自動車税を支払うと自動車納税証明書を受け取れます。以前まで車検時に証明書の提示が求められていましたが、最近では省略されているところがほとんどです。
では、納税証明書は必要ないのでしょうか。
現金払い以外の支払方法を選んだ場合、納税証明書はどのようにして発行されるのでしょうか。
これらの疑問にお答えし、自動車税納税証明書についてまとめました。
目次
自動車税納税証明書とは?
自動車税納税証明書とは、自動車税の納税が正しく行われていることを証明する書類です。
納税証明書は自動車税事務所や都税総合事務センターから送られてきます。コンビニや金融機関で自動車税を現金支払いした場合は納税証明書に押印をもらいその場で受け取れるようになっています。
最近では、インターネットを通じたペイジーやクレジットカード払いによって自動車税を支払うケースも増えてきていますので、紙の自動車税納税証明書ではなく電子化された納税証明書が凡庸化されています。
自動車税納税の方法
現金で支払った場合、納税証明書をその場で受け取れるということですがほかにどのような支払方法があるのでしょうか。
- 指定金融機関
- 公金収納取扱金融機関
- 郵便局
- 税事務所
- コンビニ
- ペイジー
- クレジットカード
しかし、納税証明書に関して、支払方法によっては発行されない場合もあるので注意が必要です。コンビニで納税した場合とクレジットカードで納税した場合を例に挙げて説明します。
コンビニで納税しても納税証明書はもらえる?
まず、コンビニで自動車税を納税した場合納税証明書はもらえるのでしょうか。
はい、納税証明書をその場で受け取れます。
納税証明書が右端についている自動車税種別割の納税通知書を持ってコンビニに行った場合、金融機関や県税窓口で納付した場合と同じように扱われます。コンビニ納付でもらった納税証明書は車検時に提示する納税証明書として使用可能です。
ただし、納付書の期限が切れてしまうとコンビニでの納税は難しくなり、納税証明書も受け取れません。金融機関か県税窓口へ行く必要が生じます。
クレジットカードで納税しても納税証明書はもらえる?
クレジットカードで自動車税を納税した場合、納税証明書はその場でもらえるということはありませんし、送付もされません。
また、インターネットで納税手続きが完了してから納税の確認が取れるまで約3週間かかります。ですから、納税証明書の発行を申請しても、3週間は発行ができない状態になります。
どうしても納税証明書が必要な方は、クレジットカードでの納税手続きが済んでから3週間経過したのちに県税事務所に納税証明書の発行を申請するようにしましょう。
納税確認の電子化も進められていますが、電子化においても納税から3週間は確認が取れません。納税証明書の発行を3週間以内に求める人にとってクレジットカードでの支払いはお勧めできません。
自動車税納税証明書の必要性
自動車税納税証明書の概要と、発行されるタイミングについて説明してきましたが、そもそも自動車税納税証明書は必要なのでしょうか。今後、データの電子化が促進されるにつれて必要なくなっていくことも考えられます。
では、自動車税納税証明書が必要になるケースについて3つの例を考えてみましょう。
車検時
自動車税納税証明書が必要になる一番有名なケースは車検時です。ただし、車検時に自動車納税証明書が今は必要ないという情報をつかんでいる方もおられることでしょう。確かに条件を満たしていれば自動車税納税証明書の提示は必要ありません。
自動車税の納付確認タイミングは各自治体によって異なります。省略したい人は自動車税を納税してから1カ月ほど余裕を持って車検を行うと良いでしょう。
例えば、車検満了日が6月1日だとします。もし5月31日末日にぎりぎり納税していれば、まだ1日しかたっていないので条件を満たすことができず自動車税納税証明書の添付が必要です。
また、自動車税納税証明書の電子化が始まっているとはいえ、すべての都道府県で対応しているわけではありません。自動車税を支払っているという証明書が紙でしかない場合は車検時に提示が求められます。
所有権の解除・売却時
車の所有権を解除するときや売却するときにも納税証明書を確認する必要が生じます。つまり、車検証の所有者の欄に記載されている人が変更される場合に必要です。
例えば、車をローン支払いで購入したとします。その場合、車の所有者はローン会社で使用者が自分になってることでしょう。車のローン支払いが済んで債権者が車の所有権を使用者に譲る際には自動車税納税証明書の提示が求められます。
車を手放すとき
車を手放すとき、つまり売却または廃車処分にする時にも自動車税納税証明書の提示が求められる場合があります。もしも自動車税が滞納されていると買取した後に車が差し押さえの対象となる可能性があるからです。
自動車税が納税されておらず差し押さえ対象となった場合は、末梢登録も名義変更もできなくなってしまいます。そのような不利な状態になることを業者側は避けるため納税を確認することがあります。
もちろん、業者を介さず個人売買するときにもトラブルが起きないように納税証明書を売る人・購入する人双方が確認しておくようおすすめします。
車検時に自動車税納税証明書の提示はもう必要ない?
自動車税納税証明書を車検時に提示しなくてもよくなりましたが、100%不必要という訳ではありません。車検時に納税証明書が必要な場合もありますので、そのケースについていくつかご紹介しましょう。
軽自動車は紙媒体の証明書が必須
まず一つ目のケースは軽自動車の車検時です。普通車の場合は自動車税納税所がペーパーレス化されて不要になる場合もありますが、軽自動車や自動二輪車の場合は今も紙の納税証明書が必要です。
省略できる3つの条件
車検時に自動車税納税証明書が必要ない条件は次の通りです。
これら3つの条件を満たしている乗用車であり、都道府県が自動車税納税証明書の電子化に対応しているのであれば紙の自動車税納税証明書は必要ありません。提出は省略されます。国土交通省陸運局と都道府県税事務所の両方が納税の有無を確認できる状態にあるなら、紙での納税証明書の提出は不要です。
自動車税納税証明書を紛失した時の対処
金融機関や税事務所、コンビニで納税通知書を使って納税した場合は、納税証明書をその場でもらえます。
しかし、保管方法を誤って紛失してしまったらどうすればいいのでしょうか。車検時に必要ないと思って捨ててしまったというケースも考えられます。再発行はできるのでしょうか。
普通車のケース
まず、普通車の自動車税納税証明書を紛失してしまった場合について考えましょう。普通車は都道府県に自動車税を納めているため、納税証明書を再発行してもらうには都道府県の税事務所に問い合わせる必要があります。
近くの区役所や県庁の税務課に納税証明書を紛失したと相談しても解決できません。手続きは各県税事務所で行います。手数料は基本的に必要ありませんが都道府県によっては数百円の手数料を設定している場合もあるので注意してください。
普通車の自動車税納税証明書を紛失したら、自動車税事務所または県税事務所に赴き請求用紙に必要事項を記入します。車検証が必要になりますので持っていくのを忘れないようにしましょう。即日発行が可能です。
軽自動車のケース
軽自動車は自動車税を納めている先が普通車と違います。住んでいる地域の市区町村に自動車税を納税しているため、普通車よりも自動車税納税証明書の発行申請手続きが簡単です。
お近くの市役所に行って、自動車税納税証明書の再発行申請を行いましょう。再発行の手続きは普通車と変わりありません。車検証と支払いの証明となるものを持って提出します。請求用紙に必要な事項を記入してください。
本人確認書類も求められますので忘れずに持っていきましょう。
郵送・オンラインでの手続きが可能
自動車税納税証明書は、事務所や区役所に出向かなくても郵送やオンラインでの手続きが可能です。市役所や事務所は土日祝日は休むになることが多く、空いているときに手続きに行くことができない方もおられることでしょう。
仕事が終わってから、仕事が休みの日に…と考えているとなかなか納税証明書が発行せずに時間が過ぎてしまいます。そのような場合は郵送やオンラインで再発行申請をしてください。
各都道府県のウェブサイトには郵送やオンラインでの納税証明書再発行のために必要なものが載せられています。申請書もオンラインでダウンロードできます。手数料の定額小為替や返信用封筒が必要になるので注意してください。
再発行に必要な書類
自動車税納税証明書の再発行に必要な書類は次の通りです。
- 車検証
- 納税されたことの証明となるもの(領収証等)
- 身分証明書(運転免許証、マイナンバーカード等)
納税したことの証明となる領収証はコピー不可となっております。自動車税納税確認が取れるまでは領収証が必ず必要です。納税証明書と領収書の両方を紛失してしまわないように別々に保管することをおすすめします。
まとめ
納税証明書は金融機関、事務所、コンビニで納付書を使って現金納付した場合に限りその場でもらえます。それ以外は、納付確認できるまで約1カ月待ってから発行を申請できます。
車検時や車の名義変更をするとき、売却する際などには自動車税納税証明書の提示が求められるかもしれません。最近では納税証明書が電子化されていますが、納税証明書が100%必要ないわけではないので大切に保管しておきましょう。