【必見】車を処分したい!廃車手続きの種類と注意する5つのポイント

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乗らなくなった古い車や故障してしまった車など、車を処分したい時には廃車にすると言いますが、実は<廃車>という手続きはありません。正式には<抹消登録>と言い、抹消登録にも<一時抹消登録>と<永久抹消登録>の2種類があります。

一時抹消登録は一時的に自動車の使用を中止する際に行い、永久抹消登録は自動車をスクラップにして永久に登録を抹消する場合に行う手続きです。

この記事では、2種類の抹消登録の違いの詳細と、状況によってどちらの抹消登録を選べばよいのか、車を廃車にする際に気を付けたい5つのポイントなどを解説します。
愛車を手放すときには、ぜひ参考にしていただけると幸いです。

車を処分する抹消手続きには2種類ある


車を処分する際に必要な手続きは、自動車の登録を抹消する抹消登録(廃車手続き)です。
抹消のための手続きには、手続き後に自動車がどうなるのかによって一時抹消登録と永久抹消登録の2種類があり、どちらの場合も自動車を登録してある現住所の陸運支局で手続きを行います。軽自動車の場合は、管轄の軽自動車協会で手続きをします。

抹消手続き2種類の違いと、手続きの方法についてご説明します。

一時抹消登録

一時抹消登録は<一時的に自動車の使用を中止する>場合に行う手続きです。
今は使わないがいずれまた使用したい、乗りたい人がいれば譲りたいがとりあえず廃車にしておきたい、という場合に一時抹消登録をします。

<申請に必要な書類等>
・申請書
・自動車検査証
・ナンバープレート2枚
・手数料納付書と検査登録印紙(陸運支局にあります)
・自動車所有者の印鑑証明書(発行後3ヶ月以内)
・自動車所有者本人が手続きする場合は所有者の実印、代理人の場合は委任状
・その他、住所や氏名の変更があった時は住民票や戸籍謄本等が必要

一時抹消登録をすると、ナンバープレートを返却しますので公道を走ることができなくなります。また、登録した次の月から自動車税の課税対象外になり、還付金を受け取ることができます。自動車税の還付は一ヶ月ごとの計算になりますので、3月に入ってから手続きした場合には還付金はありません。

自動車の利用を再開したい場合は、再度自動車を登録すれば公道を走ることができます。

永久抹消登録

永久抹消登録は、その名の通り<自動車を永久に使用できなくする>手続きです。大きな事故を起こして修理が不可能な自動車や、古くなってこれ以上乗ることができない自動車などをスクラップにする際に永久抹消登録をします。また、災害などで水没したり流されてどこにあるのかわからない、というような場合もこれに当てはまります。

永久抹消登録は、自動車が解体されてから15日以内に行う必要があります。自分で登録を行う場合は解体にかかる移動報告番号及び解体報告日が必要になりますが、通常は解体業者が代理で登録を行う場合がほとんどです。

※永久抹消登録は、車が登録された状態で車体を解体した場合にする申請です。一時抹消登録したあとに解体した場合は、<解体届出>を申請します。

<申請に必要な書類等>
永久抹消登録の場合(一時抹消登録されていない自動車)
・申請書
・自動車検査証
・ナンバープレート2枚
・手数料納付書(納付書は窓口にあります)
・自動車所有者の印鑑証明書(発行後3ヶ月以内)
・自動車所有者の実印又は委任状
・解体にかかる移動報告番号及び解体報告日(リサイクル券に記載)
・その他、住所や氏名の変更があった時は住民票や戸籍謄本等が必要

解体届出の場合(一時抹消登録された自動車を解体する場合)
・申請書
・登録識別情報等通知書(または一時抹消登録証明書)
・手数料納付書(納付書は窓口にあります)
・解体にかかる移動報告番号及び解体報告日(リサイクル券に記載されています。)
・自動車所有者の記名押印
・その他、住所や氏名の変更があった時は住民票や戸籍謄本等が必要

廃車の処分方法によって相談する業者が異なる


車が必要なくなり廃車にしたいと思った時には、まず自動車の状態を確認しましょう。自動車を廃車にする場合は、処分の方法によって相談する業者が異なります。

状態がそれほど悪くない自動車の場合は、中古車販売店やディーラーに買取の相談すると良いでしょう。反対に、状態が悪くもう動かない自動車や、エンジンがかかっても自走が困難な自動車などは廃車の買取業者へ相談しましょう。日時を決めて回収に来てくれます。その際には、回収費用やキャンセルした場合にキャンセル料が発生する場合もありますので、事前に確認しておきましょう。

状態が悪くない車の場合

<中古車販売店>や<ディーラー>へ
自動車の状態がそれほど悪くない場合は、まず<中古車販売店>や<ディーラー>に相談しましょう。車の走行距離が比較的少ない車や修復歴の無い車、外装・内装の状態によっては再販できる中古車として買い取ってくれる場合があります。

新車を購入するタイミングで今乗っている車を廃車にする場合は、下取り車として買い取ってもらうのが一般的です。そのままスクラップにするよりも高く売れる可能性がありますので、自走できる車は一度<中古車販売店>や<ディーラー>に持ち込んでみてください。

中古車販売店やディーラーでは下取り車として値段がつかなかったり、逆に処理費用としてお金がかかってしまうこともあります。その場合は、次で説明する廃車買取業者へ相談してみましょう。廃車買取業者で買い取ってもらえる場合もあります。

状態が悪く動かない放置車の場合

<廃車買取業者>へ
状態が悪く、動かない自動車の場合は<廃車買取業者>へ相談しましょう。

廃車になった車は、リサイクル法に基づいた解体業者にて解体され、そのまま使用できるパーツはそのまま、使えないパーツも鉄やアルミなどの資源としてリサイクルされます。廃車買取業者は車をパーツや資源として販売することで利益になるので、中古販売店やディーラーで下取り査定が0円になった車でも買い取ってもらえる可能性があります。

廃車買取業者は、ネットなどで探すことができます。まずはウェブサイトからメールや電話で連絡をし、日時を決めて査定に来てもらいます。会社によって土日祝日や遅い時間にも査定に来てくれるところや、引き取りに費用がかかるところとかからないところ、キャンセル料がかかるところなどまちまちですので、細かく確認しておくことをお勧めします。

車を処分する際に気を付けておきたい5つの注意点


車を処分する際には、気を付けておきたい5つの注意点があります。いざ処分する時になって書類が足りなかったり、情報不足で損をすることがないように事前に準備しておきたい項目です。

1.車を廃車手続きする前に査定を行う

廃車手続きをする前に、一度査定を行いましょう。廃車を検討しているということは、その車に問題があったり古くなっているからだと思いますが、状態や車種によってはある程度の値段がつく場合もあります。

日本ではもう売れない車でも、海外では高く取引されていることもありますし、部品や資源として再利用する価値があったりするのです。

2.処分する車の所有者を確認

車を廃車にするには、所有者の同意が必要です。自分が乗っている車でも、親や家族の所有になっている場合もあります。

ローンを組んでいる車であれば、車の所有者はローン会社やディーラーの名義になっているはずです。この場合は、残りのローンを一括で支払い、名義を変更しないと車を処分することはできません。

所有者は車検証に記載がありますので、廃車を検討する場合はまず確認してください。

3.<リサイクル券>や<リサイクル料金>の確認

車を廃車にする際に、鉄などの有用金属はリサイクルされます。リサイクルされないプラスチックごみなどは主に埋め立てられていますが、近年埋め立て地の容量が少なくなってきています。それに伴い処分費用が高騰し、自動車の不当投棄や不適切な廃車処理の懸念が高まっています。

エアコンのフロンは適切に処理されないとオゾン層破壊などの環境汚染につながることと、またエアバッグは解体時に専門技術が必要になるなど、自動車の処理をきちんとするために自動車リサイクル法が制定されました。

自動車リサイクル法では、車の所有者、車の製造業者、その他関係事業者それぞれに役割が決められています。車の所有者は「使用済自動車の排出者」として廃車の処理費用を負担する義務があります。負担の金額は車によって変わりますが、軽自動車や普通自動車ではおおむね7千円から1万8千円です。

リサイクル料金は車の購入時に払うことになっていて、領収書やリサイクル券が発行されます。通常は車検証などの書類と一緒に保管されているはずです。万が一、手元にリサイクル券が無い場合は、<自動車リサイクルシステム>のホームページから<自動車リサイクル料金の預託状況>を印刷することができます。リサイクル券の再発行はできません。

4.申請すると税金の還付が受けられる場合がある

自動車税
自動車税は4月1日に自動車を所有している人に支払う義務があり、5月に一年分をまとめて支払います。自動車を廃車にすると、自動車税の期限が残っている分は月割りで還付を受けることができます。還付は廃車にした月の次の月の分からですので、もし3月に廃車にした場合は
期限が一ヶ月を切っているので還付金はありません。

自賠責保険
自動車税と同じように、車検の際に支払う自賠責保険も期限が残っている分は還付を受けられます。しかし、期限が一ヶ月を切っている場合には還付金はありません。月をまたぐと一ヶ月分残りが少なくなりますので、速やかに手続きをするようにしましょう。

任意保険
任意保険も忘れずに手続きをしましょう。廃車にする方法によって、保険の手続きも変わります。

車を買い替える場合は、<車両入替>の手続きをして保険をかける自動車を登録しなおします。

廃車後、しばらく他の車を購入する予定がなければ保険を<解約>します。廃車の日付がわかりしだい保険会社に連絡をすれば、<先付け解約>という制度を利用できます。あらかじめ廃車の日を連絡しておけば、その日の保険料を払う必要がなくなります。この制度を利用せずに廃車してから保険会社に連絡をすると、廃車の日から連絡した日までの保険料は払うことになります。

もし10年以内に他の車を購入するかもしれない場合は、任意保険の<中断証明書>を発行しておきましょう。一時的に車に乗らなくなる場合に、中断制度を使って10年間であればノンフリート等級を次の契約に引き継ぐことができます。中断証明書は保険の解約日または満了日から13カ月以内に発行する必要があります。

中断制度には他にも細かい条件がありますので、詳しくはご契約の保険会社にお問い合わせください。

5.業者選びは慎重に!

自動車を廃車にするには、最終的に車を業者に引き渡す必要があります。業者もたくさんあるので、どの業者にお願いすればいいのか迷ってしまうこともあるかもしれません。

買取(解体)業者を選ぶポイントは、車がどのように処理されるのかをきちんと説明してくれるかどうかです。廃車になった車の行き先や、リサイクル法に沿って適切な処理を行っているかなど、会社のホームページに載せているところもたくさんあります。

中には自動車の不法投棄をしていたり、還付金があることを知らせてくれないで着服するという悪徳業者もいますので、しっかり見極めて業者を選ぶようにしたいですね。

まとめ


車を廃車にする手続きには、車を解体する場合の<永久抹消登録>と解体しない場合の<一時抹消登録>の2種類あることがわかりました。

自分にはもう必要の無くなった車でも、状態の良いものや海外で人気のある車種などは高く売れる場合があります。解体する場合でも部品や有用金属としてリサイクルされるため、下取りでは値段がつかない車でも解体業者で買い取ってもらえる可能性もあります。

中古車として価値があるかどうかで<中古車買取業者>や<ディーラー>を選ぶのか、<解体業者>を選ぶのかが変わってきますので、廃車にする前に車の状態を査定してもらうことをお奨めします。

また、廃車に関わる還付金や保険の契約などもしっかり調べて業者選びをするようにしましょう。
車を処分する際に気を付けておきたい5つのポイントにも注意して、納得のいく処分ができるといいですね。