<RX-8>は2012年まで販売されていたマツダのスポーツクーペ。マツダ伝統のロータリーエンジンが搭載された最後のモデルです。
今回は「RX-8の買取価格を上げる5つの方法」と「最新の買取価格の相場」を紹介します。
[myphp file=article-cta-parts-s]RX-8の特徴
まずは、RX-8の特徴についてご紹介します。
RX-7の後継モデル
マツダが開発したスポーツカーで、代表的な名車としてよく名前が挙がるのがRX-7です。RX-7は初代登場から2002年の生産週終了まで、多くのファンを魅了してきました。RX-7の最大の特徴として、ロータリーエンジンが搭載されているFR車ということが挙げられます。RX-7のRXは、「R」がロータリーエンジン、「X」が未来を象徴する記号を表しています。
RX-7が登場した1978年当時は、ほぼ全てのクルマがレシプロエンジンを搭載していました。速く走るための車というコンセプトを追求した結果、マツダはロータリーエンジンという革新的な技術にたどり着いたのです。小型で・高出力な特徴があるロータリーエンジンを搭載したRX-7の登場は、クルマ好きなユーザーの心を掴み、たちまち大ヒットとなりました。
そして、RX-7はその走行性能だけでなく、デザイン性も高く評価されています。歴史的な革命をもたらしたデザインとも評価され、滑らかな曲線が印象的なRX-7は、生産終了から15年以上経つ現在でも色褪せません。
そして、RX-7の生産終了とともに満を辞して登場したのが、今回ご紹介するRX-8です。マツダはRX-8については、RX-7の後継モデルではなく新規車種という位置付けでしたが、その特徴や名前が似ていることから、ユーザーサイドはRX-7の後継モデルという認識を持っています。
RX-7より値崩れが激しい
RX-8はRX-7の後継モデルとして多くのユーザーに期待されていましたが、人気はRX-7には及ばず2012年には生産中止されています。RX-7の存在が偉大すぎるという部分も否めませんが、同じ「RX」という看板を背負っていたが故に、必要以上にユーザーの期待値も高かったのではないかと思います。
スペックを見ていくと、RX-8も高い走行性能とデザイン性を兼ね揃えています。同時期に販売されていた、スポーツカーと比較してもまったく遜色なく、RX-8の虜になったユーザーも少なくありません。しかし、どうしてもRX-7と比較される背景もあり、爆発的な人気を得ることはできませんでした。
そして、その影響は中古車市場でも現れています。グレードによってはプレミア価格も付いているRX-7に対して、RX-8は年数が経つごとにリセールバリューが下がる傾向にあります。従って、RX-8を現在所有していて売却を検討している方は、さらに値崩れする可能性もあるので、早めに売却を検討した方が良いでしょう。
RX-8は4ドアスポーツカー
RX-7はターボ付きの2ドアクーペのピュアスポーツカーでしたが、RX-8は4ドアタイプのスポーツカーとして販売されました。開発当時にマツダの筆頭株主だったフォードの強い意向で、4ドアでの開発にシフトしたとのことです。海外マーケットでは2ドアクーペは保険料が上がってしまうので、そのような背景も影響したのではないかと考えられます。
そのため、限りなくスポーツカーに近い特性を持ちながらも、RX-8はファミリーカーとしての特徴も持ち合わせています。それまでのスポーツカーといえば、2ドアタイプが一般的でした。時代の変化とともに、スポーツカーの新しいあり方を提案したのが、RX-8だとも言えるでしょう。
ちなみに、RX-8はロータリーエンジンでありながらも、NAタイプで開発されています。NAタイプのエンジンが搭載されたことから、RX-7より燃費性能は高いという特徴もあります。このような特性が押し出されたことからも、開発時にファミリー層の購買を意識していたことが伺えます。
RX-8の買取で必要な基本情報
続いては、RX-8の基本情報についてご紹介します。
年式
RX-8が生産されたのは、2003年3月~2012年6月の期間となります。一番新しい年式でも、すでに約7年が経過しています。RX-8が販売された期間中に、フルモデルチェンジはありませんでした。フルモデルチェンジが行われると、旧型モデルのリセールバリューは下がる傾向にありますが、RX-8に関してはモデルチェンジ自体がないので、他のクルマで懸念されるほどの差はほとんどありません。
しかし、マイナーチェンジが一度行われていますので、前期モデルと後期モデルでは若干リセールバリューに差が出ています。2008年3月にRX-8はマイナーチェンジされたのですが、それ以前に生産・販売されたRX-8は前期モデルとなります。この前期モデルよりは、2008年3月以降に生産・販売されたRX-8の後期モデルの方が、リセールバリューは高くなっています。
走行距離
RX-8の買取の際に、クルマの状態を買取業者が判断する上で参考にするのが、この走行距離になります。走行距離は、一般的に一年で1万キロ以上走っているクルマは、比較的酷使された状態と判断されます。まだ購入からそんなに年数が経っていなければ、そこまで大きな問題はありませんが、RX-8の場合は、生産終了から6年以上経過していますので、走行距離が査定額に響くことも十分に考えられます。
実際に中古車市場を見ていくと、過走行のRX-8は販売価格もかなり安いので、あまり下取り価格も期待が出来ないような印象です。ただし、走行距離が少ないからといって、一概に安心はできません。RX-8のコンディションは、定期的な走行によって維持することができます。
特にロータリーエンジンは、高性能な特徴を持つ一方で、こまめなメンテナンスが必要だとも言われています。あまりに走行距離が少ない場合は、かえってロータリーエンジンの状態を疑われる可能性もあります。エンジンに付随する各パーツでも、定期的にRX-8を走らせることによって、状態を維持できるものがあります。
グレード
RX-8はグレードによって、リセールバリューがやや変わってきます。RX-8のグレードは、大きくAT車とMT車に分類されます。
前期モデルでは、それぞれのベースグレード(後期モデルではタイプG)と、高級志向のタイプEと6速MT車のタイプSというラインナップでした。後期モデルへの移行とともに、よりスポーツ走行に特化した仕様の「タイプRS」も追加され、これらが基本グレードとなります。
このグレードの中では、特に後期モデルで追加された「タイプRS」の人気が高いです。やはりスポーツカーとしての特性を持っているグレードが、RX-8では人気となるようです。しかし、RX-8は特別仕様車のリリースも非常に多く、中古車市場での人気はタイプRSを軸に特別仕様車もリセールバリューが高い傾向にあります。
オークションサイトによると、終盤に販売された特別仕様車の「スピリットR」や「タイプS サンドベージュレザーパッケージ」などは、未だに50%以上のリセールバリューを持っていることが確認されています。
もちろんグレードの人気度に加えてカスタム内容や装備品も査定の対象になるので、一概には言えませんが、コンセプトに特化した特別仕様車であれば、買取価格も期待できるのではないかと考えます。
RX-8の買取査定額とは
続いては、RX-8の買取査定額に影響する要素について、ご説明します。
走行距離や状態などにより異なる
先ほども少し触れましたが、クルマの買取価格は状態によって大きく変動します。RX-8のグレードや年式ごとの買取相場がありますが、クルマの状態によっては大きく変動することを把握しておく必要があります。そして、その状態を査定時に参考にするのが走行距離です。
走行距離に関しては、少なければ良いというものでもなく、適度に走っている状態がベストだと考えられます。そういった面を総合的に考えると、RX-8は1年に5000キロ前後の走行距離であれば、走行距離が査定に響くことはほとんどないと考えます。すでに過走行気味のRX-8を所有しているユーザーは、より大きな値崩れを起こす前に、早めに売却を検討した方が良いでしょう。
年式により異なる
RX-8は、フルモデルチェンジがないのでそこまで大きな差は出ませんが、年式は重要な査定要素となります。クルマは登録から3年・5年・10年と、査定額が大きく下がる時期が存在します。RX-8は一番新しいものでも、すでに販売から6年以上経過していますが、登録年式が10年以内であることを目安に売却を検討しているユーザーも多いようです。
登録から10年が経てば0円査定という可能性も低くありません。したがって、クルマの登録年式に関しては10年以内であれば時期を見て売却の検討を行い、すでに10年以上経過しているRX-8の場合は、高価買取を望むのであれば、早めの売却を検討するべきです。
ボディのカラーにより異なる
クルマのリセールバリューには、ボディカラーも影響してきます。市場で人気の高いボディカラーほど、高値で買い取ってもらえる確率が上がってきます。
RX-8は、前期モデル・後期モデルで合計すると、20色以上のカラーバリエーションがあります。日本の自動車業界で人気の色は白系や黒系ですが、RX-8も例外なくこの色のリセールバリューが高い傾向にあります。そして、RX-8は鮮やかな色味も好まれる傾向にあります。その中でも特に、ベロシティレッドマイカ・カッパーレッドマイカ・トゥルーレッドといった、赤系の色の人気が強いようです。
しかし、ボディのコンディションによっては、査定価格が下がる可能性もあります。普段からこまめな洗車やコーティングなどで、塗装の状態を維持しておきましょう。
整備記録が残っている
車検などの法定点検の際に、担当整備士のよってクルマの状態が記載されるのが定期点検整備記録簿です。この整備記録簿があることによって、定期的にメンテナンスを受けたことやクルマの状態を知ることができます。
また、メーカーの保証書も、査定額アップの要素になる可能性があります。新車には購入から5年、または走行距離10万kmなどの保証が付く場合があります。中古車で購入した場合もこの保証は続きますので、紛失しないように注意が必要です。
RX-8の買取価格例
RX-8の最新の買取事例をご紹介します。
2012年式 (平成24年)<RX-8 スピリットR> 黒系
走行距離 6.4万km 新車販売価格 312万円 参考買取価格 173万円 残価率55%
2010年式 (平成22年)<RX-8 タイプRS> 白系
走行距離 6.1万km 新車販売価格 318万円 参考買取価格 93万円 残価率29%
2008年式 (平成20年)<RX-8 タイプRS> 青系
走行距離 8.8万km 新車販売価格 315万円 参考買取価格 88万円 残価率27%
RX-8を買取に出す方法
続いてはRX-8を買取に出す方法をご紹介します。様々なメリットとデメリットがありますので、ぜひ参考にしてください。
ディーラー下取り
一番よく利用されている方法としては、このディーラー下取りが挙げられます。ディーラー下取りでは、すべての作業を同じ店舗で一括して行えるメリットがあります。しかし、ディーラーは新車の販売がメインの業務なので、下取り価格はあまり期待できません。
下取りは、新車を安く買うためのオプション的な要素だと、捉えた方が良いでしょう。買取業車と比較すると、手続き自体は非常に楽ですが、様々な中間マージンが発生するため、価格的にはあまりお得とは言えません。
買取業者に出す
下取りよりも買取業車に出した方が、査定額は高いと言われています。これは、下取りと買取業車の構造の違いが理由となります。
買取業車は主に、中古車のネットオークションや海外への輸出を目的としています。その販売ルートをすでに確立しているため、ディーラーとは違いRX-8の売却に余計なコストがかからないので、ユーザーに還元される割合も高くなります。
その一方で、クルマの販売は行っていないことがほとんどですので、作業やニーズに合った買取業車を探すことに手間がかかることが、デメリットとなります。
一括査定
現在は、RX-8の一括査定を簡単にネットで申し込むことができます。必要事項を明記したあとは業者からの査定を待つこれだけなのでとても簡単です。一括査定では、複数の業者へアプローチして査定を受けることができます。
出揃った査定額の中から、一番高い価格を付けてくれた業者にRX-8を売却することができるので、場合によっては相場以上の高価買取も期待できます。多くの店舗を訪問する手間もなく非常に簡単なので、今回ご紹介する中では、一番メリットが大きい買取方法だと考えます、
個人売買
RX-8を欲しいという、家族や友人、知り合いなどに譲る個人売買の方法もあります。価格的には、双方の話し合いによって決まることが多いので、相場を把握した上で自由な価格提案が出来ます。しかし個人売買の際には、様々な書類の準備や手続きを自分で行う必要があります。そのため、非常に時間と手間がかかります。
また、車両を受け渡した後に、故障などが起きた際には責任の所在が明らかに出来ないので、トラブルに発展する可能性もあります。個人売買は自由度が高い一方で、どちらかが損をするケースが、多く見受けられます。特に口約束では互いの認識が違うこともありますので、RX-8の売買に関する内容を書面に残すことをオススメします。
ネットオークション
中間マージンをカットすることでより高く売れるのではないかと考え、ネットオークションに出品するというケースもあります。しかし、こちらも個人売買と同じくデメリットが多いように見受けられます。
売却先が個人でも法人でも、手続きや必要書類を自分で用意する必要がありますので、非常に手間がかかります。また、ネットオークションということで、クルマの引き渡しの方法も考えておかないといけません。売却先が遠方の地域であれば、輸送費などが大きく引かれてしまうリスクもあります。
そして、ネットオークションの場合は、相手はクルマの状態を実際に見ることができませんので、特に正しい情報を記載する必要があります。RX-8の状態について認識の違いが出やすい部分ですので、特に注意が必要です。
RX-8の買取価格を上げる方法
最後に、RX-8の買取価格を上げる方法をご紹介します。
RX-8が人気の時期に売る
中古車市場には繁忙期がありますが、特にクルマがよく売れる時期として、3月が挙げられます。この時期には新たに免許を取る方も多く、新生活でクルマが必要という方も多くいます。販売店では、3月の繁忙期に備えて在庫車を増やしたいのです。
そのため1月・2月の間に仕入れを強化して、通常の相場よりも高値で買い取ってくれる確率も上がってきます。高価買取のために、こういった繁忙期も把握しておけば、ニーズにマッチした買取業車を見つけることができ、よりお得にRX-8を売却することができます。
定期点検を行い整備記録を残す
査定額を上げるためには、こまめなメンテナンスで、RX-8の状態を維持することが必要です。しかし、クルマの状態は外見からは分かりづらいものです。その際に参考になってくるのが、定期点検の整備記録です。
整備記録があることによって、クルマの状態を買取業車も把握しやすいので、適正な査定額が期待できます。特に過走行の場合は、少しでもクルマの印象をよく見せるためにも、整備記録を必ず残しておきましょう。
改造車であれば交換記録を残す
改造車であれば、交換した時期や交換業者などの記録を残しておきましょう。特にRX-8では、足回りやエンジン部品の改造も行われているケースが多いので、パーツの交換記録が残っていれば、買取業車も安心することができます。
そして、カスタムの内容によっては、査定額が下がってしまう可能性もあります。そのため、純正パーツはできるだけ保存しておきましょう。査定額が下がる要因になりそうなカスタムパーツは、査定の前に外しておくことをオススメします。
車内の掃除や洗車を行う
査定前にはRX-8の洗車や車内の掃除をしっかり行いましょう。クルマの査定は、あくまでクルマの状態で決まりますが、どのくらいクルマが綺麗であるかも一つの判断材料になります。直接クルマの状態とは関係なくても、外装や車内が汚いことにより、雑に扱われていたのではないかなどの、悪い印象を与えてしまいます。
また、タバコの匂いや強い芳香剤も注意が必要です。匂いを取るためのクリーニングが大変そうな印象を買取業者に与えるので、掃除するだけでなく車内の匂いにも配慮しておきましょう。
複数の業者に査定してもらう
買取価格をアップする方法として、一番効果的なのが相見積もりを取る方法です。RX-8の相場を把握することもでき、最大値の買取価格をつけてくれた業者に売却することができます。
複数の業者に依頼しないといけない手間がデメリットではありますが、ネットの一括買取サイトを利用すれば、煩わしい作業が簡略化されます。時間や手間もかからないので、非常にオススメです。
https://anshinkuruma.jp/bguide/最後のロータリーエンジン!マツダ・rx-8の維持費/
まとめ
今回はそんなRX-8の基本情報と、買取情報についてご紹介しました。RX-7と比較されがちなRX-8ですが、生産終了から6年以上経過しているので、今後値崩れすることが懸念されます。RX-8の売却を検討しているのであれば、早い方が良いでしょう。
そして、より高く売却したいのであれば、買取業者による一括査定サイトを利用することをオススメします。需要にマッチすれば相場以上の価格での買取も期待できますので、今日ご紹介した様々なポイントを参考に、お得にRX-8を売却しましょう。
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