、廃車にするとしても、解体業者に依頼すれば手数料が発生します。それなら、事故車を取り扱う買取業者に相談すれば、ムダな費用を掛けずに、車を買取ってもらえます。
廃車手続きは費用が掛からない
事故で大破した車を廃車にするには、<永久抹消登録>という手続きが必要です。永久抹消登録の申請には、必要書類を用意して提出するだけで、手続きそのものに費用は一切掛かりません。ところが、廃車手続きを解体業者に依頼すると、運輸支局で手続きをしてもらうための、<代行手数料>を取られます。代行手数料は業者によって異なりますが、おおむね1万円程度です。
この他に、自走不能な事故車をレッカー輸送するための、<引き取り料>を請求される場合もあります。引き取り料は、レッカーサービス会社を参考にすると、基本料金が5,000円、作業料が5,000円。さらに1kmあたり500円の輸送費が必要で、10km運んだ場合は、1万5,000円も掛かってしまいます。
面倒な廃車手続きは 買取業者が無料で代行してくれる
事故車を買取業者に売却してもらう場合は、自分ですると面倒な廃車手続きを、すべて代行してくれます。買取業者なら、代行手数料や引き取り料などは、すべて無料です。事故車専門の査定士が、自宅まで出張し、費用は一切かからずに、車をその場で買取ってくれます。
事故車でもきちんと買取ってもらえる
買取業者に相談すれば、事故で大破した車でも、きちんとした査定額で買取りしてくれます。事故で車がダメになってしまい、代わりにディーラーで新車を購入するときにも、事故車を処分するための、費用が掛かっているのをご存知でしょうか?新車購入時の見積もり書を見ると、<廃車手続き費用>、<下取り手数料>として、合計で3万円近く上乗せされていることがあります。
その理由は、ディーラーは、事故車の処分を業者に依頼することから、中間マージンが発生しているためです。
事故車はディーラーよりも買取業者がおすすめ
車をタダで持っていかれた上に、解体業者よりも高い手数料を取られたのでは、せっかく新車を買ってあげたのに、ガッカリしてしまいます。買取業者なら、車を処分する費用は一切必要なく、その上、買取金額までもらうことができておすすめです。
事故車でも買取が可能なその秘密は?
事故車を取り扱う買取業者は、引き取りや処分に費用が掛かる事故車を買取してくれますが、壊れて走行不能となった事故車に、一体なぜ値段をつけることができるのでしょうか?事故車でも、買取が可能な秘密について説明します。
事故車は 使用可能なパーツとして販売する価値がある
事故車を買取してもらえる理由の一つに、中古パーツとして販売できることがあります。たとえ高速道路を走行中にクラッシュして、大きなダメージを負った車でも、まだ多くのパーツが使用可能です。車としては利用価値のない事故車であっても、解体してパーツを取り外せば、商品として高く売ることができます。
インターネットが広く普及した現在では、中古パーツの市場は大きな広がりを見せ、国内だけでなく海外からも需要が見込めます。事故車が売れるのは、買取業者がパーツを売って利益を上げられる、価値の高い商品だからです。
修理が可能な事故車は 修理して再販する
事故車が売れるもう一つの理由は、修理をすれば中古車として、再び販売できるためです。同じ事故車でも、程度により元の状態に直すことが可能で、人気車など需要がある車の場合は、十分に利益を上げられます。事故車を修復するには、もちろん費用が掛かりますが、一般のユーザーとは違って、業者では修理コストを安く抑えられます。
事故車を安く修理すれば大きな利益が見込める
必要なパーツも、事故車から調達すれば、タダ同然。多くの買取業者は、自社工場で修理を行うため、工賃もゼロ。その結果、通常なら高値で買取る人気車種も、事故車を修理すれば、格安で仕入れたのと同じです。きれいに修理した事故車を売却すれば、事故車でない車よりも、大きな利益が見込めます。
事故車を海外に輸出することもできる
日本国内で人気のない車でも、海外に輸出すれば、高く売ることができます。海外で日本車の人気が高いのは、エンジンの信頼性が高く、耐久性に優れているためです。国内で不人気の車を、事故車ならさらに安く買取ることができ、修理して海外で売れば儲かります。
新車時よりも高値で売られる日本の中古車
日本では不人気車となる、トヨタ プレミオの1,800ccエンジンで、新車から6年落ちの2012年モデル。走行7万8,000kmでは、国内の買取相場は71万4,000円です。これが、日本車の人気が高いアフリカ ケニアでは、175万ksh(ケニアシリング)で販売されています。1kshが1.09円ですので、日本円では、何と190万7,500円!新車価格の180万円より、高く売られています。
信じられないことですが、日本では、高級輸入車のメルセデスベンツAクラス。同じ2012年モデルで、走行2万3,000kmという程度良好な車が、ケニアの中古車販売サイトでの価格は、160万ksh(174万4,000円)です。プレミオの中古車は、ケニアではメルセデスよりも高く売られています。
このように、たとえ事故車であっても、高く買取ってもらえる可能性は十分にあることを、ぜひ覚えておいてください。
事故車はそれぞれのポイントで相場が異なる
事故車を買取ってもらうのに、同じ車でも、査定額には、それぞれに差があります。買取業者は、事故車をどのような基準で査定しているのでしょうか?
破損状況
一口に事故と言っても、車の破損状況には多くのケースが存在します。簡単な接触事故で、ドアやバンパーが凹んだ車でも、ユーザーから見れば事故車だと解釈してしまいますが、その程度の破損では事故車とはみなされません。事故車には、きちんと決められた定義が存在し、以下の箇所に損傷を受けた車は事故車とみなされます。
①フロントクロスメンバー
②ラジエターコアサポート
③フロントインサイドドアパネル
④フレーム
⑤ダッシュパネル
⑥ピラー
⑦ルームフロアパネル
⑧トランクフロアパネル
⑨ルーフパネル
これらの部品は、すべて車を構成する骨格の部分です。破損した場合は、修理や交換をしても、走行に支障が出るなどの、不具合が発生する可能性があります。事故により、この9か所いずれかの部品にダメージを受けた車は、たとえ修理をしてあったとしても、事故車として扱われます。事故車では、通常の査定額から、平均して30万円程度安くなるのが相場です。
また、以上のうち複数の箇所にダメージを受け、修理ができないほど損傷がひどい場合は、査定額は半額以下に下がることもあります。
修理後の様子
事故をした車を、ユーザーによって修理されている場合の、査定額はどうなるでしょうか?きれいに修理してある車の場合は、事故車かどうかを判断するのは、プロでも難しいと言われています。しかし、ボンネットを開けて、事故車と定義される部分の交換や修復がされていれば、すぐにばれると思って間違いないでしょう。
修理した事故車でも、通常よりも、平均30万円安くなるのは変わりません。事故をした車を査定してもらう時は、正直に話して、きちんと修理したことをアピールする方が、査定額アップになる可能性はあります。
使用可能なパーツの有無
事故車でも、修理が不可能なほどダメージがひどい場合は、業者によって解体され、中古パーツとして販売します。そのため、使用可能なパーツの有無が、査定する時の基準です。事故により、激しくダメージを受けた車でも、使えるパーツが多く残っているのが普通です。しかし、車から火が出て炎上した場合は、すべての部品がダメになってしまい、査定額は期待できません。
買取業者がどこに流通させるか
買取られた事故車は、その後、業者がどこに流通させるかも重要になります。その理由は、日本のユーザーは、どんなにきれいに修復してあったとしても、事故車というだけでケンエンしてしまうからです。事故車の需要は、海外の方が圧倒的に多いため、輸出を扱っている買取業者の方が、事故車の査定額は高くなります。
事故車の買取相場を知る方法
事故車の買取査定は、専門の買取業者に依頼すれば、出張査定にきてもらえますが、相場よりも安い価格を付けられないか心配です。そこで、実際に査定をしてもらう前に、事前に相場を知っておけば、価格交渉をすることができます。そのようなときに便利な、事故車の買取相場を知る方法を紹介します。
中古車販売店の同じ車種を参考に
事故車の買取相場は、通常の査定から、平均30万円を引いた価格です。中古車検索サイトを使って、愛車と同じ車種で、年式や走行距離など、同じ条件の車を探しましょう。自分と同じ車種の、中古車販売価格がわかれば、そこから30万円を引いた金額を、相場の基準として判断することができます。
中古車買取査定を利用する
事故をして修理をした車なら、一般の中古車買取査定を利用する方法もあります。便利な<車一括査定で>、<修復歴アリ>のボックスにチェックを入れれば、サイト上に、複数の業者から見積もりが到着。その中で、もっとも査定額の高い業者に、自宅まで出張査定に来てもらいましょう。
無料査定を利用する
事故車にも、ネットで利用できる無料査定サービスがあります。<事故車買取のタウ>の公式サイトにアクセスして、<事故車売却シュミレーター>を利用してみましょう。事故をした愛車のメーカーと車種、年式を入力し、1~5まである損傷レベルのいずれかをチェック。後は、<査定結果を表示する>ボタンをクリックすれば、おおよその買取価格がわかります。
まとめ
事故車を処分したいなら、ディーラーに引き取ってもらうより、買取業者に相談した方がお得です。事故車には、中古パーツとして、利益を上げられる価値がちゃんとあります。事故車を修理して、中古車として販売する場合もあり、特に海外へ輸出すれば、高値で売ることが可能です。事故をしてしまったからと言って、決してあきらめずに、賢く売る方法を見つけてくださいね!