車の板金塗装はどれくらいの費用がかかるのだろう…と考えておられる方のために、塗装の種類や範囲によって変わる費用をまとめてみました。セルフで塗装するか、専門業者に依頼するかによって、費用は大きく異なります。
目次
なぜ車を塗装する必要が生じるのか
車の塗装は何を目的として行われるのでしょうか。車を塗装する必要が生じる理由について簡単にまとめてみましょう。
- 愛車の外観を美しくして見栄えを良くする
- 宣伝効果・他の業者と区別をつけるため
- 愛車のボディの劣化防止
主に、車の塗装は外観を美しくするために行われています。自動車は長年乗り続けていると、ボディの表面が色あせたり表面が剥がれたりすることがあります。特に、赤や黄が使われているボディは紫外線によって色素が破壊されやすいので塗装して美しいボディを守ることができるのです。
また、ボディの主な素材である鋼板は水分や酸素と化学変化を起こしてサビを生じやすくなります。ですから塗装を何層も重ねることでボディをサビから守ることができるのです。
車の塗装を専門業者に依頼した場合の費用
車の塗装は専門業者のプロに任せるのが一番。いったいどれくらいの費用が掛かるのでしょうか。車の塗装は修理方法やどれほどの範囲を塗装するかによって大きく異なります。部分塗装の場合と全塗装の場合の価格相場を簡単に比較しながら紹介します。
部分塗装の価格相場
部分塗装するときはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。部分塗装はどのパーツを塗装するかによって、価格相場が異なりますので詳しく見ていきましょう。
バンパーの塗装:4万円前後
中には、塗装面積の割に費用が高い!と感じられるパーツもあるので、塗装をお願いする前に正確な見積もりを出してもらいましょう。簡単な塗装であればカー用品店やセルフでも作業できる場合もあるので選択肢の一つに取り入れておくと良いでしょう。
全塗装の価格相場
車を全塗装するときにはどれほどの費用が掛かるのでしょうか。全塗装なら板金塗装業者やディーラー、カー用品店に依頼できます。全塗装はボディサイズと塗装の仕方、塗料の種類が費用に大きく関係しています。
乗用車サイズ:21万円~
大型車サイズ:25万円~
ホワイトやブラックなどのソリッド塗装は+2~3万円、メタリック・パール塗装は+4~7万円近く予想しておけばよいでしょう。
塗装にかかる費用を決めるポイント
車の塗装にかかる費用はそれぞれのケースによって大きく異なります。例えばと量の種類
塗装カラー、塗装する範囲は費用を大きく左右するポイントです。
ただボディ塗装の上から塗り重ねるだけではなく、中塗装をして耐久性を高めるのであれば余計に費用が掛かることでしょう。塗装費用を決めるポイントとなる主に4つの条件について解説します。
塗装カラー
まず、塗装するカラーを何にするかによって費用が異なります。新車購入時に塗装されていた元のカラーと同系色であれば、下準備にそれほど手間がかからず必要なテクニックも少ないので、費用は低めに設定されます。
元々のボディカラーと全く違うカラーに塗装する場合には、まず、元々の塗装を剥がすところから始まります。希望通りのカラーに塗装するためには時間をかけて十分に下準備をする必要があります。
範囲
どれくらいの範囲を塗装するかによっても、費用が異なります。小さいキズを隠す程度の塗装であれば金額が抑えられますが、全塗装はかなり費用がかかります。
パーツ単位で塗装するのであれば、パーツの範囲やパーツの種類も費用が異なる条件です。面積の広いバンパーやボンネットなどは塗装範囲が広くなるので、予算を抑えたいのであれば、パーツ全体ではなく一部の部分塗装にした方が良いでしょう。
中塗装の有無
依頼する塗装の手順の中に中塗装が含まれているかどうかという点も塗装の費用に関係しています。目に見えない部分にも塗装して耐久性を高め、仕上がりの見た目を良くすることができる中塗装。
外装を塗り重ねるだけであれば費用を削減できますが、パーツとパーツを接続している部分を塗装するために、中塗装という手間が加わることになると費用は高くなるのです。
ステップ部分を塗装するのであれば、中塗装が必要となるのでパーツのみの部分塗装であっても費用は高くなります。また、全塗装を行う際にはボディ全体の統一感を出したいのであれば中塗装をすれば仕上がりが良くなるので依頼する人は多いです。
外装のみの塗装や部分塗装に比べて、中塗装が必要な全塗装は高額になります。
経年劣化の程度
車の塗装費用に関わってくる別の条件は経年劣化の程度です。納車されたときの車の塗装は長年乗り続けて入れば、必ず劣化してきます。見た目にあまり劣化しているように感じなくても、紫外線や雨の影響で色あせや変色しているのが事実です。
変色している部分に、塗料を塗ってしまうとその部分だけ色の違いが生じて周囲から浮いてしまうことになります。ですから、経年劣化が著しい部分は周囲と浮かないように色を調合する必要があるのです。
作業に一手間かかるので、割高に費用が設定される場合があります。どれほどの期間乗り続けている車か、メンテナンスの頻度、保管環境などによって内側の劣化具合は異なりますので、一度愛車の塗装状況をチェックしてもらうこともおすすめです。
自分で塗装DIYした場合にかかる費用を計算
塗装を業者に依頼すると部分塗装であっても数万円は予算として取り分けておく必要があります。自分で塗装を行うときにはどれくらいの費用が掛かるのでしょうか。業者に依頼するときとは異なり、工賃がかからず道具をそろえるだけでよいので割安で済みます。
マスキングテープ:500円前後
缶スプレー:600円前後
スプレーガン:2000円前後
コンパウンド:1200円前後
クリア塗料:800円前後
愛車をセルフ塗装するときの手順
愛車をセルフ塗装するときの手順について簡単にまとめておきましょう。
まず、塗装する部分と塗装しない部分の境目をはっきりさせて、ほかの部分に塗料がつかないようにビニールや新聞紙をマスキングテープで止めます。塗装したい部分の脱脂にはシリコンリムーバーを使うのがおすすめです。
下地材を塗る前に塗装の密着率を高める薬剤を使うとよいでしょう。その後、下地が見えなくなるまでプラサフを塗り重ねます。塗るたびにしっかり乾燥させるようにしてください。
車の塗装は一つの箇所にカラー剤が集中しないようにむらなく、丁寧に塗装していきます。
メタリックやパールカラーの塗料を使用しているときには、最後にクリア―塗料を塗って乾燥させます。ぼかし剤をなじませた後はしっかり乾燥させます。
理想では1週間ほどの期間を開けてあらコンパウンドをかけると仕上がりがきれいになりますよ。
仕上がり重視の塗装は業者のプロに任せるのがおすすめ
車の塗装を行う理由はいろいろありますが、業者に頼むのかセルフ塗装するのかによって費用が大きくことなります。塗装する範囲や塗料の種類などによっても費用は大きく左右されます。
仕上がりを重視するのであれば、高額になる可能性は高いのですがプロに任せるのがおすすめです。もし、塗装をする範囲が小さくて、あまりテクニックを必要としない部分であればセルフ塗装で予算削減することもできますね。